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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 K5 |
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管理番号 | 1050249 |
審判番号 | 不服2001-7992 |
総通号数 | 25 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2002-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-05-14 |
確定日 | 2001-12-05 |
意匠に係る物品 | ミシン |
事件の表示 | 意願2000- 2794「ミシン」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1.本願意匠 本願の意匠は、平成12年2月17日の意匠登録願に係り、願書及び願書に添付した図面の記載によれば、意匠に係る物品を「ミシン」とし、添付図面中、実線で表された表示・操作部の形態について意匠登録を受けようとするものである。(別紙第1参照) 2.引用意匠 これに対して、原査定の拒絶理由において、引用された意匠は、1997年8月18日に特許庁意匠課が受け入れたJUKI株式会社発行の内国カタログ「jupre」第5頁に所載の、HZL009と表示された写真版で現された意匠に係る物品がミシンの意匠(意匠課公知資料番号HC09020634)である。(別紙第2参照) 3.対比 そこで、本願の意匠と引用の意匠を対比すると、両意匠は、共に、意匠に係る物品が共通しており、その形態について、以下の共通点と差異点が認められる。 [共通点] (1)表示・操作部の態様を、細幅の枠状の縁取りをした略縦長矩形状とし、ミシンの脚柱部前面に配置した点。 [差異点] (イ)表示・操作部の位置及び構成比について、本願の意匠は、右端を脚柱部の右端とそろえて、アーム部のやや上方の位置からベッド部にかけて、縦横の比率を約3:1として形成したのに対して、引用の意匠は、脚柱部の右端からやや幅を置いて、アーム部の下端付近からベッド部にかけて、縦横の比率を約5:3として形成した点。 (ロ)表示部の動的態様について、本願の意匠は、表示・操作部が、外周枠部の左端を軸として前方に回動し、手前に傾けられるのに対して、引用の意匠は、該部位が脚柱部に固定されたものである点。 4.当審の判断 上記の共通点及び差異点について検討すると、共通点(1)に示す態様は、この種物品において、従来よりありふれた態様であって、本願意匠を特徴づけるものとは成し得ないものであり、その類否判断に及ぼす影響は、微弱なものというほかない。 これに対し、差異点(ロ)の表示部が回動して手前に傾く態様は、引用意匠の当該部位が固定された態様と顕著に異なるものであり、本願意匠を特徴づける印象的な態様であると認められる。さらに、差異点(イ)の表示部の取り付け位置、構成比率等、ミシン全体の意匠における視覚効果の差異を勘案すれば、両意匠の類否判断に及ぼす上記差異点の影響は大きいというべきである。 以上のとおりであって、本願意匠を引用意匠に類似するものであるとすることはできない。 したがって、本願の意匠は意匠法第3条第1項第3号に該当しないものであるから、本願意匠を原査定の拒絶の理由によって、拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2001-11-13 |
出願番号 | 意願2000-2794(D2000-2794) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(K5)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 関口 剛 |
特許庁審判長 |
藤木 和雄 |
特許庁審判官 |
岩井 芳紀 温品 博康 |
登録日 | 2001-12-21 |
登録番号 | 意匠登録第1134361号(D1134361) |
代理人 | 日高 一樹 |
代理人 | 渡邉 知子 |