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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H2
管理番号 1053486 
審判番号 不服2000-6695
総通号数 27 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2002-03-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-05-08 
確定日 2002-01-11 
意匠に係る物品 エアーコンディショナー用リモートコントローラー 
事件の表示 平成10年意匠登録願第 17721号「エアーコンディショナー用リモートコントローラー」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 本願意匠は、平成10年6月19日の意匠登録出願に係り、意匠に係る物品が「エアーコンディショナー用リモートコントローラー」、意匠に係る形態が願書の記載及び添付図面に示されるとおりのものである(別紙第一参照)。
これに対して、原審が拒絶理由に引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、本願の出願前の平成6年10月21日発行の意匠公報所載の登録第909619号意匠であって、意匠に係る物品が「エアーコンディショナー用リモートコントローラー」、その形態が同公報に示されるとおりのものである(別紙第二参照)。
本願意匠と引用意匠を比較すると、両意匠は、意匠に係る物品が同一のものと認められ、その形態については、主として以下の共通点と差異点があるものと認められる。
即ち、先ず共通点として、全体が、奥行きの浅い縦長略直方体状筐体の各縦辺部を角丸状とし、上下辺部を外方に膨らむ弧状とした態様の本体部の正面の上方寄り左右の中央位置に方形状の表示部を設け、本体部正面中央部分に数個の操作ボタンを配設し、本体部正面下方部分に開閉可能の蓋部を取り付け、開蓋時において内側に多数の操作ボタンが現れる構成態様のものである点、が認められる。
次いで差異点について摘示すると、各部の具体的な態様において、(イ)本体部の縦長略直方体について、本願意匠は、正面の左右端部分を除いて、幅広の左右の中央部分を全高にわたって凹曲面状とし、凹曲面部と左右端部分の境の上半部に境界峰線が現れており、背面側全体を平坦面状とし、正面視の上下4箇所の角部をかなり角張らせているのに対して、引用意匠は、正面全体をほぼ平坦面状とし、背面を上下に掛けて起伏のある曲面状とし、正面視の上下4箇所の角部を緩やかに曲がる角丸状としている点、(ロ)表示部について、本願意匠は、上下2個の方形表示部で構成されているのに対して、引用意匠は、縦長方形状の1個の表示部である点、(ハ)中央部の操作ボタンについて、本願意匠は、大小の長円形のものを縦2列平行状に配置しているのに対して、引用意匠は、大中小の円形のものを不規則に散らばらせて配置している点、(ニ)開閉可能の蓋部について、本願意匠は、本体部の略下半部の正面側全体が蓋部を成し、下方に摺動自在のものであって、その上辺が円弧状に形成されているのに対して、引用意匠は、本体部の上下の中央から稍下がった部位より、本体部の下方略5分の1の部位までの部分を、右端部を支点として前方から右方向に開く蓋部としている点、(ホ)開蓋時の内側の操作ボタンの配置構成について、本願意匠は、やや大きな横長長円状のものを、縦一列3個のものを2列配置し、その下側左右中央に縦長角丸方形状のもの2個を配置し、その左右側に小円形のもの各1個を配置しているのに対して、引用意匠は、縦4列に各列3個の略同大の小さなボタンを並べ、左側2列のものは全部が小円状のもので、右側2列のものは、上2個が横長長円状、下1個が小円状のものである点、が認められる。
そこで、上記の共通点と差異点が両意匠の類否の判断に及ぼす影響について、以下に検討する。
先ず共通点については、両意匠の全体の基本的な構成態様及び本体部全体のプロポーションに係るものであって、形態全体の基調の共通感をもたらすものであるが、本願物品においては既に一般的な構成態様であって、この点に意匠としての特徴があるものではなく、その影響は、稍大きい程度に止まるものである。 次いで、差異点について、(イ)の点は、各差異点が視覚に強い相違感を与えるものであって、これらが合わさることによって、両意匠の本体部の具体的な態様の強い差異感をもたらしており、その影響は、かなり大きいものである。(ロ)の点は、全体の中で大きな面積を占め、且つ注視される部分の態様の大きな差異であって、その表示部の数の違いがもたらす、その影響は、かなり大きいものである。(ハ)の点は、配置範囲の共通点はあるものの、その具体的な配置及び個々のボタンの形状についての大きな差異であって、その影響は、稍大きいものである。(ニ)の点は、大きな面積を占め、且つ注視される部分の態様の大きな差異であって、強い相違感をもたらしており、その影響は、かなり大きいものである。(ホ)の点は、常時外観として現れるものではなく、また共にさほど特徴的でもないことを考慮すると、その影響は、軽微程度のものである。
そうすると、上記差異点は、これらが合わさって、全体として類否に及ぼすその影響は、かなり大きいと評価されるものである。
以上のとおり、両意匠は、差異点の及ぼす影響が共通点の及ぼす影響を凌駕するものであって、類似するとはいえないものである。
従って、本願意匠は、意匠法第3条第1項第3号に該当せず、原審の拒絶理由によって、その登録を拒絶することはできないものである。また他に拒絶すべき理由は、発見されない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2001-12-21 
出願番号 意願平10-17721 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H2)
最終処分 成立 
前審関与審査官 本田 憲一樫本 光司 
特許庁審判長 秋間 哲子
特許庁審判官 鍋田 和宣
伊勢 孝俊
登録日 2002-02-15 
登録番号 意匠登録第1138132号(D1138132) 
代理人 櫻木 信義 
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