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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H4
管理番号 1058378 
審判番号 不服2000-20541
総通号数 30 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2002-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-12-26 
確定日 2002-04-12 
意匠に係る物品 テレビジョン受像機 
事件の表示 平成11年意匠登録願第 14859号「テレビジョン受像機」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 本願意匠は、平成11年6月9日の意匠登録出願に係り、意匠に係る物品が「テレビジョン受像機」、意匠に係る形態が願書添付図面に示されるとおりのものである(別紙第一参照)。
これに対して、本願意匠が類似するとして原審が拒絶理由に引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、本願の出願前の1994年(平成6年)3月25日に発行された大韓民国意匠公報の第157頁に掲載されたテレビ受像機の意匠(特許庁公知資料番号第HH06033746号)であって、その形態が同公報に示されたとおりのものである(別紙第二参照)。
本願意匠と引用意匠を比較すると、両意匠は、意匠に係る物品が同一のものと認められ、その形態については、主として以下の共通点と差異点があるものと認められる。
即ち、先ず共通点について摘示すると、全体が、本体と基台部からなり、本体は、前面が略横長方形状で奥行きの短い前部と、その後側の、前部より一回り小さく奥行きのある後部からなり、前面の左右両端に縦長方形状のスピーカーを全長に設け、中央に上辺及び左右辺側は狭い余地、下辺側には広い余地を残して横長方形状の画面部を設け、下辺側の広い余地部の左右の中央下端部位に横長方形状の操作部を設け、本体の底部に横幅一杯に背の極低い基台部を設けた基本的な構成態様のものである点が認められ、各部の具体的な態様においては、基台部の正面態様について、本体の前面より奥まった位置に極背の低い垂直壁を配し、その下側が前下がり斜面状を成して前に延びている点、が認められる。
次いで、差異点について、各部の具体的な態様において、
(イ)正面全体の周部について、引用意匠が角丸状に丸められているのに対して、本願意匠は、角張っている点、
(ロ)スピーカーについて、引用意匠は、本体に面一致に一体状に設けられているのに対して、本願意匠は、周部に細幅溝を巡らして本体に設けられている点、
(ハ)本体の前面下辺について、引用意匠は、全長が下方に緩やかに膨らむ凸弧状であるのに対して、本願意匠は、水平直線状である点、
(ニ)本体の前部の背面について、引用意匠は、上方視直線状であるのに対して、本願意匠は、後方に膨出する弧状である点、
(ホ)本体の後部について、引用意匠は、斜面状の上面の左右の中央部に大きな膨出部を設け、上面後方角部に平行線状放熱孔を設け、下端部分の左右側面部及び背面部が抉られて奥まった位置で垂直壁を成し、垂直壁の左右側面に水平平行放熱孔が設けられているのに対して、本願意匠は、上面に膨出部及び放熱孔がなく、下端部分が抉られておらず、放熱孔がなく、左右側面に倒ヘ字状の凹面部が設けられている点、が認められる。
そこで、上記の共通点と差異点が両意匠の類否の判断に及ぼす影響について、以下に検討する。
先ず共通点については、全体の基本的な構成態様に係るものであって、形態全体の基調の共通感を感得させるものであるが、この態様は、本願の物品としては、極一般化した態様に過ぎず、両意匠の特徴点とすることができないものであり、その影響は、小さいものであり、各部の具体的な態様における共通点は、比較的目につきにくい底部側の狭い部分におけるもので、基台部の態様としても共に既に一般的なものであり、その影響は、小さいものである。
そうすると、上記共通点の全体に及ぼす影響は、大きく評価できないものである。
次いで差異点について、
(イ)の点は、引用意匠の丸み感を感得させるのに対して、本願意匠の直線的で角張った印象をもたらしており、その影響は、稍大きいものである。
(ロ)の点は、引用意匠のスピーカー部が本体の前部との一体感をもたらすのに対して、本願意匠のスピーカー部は別体の印象をもたらし独立感を強く感得させ、本願意匠の特徴を形成しており、その影響は、大きいものである。
(ハ)の点は、共にさほど珍しくない態様ではあるが、注視される大きな部分の態様の差異であり、引用意匠は丸み感を強めているのに対して、本願意匠の直線的印象を強めており、その影響は、かなり大きいものである。
(ニ)の点は、引用意匠の態様が一般的であるのに対して、本願意匠の本体の前部の背面態様は新鮮さをもたらしており、正面部に比して比較的注視されない部分であることを考慮しても、その影響は、稍大きいものである。
(ホ)の点は、前部に比して比較的注視されない部分に係る点ではあるが、全体の中で明らかな差異として認識されるものであり、その影響は、やや大きいものである。
そうすると、上記の差異点が纏まって全体の類否に及ぼす影響は、稍大きいものと評価されるものである。
以上のとおり、両意匠は、差異点の類否に及ぼす影響が共通点の類否に及ぼす影響を凌駕するものであって、結局、類似しないものといわざるを得ない。
従って、本願意匠は、引用意匠の存在によって意匠法第3条第1項第3号に該当するものとはいえないものであって、意匠登録を受けることができないものとすることができないものである。また、他に拒絶理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2002-03-26 
出願番号 意願平11-14859 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H4)
最終処分 成立 
前審関与審査官 下村 圭子 
特許庁審判長 秋間 哲子
特許庁審判官 鍋田 和宣
伊勢 孝俊
登録日 2002-05-10 
登録番号 意匠登録第1145508号(D1145508) 
代理人 櫻木 信義 
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