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審決分類 審判 査定不服  意9条先願 取り消して登録 D5
管理番号 1073430 
審判番号 不服2001-19302
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2003-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-10-29 
確定日 2003-02-18 
意匠に係る物品 浴室 
事件の表示 意願2000- 31280「浴室」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は、意願2000-31268(意匠登録第1125240号。以下、「アの意匠」という。別紙第2参照。)を本意匠とし、物品の部分について意匠登録を受けようとする平成12年11月1日の意匠登録出願であり、その意匠は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「浴室」とし、形態を願書及び願書に添付した図面の記載のとおりとするものであり、実線で表した部分が、意匠登録を受けようとする部分である。(別紙第1参照)

2.原審の拒絶の理由
これに対して通知された原審の拒絶の理由は、本願意匠は、同一人が同日に出願した意願2000-31277の意匠(以下、「イの意匠」という。別紙第3参照。)と類似し、アの意匠とは類似しないとしてなされた特許庁長官の協議指令に対し、協議が成立しなかったので、本願意匠は意匠法第9条第2項後段の規定により意匠登録を受けることができない、とするものである。

3.請求人の主張
請求人は、これを不服とし、本願意匠とアの意匠とは、両意匠ともその要部である天井の部分がドーム形状であり、また、両意匠とも同様の「天井作業口」「天井作業口の蓋体」の形状が現れており、美観を同じくし、また、本物品の需用者にとって両意匠の違いは、室内のちょっとしたサイズの違いでしかなく、どのサイズのものを選ぶかは、建築物躯体の外壁や内壁に仕切られた空間の広さによるものであって、実際の商品においても、アの意匠は、本願意匠やイの意匠と同じシリーズの物品として商品化されているものであるため、本願意匠とイの意匠が類似する以上に、本願意匠とアの意匠とは類似する旨主張する。

4.当審の判断
そこで、原審の拒絶の理由の妥当性について検討する。
アの意匠及びイの意匠はともに、物品の部分について意匠登録を受けようとする意匠登録出願に係り、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「浴室」とし、形態をそれぞれ願書及び願書に添付した図面の記載のとおりとするものであり、実線で表した部分が、意匠登録を受けようとする部分である。

本願意匠及びイの意匠それぞれをアの意匠と比較すると、いずれの場合においても、対比する両意匠は、意匠に係る物品が共通し、意匠登録を受けようとする部分を浴室の天井部とした点で共通し、形態については、(1)天井全体を左右方向に扁平かまぼこ状のなだらかなドーム状とし、前後方向に扁平錐台状として正背面側にテーパー面を設けた態様であって、(2)左右に対向する部材2体を有し、(3)左右部材それぞれに蓋体で閉じた縦長長方形状の天井作業口を設けた点が共通する。
そして、本願意匠とアの意匠とは、(4)左右部材の構成比率は共通するものの、(A)本願意匠が左右部材間にその略1/2幅の延長用部材を設け、全体を3体の部材から成る縦横比略4:5の平面視横長長方形状としているのに対し、アの意匠は左右部材2体のみから成る平面視略正方形状としている点に差異がある。
本願意匠とアの意匠との形態における共通点及び差異点について検討すると、共通点(1)ないし(3)は、浴室の天井を特徴づけ、共通点(4)と相俟って両意匠の共通感を強く印象づけているところであり、一方、差異点(A)は、この種物品分野において浴室設置場所に適合する各種サイズの要請にあわせて普通に行われているサイズ変更に係るものに過ぎず、両意匠の強い共通感の中にあっては、それを凌いで両意匠を別異のものと印象づける程の効果を発揮するには至っておらず、その差異として働く効果は小さいというほかなく、差異点は共通点を凌駕することができず、以上によれば、両意匠は類似するものというほかない。
また、アの意匠とイの意匠とは、(5)左右部材2体のみから成る点は共通するものの、(B)アの意匠が平面視略正方形状であるのに対し、イの意匠は縦横比略3:4の平面視横長長方形状である点に差異がある。
アの意匠とイの意匠との形態における共通点及び差異点について検討すると、共通点(1)ないし(3)は、浴室の天井を特徴づけ、共通点(5)と相俟って両意匠の共通感を強く印象づけているところであり、一方、差異点(B)は、この種物品分野において浴室設置場所に適合する各種サイズの要請にあわせて普通に行われているサイズ変更に係るものに過ぎず、両意匠の強い共通感の中にあっては、それを凌いで両意匠を別異のものと印象づける程の効果を発揮するには至っておらず、その差異として働く効果は小さいというほかなく、差異点は共通点を凌駕することができず、以上によれば、両意匠は類似するものというほかない。
以上のとおりであって、本願意匠及びイの意匠は、いずれもアの意匠と類似するものであるから、この場合は、本願及びイには、意匠法第10条第3項に規定するとおり、同法第9条第2項の規定は適用しない。したがって、本願及びイには、同法第9条第2項を理由とする拒絶の理由は存在せず、そうすると、本願意匠は、同項後段の規定により意匠登録を受けることができないとして本願を拒絶すべきものとした原査定は、当を得ないものであり、取消を免れ得ない。
また、他に拒絶すべき理由を発見しない。

1.結論
したがって、本願意匠は、意匠法第10条第1項の規定により、意願2000-31268(意匠登録第1125240号)を本意匠として意匠登録を受けることができる。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2003-01-31 
出願番号 意願2000-31280(D2000-31280) 
審決分類 D 1 8・ 4- WY (D5)
最終処分 成立 
前審関与審査官 高野 善民 
特許庁審判長 遠藤 京子
特許庁審判官 伊藤 晴子
木村 恭子
登録日 2003-03-14 
登録番号 意匠登録第1173047号(D1173047) 
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