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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 K7
管理番号 1094809 
審判番号 不服2002-23744
総通号数 53 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2004-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-12-10 
確定日 2004-03-30 
意匠に係る物品 精密バイス 
事件の表示 意願2001-15483「精密バイス」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1 本願意匠
本願は、平成13年5月29日の意匠登録出願に係り、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「精密バイス」とし、形態は、願書の記載及び願書に添付された図面に示されるとおりである(本件審決書に添付の別紙第1参照)。
2 引用意匠
原審において、拒絶の理由(意匠法第3条第1項第3号)として引用した意匠(以下「引用意匠」という。)は、特許庁総合情報館が1990年11月16日に受け入れた、雑誌「応用機械工学 1990年11月1日11号」の第246頁所載の工作機械用360度回転バイスに表された「固定具」の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HA02029113号)であり、その形態は、写真版に示されるとおりである(本件審決書に添付の別紙第2参照。)。
3 本願意匠と引用意匠の対比
本願意匠と引用意匠を対比すると、両意匠は、意匠に係る物品が共通し、その形態については、主として、以下の共通点と差異点がある。
(共通点)
(1)全体が、略横長直方体状のベースの上側に、正背面に横長凹溝を設けた扁平横長直方体状のレール部を取り付け、レール部の上側左端部に直方体状の固定ジョーを取り付け、ベース部の上側右端部に略直方体状のスピンドル挿通壁を設け、スピンドル挿通壁を貫いて左方に延びる丸棒状のスピンドルの先端に略直方体状の可動ジョーをレールの凹溝に噛まして取り付け、スピンドルの右端に側方視円形状のハンドルを取り付けた基本的な構成態様のものである。
各部の具体的な構成態様において、(2)スピンドル挿通壁について、その前後幅が、ベースの前後幅より幅狭である点、(3)スピンドルの周面にネジ山が切られている点、が認められる。
(差異点)
各部の具体的な態様において、(イ)ベースの正面及び背面において、本願意匠は、左右に余地部を残して、上下中央位置に横長長円状の凹溝が設けられているのに対して、引用意匠は、上下中央位置に左右全幅に掛けて凹溝が設けられている点、(ロ)レール部の前後幅について、本願意匠は、ベースの前後幅より短いのに対して、引用意匠は、ベースの前後幅と同長である点、(ハ)固定ジョーの前後幅について、本願意匠は、ベースの前後幅より短いのに対して、引用意匠は、ベースの前後幅と同長である点、(ニ)可動ジョーについて、本願意匠は、その前後幅がベースの前後幅より短く、稍横長の直方体状であるのに対して、引用意匠は、前後幅がベースの前後幅と同長で、上方視右側面に凹部を設けた略直方体である点、(ホ)ハンドルについて、本願意匠は、横に長い円柱状であるのに対して、引用意匠は、二段重ねの短円柱状である点、が認められる。
4 本願意匠と引用意匠の類否の判断
両意匠の共通点及び差異点を総合して、両意匠を全体として検討する。
(共通点)
(1)の点は、全体の基本的な構成態様であって、形態全体の基調を形成するものであるが、その態様は、バイスとしては極一般的な構成態様であって、特徴がなく、重視することができないものであり、(2)の点は、スピンドル挿通壁の具体的な態様の共通点であるが、単純で一般的な態様に過ぎず、(3)の点は、スピンドル周面の態様としてほぼ必然的且つ一般的な態様に過ぎず、それら(1)乃至(3)の共通点が纏まって全体の類否に及ぼす影響は、総合的にみて軽微に止まると評価されるものである。
(差異点)
(イ)の点は、大きな面積を占める部分の態様の明らかな差異であり、視覚的に強い造形的異質感をもたらしており、(ロ)の点は、全体の中で大きな容積を占める部分であって、ベースと合わさることによって全体形態の強い差異感をもたらしており、(ハ)及び(ニ)の点は、注視され且つ大きな部分の態様の大きな差異であり、レール部と合わさって上半部の大きさの差異を感得させるものであり、(ホ)の点は、ハンドルの著しい大小の差異及び具体的形状の異質感をもたらし、強い差異感を感得させるものであり、それら(イ)乃至(ホ)の差異点が纏まって全体の類否に及ぼす影響は、総合的にみて大きいと評価されるものである。
(両意匠の類否)
以上のとおりであって、類否に及ぼす差異点の影響が共通点の及ぼす影響を凌駕する両意匠は、結局、意匠全体として、類似しないものといわざるを得ない。
5、結び
本願は、原査定の拒絶理由によっては、拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2004-03-16 
出願番号 意願2001-15483(D2001-15483) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (K7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 樫本 光司 
特許庁審判長 伊勢 孝俊
特許庁審判官 永芳 太郎
鍋田 和宣
登録日 2004-04-16 
登録番号 意匠登録第1207194号(D1207194) 
代理人 中島 正博 
代理人 中島 三千雄 
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