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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 M2 |
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管理番号 | 1111250 |
審判番号 | 不服2004-17363 |
総通号数 | 63 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2005-03-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-08-23 |
確定日 | 2004-12-10 |
意匠に係る物品 | 開閉弁 |
事件の表示 | 意願2003- 31855「開閉弁」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1.本願の意匠 本願は、平成15年10月29日の意匠登録出願であって、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「開閉弁」とし、その形態は願書に添付した図面に記載されたとおりのものであり、当該意匠登録を受けようとする部分を実線で表したものである(別紙第1参照)。 2.引用の意匠 原審の拒絶の理由において引用した意匠は、本願の出願前の平成15年8月4日に特許庁が発行した意匠公報記載の意匠登録第1181062号の意匠であって、意匠に係る物品を「ガス栓」とし、その形態は、同公報に記載のとおりのものである(別紙第2参照)。 3.本願の意匠と引用の意匠の比較検討 (1)意匠に係る物品については、両意匠ともに、フレキシブルガス管とガス器具等の接続口を繋ぎガスの開閉を行うために使用されるものであるから共通している。 (2)両意匠の形態(本願の意匠の意匠登録を受けようとする部分および引用の意匠のこれに相当する部分、すなわち、正面図の右端部の形態。)については、全体が、2つの短筒状の部材を左右に組み合わせてなる略円筒状のフレキシブルガス管用継手部であって、左側の部材に角筒部を形成し、その右側(先端側)の部材は、左側の部材の約2分の1の長さの円環部を形成している点において共通しているが、主として、左側の部材の態様について、本願の意匠は、略中央より左側に角筒部を、右側に円環部を一体状に形成しているのに対し、引用の意匠は、ほぼ全体を角筒部とし、その左端部にわずかに細幅の円環部を形成している点や、上記角筒部の態様について、本願の意匠は、総角数を12角とし、平面と円筒面の幅をほぼ同じとしているのに対し、引用の意匠は、総角数を16角とし、平面の幅が円筒面の幅の約2倍である点に差異が認められる。 (3)そこで、上記の共通点および差異点を総合して、両意匠を意匠全体として考察すると、両意匠の共通するとした態様は、この種物品の分野においては、一般的な態様であって、格別新規な態様ではないから、類否判断に与える影響は小さいものと認められる。 一方、左側の部材の態様の差異については、本願の意匠にみられる略中央より左側に角筒部を、右側に円環部を一体状に形成した態様は、新規な態様であり、また、その態様が、当該意匠登録を受けようとする部分の約3分の2を占めるものであることから、共通する態様が一般的な態様のものであることを考慮すると、看者の注意を引くものといわざるを得ず、両意匠の類否判断に与える影響が大きいものと認められ、そうして、他の差異点と相まって、両意匠の共通点を凌駕して、看者に別異の印象を与えているものといえるから、この差異点は、両意匠の類否判断を左右する要素と認められる。 (4)したがって、両意匠は、意匠に係る物品が共通しているが、形態については、共通する点があっても、類否判断を左右する差異点があるから、本願の意匠は、引用の意匠に類似しているものということはできない。 4.むすび 以上のとおり、原査定の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2004-11-24 |
出願番号 | 意願2003-31855(D2003-31855) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(M2)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 綿貫 浩一、竹下 寛 |
特許庁審判長 |
藤 正明 |
特許庁審判官 |
西本 幸男 内藤 弘樹 |
登録日 | 2005-02-18 |
登録番号 | 意匠登録第1234721号(D1234721) |
代理人 | 原田 洋平 |
代理人 | 森本 義弘 |
代理人 | 板垣 孝夫 |
代理人 | 笹原 敏司 |
代理人 | 笹原 敏司 |
代理人 | 板垣 孝夫 |
代理人 | 原田 洋平 |
代理人 | 森本 義弘 |