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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 D2 |
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管理番号 | 1119514 |
審判番号 | 不服2004-14426 |
総通号数 | 68 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2005-08-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2004-07-09 |
確定日 | 2005-06-06 |
意匠に係る物品 | 書籍類収納箱 |
事件の表示 | 意願2002- 22035「書籍類収納箱」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成14年8月19日の意匠登録出願であり、その意匠は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「書籍類収納箱」とし、形態を願書の記載及び願書に添付した図面の記載のとおりとしたものである(別紙第1参照)。 これに対する引用の意匠は、特許庁が発行した意匠公報記載の登録第1107089号の意匠に係る物品「書籍類整理箱」の意匠であって、その形態は同公報に記載されたとおりのものである(別紙第2参照)。 そこで、本願の意匠と引用の意匠とを比較すると、両意匠は、意匠に係る物品が共通し、その形態については、以下に述べる各部の具体的な構成態様における差異点以外のその余の基本的な構成態様及び各部の具体的な構成態様において共通するものと認められる。 すなわち、各部の具体的な構成態様おいて、大要、(イ)平面視隅丸長方形の蓋体の4周周り縁部につき、本願の意匠は、4周が面一致であり、周り縁部の外側に細幅の低段差を形成し(正面図、平面図、A-A断面図等に現れる同部参照)、4周のうちの短辺側が外側に僅か膨出するアール形状であるのに対し、引用の意匠は、4周が面一致でなく、4隅のL字コーナー部とバックル部を僅か高段差とし、本願の意匠のような周り縁部の外側部に細幅の段差はなく、4周のうちの短辺側が略直線状である点及びバックル部の形状その他に差異が認められるほか、(ロ)収納箱本体の内壁面(本願の意匠の箱本体平面図及び使用状態を示す参考斜視図、引用の意匠の本体平面図及び使用状態を示す参考図等参照)につき、本願の意匠は、両長辺側内壁の上端縁に仕切り板の係止に供する溝を列設し、底部には幅広凹部を設け、そこに上端縁係止溝に対応した多数の小突起を形成したのに対し、引用の意匠は、4周内壁面に内方に突設した1段の段差を設け、一方の長辺側の段差面部に仕切り板の係止に供する溝を列設し、底部には長辺側と中央部に仕切り板の係止に供する長辺に平行な波状とした細幅の凹溝を形成した点に差異が認められる。 そこで、これらの共通点及び差異点が両意匠の類否判断に及ぼす影響について検討するに、書籍類収納箱等に係る意匠であることに鑑みれば、箱体の外観形態のみならず、書籍類の整理収納に供する箱体内部形態の具体的な態様のいかんが両意匠の類否判断における重要な部分の一つであるといえ、そうとすれば、意匠全体として観察したとき、上記差異点以外のその余の基本的な構成態様及び各部の具体的な構成態様において共通するものの、上記(イ)、(ロ)の差異をもって両意匠の類否判断を左右する要部とし、したがって、本願の意匠は引用の意匠に類似しないとするのが相当である。 以上のとおりであって、本願の意匠について原査定の拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2005-05-16 |
出願番号 | 意願2002-22035(D2002-22035) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(D2)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 瓜本 忠夫、竹下 寛 |
特許庁審判長 |
森 則雄 |
特許庁審判官 |
伊藤 敦 市村 節子 |
登録日 | 2005-07-08 |
登録番号 | 意匠登録第1248562号(D1248562) |
代理人 | 濱田 俊明 |