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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 F4 |
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管理番号 | 1136271 |
審判番号 | 不服2005-15456 |
総通号数 | 78 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2006-06-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-08-11 |
確定日 | 2006-05-31 |
意匠に係る物品 | 包装用容器 |
事件の表示 | 意願2004- 20810「包装用容器」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成16年7月9日の出願であって、その意匠は、願書の記載及び願書に添付した図面代用写真に現されたとおりのものである。 そして、本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると、下記のように判断され、その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 記 本願は、原審において、「この意匠登録出願の意匠は、その出願前に日本国内において頒布された、特許庁発行(平成9年9月8日発行)の意匠公報記載、意匠登録第989444号(意匠に係る物品、包装用容器)の意匠に類似するものと認められるので、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当する。」との理由で、拒絶すべき旨の査定がなされたものである。 そこで、両意匠の形態についてみると、全体形状を、平面視略横長隅丸長方形状の、下方を窄めた浅型トレー状とし、その容器部の内部に、長短3本の仕切り部を設けて、容器部の約左半分に大容器部を、右下約1/4強部分に中容器部を、残りの右上部分にやや大きさの異なる2個の小容器部を横に並べ、配列した構成態様は、両意匠に共通するものと認められる。しかし、本願意匠は、全体を暗調子とする中で、容器部平面側の表面全体にわたり模様を施したもので、その模様は、大容器部の右下と左上部分、中容器部の右下部分に、二重線円の周囲に、先端を尖鋭とし、左右に明暗を分けた略三角形を、10個連接して突設させた略太陽風模様を施し、大容器部の中央部分に略ハート型模様を施し、大容器部の右寄り中央よりやや上部分になずな風植物模様を施し、さらに、その各模様間に小花びら風植物模様等を散点させ施した構成態様であるのに対して、引用意匠は、全く模様及び明暗調子のトーンが施されないものであり、両意匠には、大きな相違が認められる。そして、その本願意匠の模様は、僅かに明暗調子を変えて描き、掠れたようになり、地と見分けがつかない印象を与えるものではあるが、描かれた模様は、明確に視認することが出来るものであり、到底、地模様のように埋没してしまう程度のものではなく、また、略太陽風模様等による模様の構成態様は、従来にはない独特の模様を表現しているものであり、また、施された模様は、容器部の一部分だけでなく、視覚的に最も注視される容器部平面側の表面全体に施されているものであることから、結局、本願意匠の模様は、充分に視覚的に目立ち、顕著な特徴を表して、看者の格別の注意を惹きつけるところとなる。 したがって、両意匠は、意匠に係る物品が、包装用容器として一致し、形態においても、全体形状の構成態様が、共通していたとしても、最も注視される部分の容器部の、看者の格別の注意を惹きつけるところの、模様の有無において相違する以上、意匠全体として両意匠に異なる美感を生じさせ、類似するものと認められない。 |
審決日 | 2006-05-15 |
出願番号 | 意願2004-20810(D2004-20810) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(F4)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 石坂 陽子、神谷 由紀 |
特許庁審判長 |
梅澤 修 |
特許庁審判官 |
樋田 敏恵 杉山 太一 |
登録日 | 2006-06-09 |
登録番号 | 意匠登録第1277131号(D1277131) |
代理人 | 宇高 克己 |