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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 H7
管理番号 1198798 
審判番号 不服2008-26771
総通号数 115 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2009-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-10-17 
確定日 2009-06-12 
意匠に係る物品 情報通信機能付車載用経路誘導案内表示機 
事件の表示 意願2007- 9418「情報通信機能付車載用経路誘導案内表示機」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願の意匠
本願は,2007年4月9日の意匠登録出願であり,その意匠は,願書および願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「情報通信機能付車載用経路誘導案内表示機」とし,その「形状,模様,若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」という。)」は願書の記載および願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり,「正面図」等に表した画像は,タッチパネル式の表示画面における,各種操作スイッチを含む操作画面であって,薄赤色の着色を施した部分以外の部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分であるとしたものである。(以下,本願について意匠登録を受けようとする部分の意匠を「本願意匠」という。)。(別紙第1参照)
2.経緯
原査定において,本願意匠は,「単に,表示画面部の態様を,本願出願前に公然と知られたように,メニュー表示部を表示画面部の上端左部に設け,操作ボタン部を上端右部および下端部全体に複数個配した態様(拒絶理由通知における例示意匠1等)とし,操作ボタン部の形状を略矩形状とするありふれた態様(拒絶理由通知における例示意匠2,例示意匠3)としたに過ぎず,当業者であれば容易に創作できたものと認められます」とし,意匠法第3条第2項の規定に該当するとして,拒絶の理由が通知され,本件審判請求人(出願人)は,意見書を提出して,本願意匠は意匠法第3条第2項に該当するものではない旨主張したが,2008年(平成20年)9月10日付で拒絶査定がなされたので,請求人はこれを不服として本件審判を請求したものである。
例示意匠1(別紙第2参照)
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1261182号「車載用情報端末機」の意匠
例示意匠2(別紙第2参照)
独立行政法人工業所有権情報・研修館が2006年12月 1日に受け入れた
株式会社ニ玄社が発行した内国雑誌である CAR GRAPHIC 2007年 1月 1日 1号 の第A-16頁に記載された
「音響再生機能付方向位置探知機」の意匠(製品番号:CN-HDS960TD)
(特許庁意匠課公知資料番号第HA18028034号)
例示意匠3(別紙第2参照)
トヨタ自動車株式会社が発行した内国カタログである ACCESSORIES & CUSTOMIZE CATALOGUE Vitz (平成18年度内国カタログNo.281) の第23頁に記載された
「車載用ディスクプレーヤ付位置認識誘導機の意匠(製品名:NHDN-W56G)
(特許庁意匠課公知資料番号第HC18064198号)
3.請求人の主張
請求人は,請求の理由において,要旨以下のとおり主張した。
本願意匠の創作の特徴は,表示画面に表示される各要素の性格を,使用者が一目見て,感覚的に理解できるシンプルで分かり易い画面を実現させていることにある。
具体的には,画面を上・中・下の3つのエリアに明確に分け,それぞれのエリアに表示される要素を大別して配置し,さらに,その各エリアの中で,操作ボタンをシンプルなものとしながら,各操作内容の性格によって,それぞれの操作ボタンの形状および配置の間隔を変えてグルーピングを行うことによって,実現されているものである。
ゆえに,本願意匠の従来にない感覚的に表示要素の性格を理解できるシンプルな構成は,明快で分かり易い,斬新な印象を需要者に与えるものである。
例示意匠1?3と本願意匠との比較をすれば,上述した本願意匠のような特徴は見当たらない。いずれも,画面が上・中・下と明確に分けられたものはなく,表示される要素の性格分けがはっきりとせず,画面下部に配された操作ボタンについても,本願意匠のように,はっきりと配置および形状によってグルーピングがされておらず,複雑な印象を受ける。
この種の物品の表示画面の意匠の創作性を判断する際には,上記のような,基本的構成態様についてはもとより,各構成要素の位置や比率,形状といった,より細部の具体的な態様も含めた総合的な判断がされるべきであると考える。
したがって,本願意匠は,表示画面に表示される各要素の性格を,使用者が一目見て,感覚的に理解できるシンプルな画面を実現させるという観点から,独自の高い創作性が発揮され,創作されたものであり,拒絶査定において指摘されたような「例示意匠1?3に基づいて当業者が容易に創作することができた」ものではないというべきであり,意匠法第3条第2項に該当するものではなく,当然意匠登録を受けることができるものである。
4.当審の判断
そこで検討すると,基本的構成において,画面上段に固定されたメニュー表示部とその右端に関連する操作ボタンを配置することは,本願出願前からありふれた手法であり,また,個々の操作ボタンにおけるその具体的態様についても拒絶の理由において示された例示意匠3にみられるように本願出願前に広く知られた態様である。
しかしながら,本願意匠は,メニュー表示部の下方に展開される,そのメニュー内の操作をおこなう操作ボタンの配置を明確に区画分けし,表示部全体において,相互に影響が及ばない中段部,下段部を形成すること,かつ,下段部の各操作ボタンの異なる長さ,間隔による組み合わせ態様は,拒絶の理由として示した各例示意匠などからはありふれた手法とはいえず,このような構成態様とした本願意匠は容易に創作できたものであったということはできない。
5.むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,意匠法第3条第2項の規定に該当しない。
また,当審において,さらに審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

審決日 2009-06-02 
出願番号 意願2007-9418(D2007-9418) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (H7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 加藤 真珠松尾 鷹久内藤 弘樹 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 杉山 太一
淺野 雄一郎
登録日 2009-06-26 
登録番号 意匠登録第1365769号(D1365769) 
代理人 恩田 誠 
代理人 恩田 博宣 
代理人 恩田 誠 
代理人 恩田 博宣 
代理人 恩田 誠 
代理人 恩田 博宣 
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