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審決分類 審判 査定不服  意9条先願 取り消して登録 H7
管理番号 1200333 
審判番号 不服2008-24400
総通号数 116 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2009-08-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-09-24 
確定日 2009-07-01 
意匠に係る物品 カメラ付き携帯電話機 
事件の表示 意願2006- 25628「カメラ付き携帯電話機」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願意匠は,2006年 7月24日の大韓民国への出願を基礎とするパリ条約による優先権等の主張を伴って2006年(平成18年) 9月26日に意匠登録出願されたものであって,願書および願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品は,「カメラ付き携帯電話機」であり,その「形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」という。)」は,願書の記載および願書に添付した図面に記載されたとおりのものである。(別紙第1参照)


第2 引用意匠
これに対して,原審において拒絶の理由として引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,本願の優先日より前の,2006年 5月18日の大韓民国への出願を基礎とするパリ条約による優先権等の主張を伴って2006年(平成19年) 6月22日に意匠登録出願され,その後意匠登録を受けた意匠登録第1306280号の意匠であって,願書および願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品は,「携帯電話機」であり,その形態は,願書の記載および願書に添付した図面に記載されたとおりのものである。(別紙第2参照)


第3 当審の判断
1.両意匠の対比
(1)意匠に係る物品
そこで両意匠を対比すると,意匠に係る物品については,一致する。

(2)形態の主な共通点と差異点
形態において,両意匠は,正面視において縦長で下方をややすぼめた略三味胴形(三味線の正面胴形)の2枚の板状体をヒンジを介して連結する折畳式携帯電話機であって,閉じた状態での手前(正面)側の板状体を「表示部筺体」とし,奥側の板状体を「操作部筺体」として,閉じた状態における両筺体の上端部正面側に大きめの「ヒンジ部」を形成し,ヒンジ部直下の表示部筺体表面の左右中央部に略四角形の「カメラ用レンズ」を設け,操作部筺体背面の上方寄り部に「上下分割ライン」とその中央部に略四角形の「手掛け部」を形成し,開いた状態での表示部筺体の表面上端寄り中央部に「スピーカ(受話部)」を設け,その下部に大きな縦長長方形の「表示部」を設け,操作部筺体表面の上部に「カーソルキー群」を,下部に「テンキー群」を配設し,テンキー群の下部に横帯状の余地面を形成した構成態様が共通する。

他方,両意匠間には,形態において,(ア)引用意匠は,閉じた状態における表示部筺体表面の左右辺部のやや内側にヒンジ受け部の縦分離線位置から下方に延ばして筺体下辺まで達する境界線を設けてその両線外側に「段差面」を形成し,左右段差面に挟まれた表面下辺部のやや内側に「横ライン」を形成しているのに対して,本願意匠は,同部に段差面も横ラインも形成していない点,(イ)引用意匠は,表示部筺体表面のカメラ用レンズの下方に「サブ表示部」を設けているのに対して,本願意匠は,同部にサブ表示部は設けていない点,(ウ)引用意匠は,操作部筺体の上面端部に「アンテナ」を突設しているのに対して,本願意匠は,同部にアンテナを突設していない点,(エ)本願意匠は,操作部筺体表面のカーソルキー群とテンキー群との間に「境界余地面」を形成しているのに対して,引用意匠は,同部に境界余地面は形成していない点,(オ)本願意匠は,テンキー群下部の横帯状余地面の左右にふり分けて二重線で縁取られた小さな横長矩形形状を設けているのに対して,引用意匠は,弧状の小さい細幅形状を余地面の中央にまとめて設けている点,において構成態様の主な差異がある。

(3)両意匠の類否判断
以上の一致点,共通点および差異点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討すると,両意匠の前記共通点に係る構成態様は,両意匠全体の骨格を成し,一定の共通する基調を形成するものではあるが,しかしながら,それは従前のこの種意匠に照らすところ他にもみられる類型的でありふれた態様であって,両意匠のみの特徴を形成するものとはいえず,よって,この共通点が類否判断に及ぼす影響力を大きいということはできない。
これに対して,前記各差異点については,(ア)の表示部筺体表面の段差面と横ラインの有無差については,この種携帯電話機の顔ともいえる筺体正面において顕著な造形差を現すものであるから類否にかなりの影響力を持つといえ,差異点(イ)および(ウ)のサブ表示部とアンテナ突設の有無差については,これらはヴァリエーション変化的なものではあるが多少の影響力は持つものであり,(エ)および(オ)の両キー群間の境界余地面の有無差とテンキー群下部の横長状余地面の小さい形状の配置態様差についても一定の明確な造形差であって相当の影響力を持つものであるから,これらの差異点が相まって奏する意匠的効果を考慮すれば,もはや差異点が前記の影響力の大きくない共通点を優に凌駕しているという他ない。
したがって,本願意匠は,引用意匠に類似しない。


第4 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原審の引用意匠をもって意匠法第9条第1項の最先の意匠登録出願人に係るものに該当しないとすることができないものであって,この理由により意匠登録を受けることができないとすることはできない。

また,当審においてさらに審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2009-06-19 
出願番号 意願2006-25628(D2006-25628) 
審決分類 D 1 8・ 4- WY (H7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 加藤 真珠松尾 鷹久内藤 弘樹 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 市村 節子
淺野 雄一郎
登録日 2009-07-31 
登録番号 意匠登録第1368420号(D1368420) 
代理人 高柴 忠夫 
代理人 志賀 正武 
代理人 渡邊 隆 
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