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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H7
管理番号 1203721 
審判番号 不服2008-32223
総通号数 118 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2009-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-12-19 
確定日 2009-09-15 
意匠に係る物品 パネル型テレビ受像機 
事件の表示 意願2007- 21655「パネル型テレビ受像機」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,2007年(平成19年) 8月 8日に意匠登録出願されたものであって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書および願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品は,「パネル型テレビ受像機」であり,その「形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」という。)」は,願書の記載および願書に添付した図面の記載のとおりのものである。(別紙第1参照)


2.引用意匠
本願意匠に対して,原審において拒絶の理由として引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,本願出願前の2006年(平成18年)10月10日に日本国特許庁が発行頒布した意匠公報記載,意匠登録第1283390号の意匠であって,同公報の記載によれば,意匠に係る物品は,「テレビジョン受像機」であり,その形態は,同公報の図面に記載のとおりのものである。(別紙第2参照)
(なお,引用意匠は,部分意匠であって,意匠登録を受けた部分を実線で描いて現しその他を破線で描いているが,原審は,破線部分を含めて認識できる全体形態を引用意匠として引用している。)


3.両意匠の対比
(1)意匠に係る物品
両意匠の意匠に係る物品は,一致する。

(2)形態の主な共通点と差異点
形態において,両意匠は,全体が,略横長長方形で厚板状体の本体部筐体と,その中央下部に設けた平面視略横長長方形の薄板状の足板部とを,本体部筐体の底部中央に設けた極短い脚部を介して接続した構成態様であって,本体部筐体は,前面側の略横長長方形の薄板状体と背面側の,前面側より一回り小さい略横長長方形の薄板状体とを貼り合わせて形成した構成であって,本体部筐体の前面は,中央に表示画面部を形成し,その周囲には,細幅で非常に薄い板状体の額縁状枠部を突出して形成し,その下部には,放音部を形成した構成態様が主に共通する。

他方,両意匠は,具体的構成態様について,(ア)本願意匠は,本体部筺体の背面下端部を中央の窪み部を挟んで左右に分割するとともに,両背面下端部の先端を後方に側面視略「く」字状にはね上げるように突出させて形成しているのに対して,引用意匠は,本体部筐体の背面下端部を左右に分割せず,横長平板状に突出させている点,(イ)本願意匠は,額縁状枠部の正面視上辺,右辺および左辺の大きさを,本体部筐体より極わずかに小さくしたのに対して,引用意匠は,同額縁状枠部と本体部筐体の正面視上辺,右辺および左辺は一致しており,板状体の額縁状枠部と本体部筐体の間に,側周部全体に細溝を形成した態様となっている点,(ウ)本願意匠は,前面下端寄りの放音部(散点描画部)の左右に余地面を形成し,その余地面の端部付近には表示灯(LED)などを設けているのに対して,引用意匠は,放音部を左右幅一杯に形成し,表示灯は設けていない点,(エ)本体部筐体の縦・横幅と厚みの比率を,本願意匠は,引用意匠のそれより大きく(厚手に)構成している点,において主な差異がある。


4.両意匠の類否判断
以上の一致点,共通点および差異点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断すると,両意匠の前記共通点に係る構成態様は,両意匠全体の骨格を成すと共に,そのまとまりが一定の共通する基調を形成するものではあるが,しかしながら,それは従前のこの種意匠に照らすところ他にも普通にみられる類型的な態様であって,両意匠のみの特徴を形成するものとはいえず,よって,この共通点が類否判断に及ぼす影響力を大きいということはできない。

これに対して,前記各差異点については,差異点(ア)の本体部筺体の背面下端部の態様差については,それぞれに特徴のある態様であるから,この差異は,類否判断に一定の影響力をもつといわなければならない。
差異点(イ)本体部筐体の前面の額縁状枠部の態様の差異については,全体から見れば,微細ともいい得るが,前面の注目されやすい部位に係る差異であり,両意匠の類否判断に及ぼす影響は小さくないというべきである。
差異点(ウ)の放音部の態様差については,放音部は狭い部分ながらこの種物品分野の意匠では見る者の注意をひく部位であるから,この差異はそれ相応の影響力があるというべきである。
差異点(エ)の画面部と本体筺部の厚みの比率差については,この種物品分野においては,いずれもありふれた態様であり,両意匠の類否判断に及ぼす影響はほとんどない。

そうすると,共通点としてあげた構成態様が,両意匠の類否判断に対して及ぼす影響がそれほどでもないのに対して,差異点(ア)ないし(ウ)が,それぞれに両意匠の類否判断に及ぼす影響を総合すれば,もはや差異点が前記の影響力の大きくない共通点を圧しているというべきであって,本願意匠は。引用意匠に類似するということはできないものである。


5.むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原審の引用意匠をもって,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同条同項柱書によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において,さらに審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2009-08-31 
出願番号 意願2007-21655(D2007-21655) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 松尾 鷹久内藤 弘樹加藤 真珠 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 杉山 太一
淺野 雄一郎
登録日 2009-10-02 
登録番号 意匠登録第1372506号(D1372506) 
代理人 高橋 省吾 
代理人 稲葉 忠彦 
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