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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 G2
管理番号 1209831 
審判番号 不服2009-12514
総通号数 122 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-02-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-07-09 
確定日 2009-12-07 
意匠に係る物品 自動車用タイヤ 
事件の表示 意願2008- 9889「自動車用タイヤ」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由
1 本願意匠
本件審判の請求にかかる意匠登録出願は、2008年(平成20年)4月17日に出願したもの(2007年11月8日のフランス国出願に基づく優先権主張有り)であって、出願書類によれば、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「自動車用タイヤ」とし、その形態を願書及び添付図面に記載したとおりとしたものである。(審決に添付の「図面第1」)

2 引用意匠
原審査において、本願意匠が類似するとして引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、2003年5月26日に独立行政法人工業所有権総合情報館が受け入れた雑誌、「カー・アンド・ドライバー 2003年6月26日12号」の第177頁に掲載された自動車用タイヤの意匠であって、意匠に係る物品を「自動車用タイヤ」とし、その形態は、前記雑誌の同頁の写真版に現したとおりのものである。(審決に添付の「図面第2」)

3 本願意匠と引用意匠の対比
本願意匠と引用意匠は、意匠に係る物品が共通し、両意匠の形態については、主として、以下のとおりの共通点及び差異点が認められる。
まず、共通点として、トレッド面全体は、中央溝の左右両側に、それぞれ1本のリブ部及びその外側にそれぞれ前後等間隔多数のブロックの列を形成して、中央溝に対し略左右対称に構成している点、ブロックの列は、ショルダ側のやや大きな部分(以下、「ショルダブロック」という。)とこれに隣接する小さな部分(以下、「小ブロック」という。)との間に細溝を形成している点、小ブロック相互間の溝をいずれも中央溝に対し同様の斜めに形成して、それぞれリブ部に略同一方向の半盲溝を形成している点、そして、リブ部に複数本のジグザグ状の筋溝を設けている点が認められる。
一方、差異点として、(1)中央溝の左右両端の態様について、本願意匠は、直線面状であるのに対し、引用意匠は、上面視鋸歯状の凹凸面状である点、(2)リブ部と小ブロックとの間の溝部の態様について、本願意匠は、小ブロックの中央溝側の鈍角の隅部(「A-A線部分拡大図」では小ブロック上端の中央溝側の隅部。)を隅丸状とすることにより、上面視略楔形状であるのに対し、引用意匠は、小ブロック後端の中央溝側の隅部が角張り、溝部全体を同幅としている点、(3)ショルダブロックと小ブロックの間の細溝について、本願意匠は、いずれも中央溝に対し斜めに形成しているのに対し、引用意匠は、いずれも一直線状に形成している点、(4)ブロックの上面の態様について、本願意匠は、小ブロック及びショルダブロックのいずれも前後両縁に複数個の小孔を施し、中央に複数本のジグザグ状の筋溝を形成しているのに対し、引用意匠は、小ブロックに複数本のジグザグ状の筋溝を形成し、ショルダブロックには中央横方向に1本の直線状の筋溝を形成している点、そして、(5)小ブロック相互間の溝とショルダブロック相互間の溝との連続態様について、本願意匠は、緩やかに屈曲した態様であるのに対し、引用意匠は、緩やかな弧状である点が認められる。

4 本願意匠と引用意匠の類似性についての判断
前記共通点及び差異点を総合し、本願意匠と引用意匠が類似するか否か、すなわち両意匠の類似性について考察する。
前記共通点を考察すると、前記各共通点は、この種タイヤの分野において、多数見受けられる構成態様であり、両意匠のみに共通する点とは言えないからこれら共通点に係る態様が相乗した意匠的な効果を考慮したとしても、直ちに両意匠の類似性についての判断を左右するものとはなり得ない。
一方、前記各差異点が本願意匠と引用意匠の類似性についての判断に与える影響について考察すると、両意匠のいずれも、小ブロック及びショルダブロックが回転方向に等間隔で連続し、差異点(2)及び差異点(3)による小ブロックの外周形状の差異並びに、差異点(5)に係る小ブロック相互間の溝とショルダブロック相互間の溝の連続態様についての差異により、小ブロックの連続する態様について、本願意匠は、やや動的な連続性が認められるのに対し、引用意匠ではそのような視覚的な効果が認められないものであり、さらに、差異点(4)に係るショルダブロック及び小ブロックのそれぞれ上面の態様が相乗して生じる意匠的な効果は、両意匠のトレッド面全体の態様に異なる美感をもたらしていると言えるから、差異点は、両意匠の類似性についての判断を左右するものと言うべきである。
以上のとおりであって、本願意匠と引用意匠は、意匠に係る物品が共通しているが、両意匠の形態の共通点及び差異点が両意匠の類似性についての判断に与える影響を考察すると、共通点よりも差異点の方が支配的な影響を与えているから、両意匠は、全体として互いに類似しないものと認める。

5 結び
したがって、本願意匠は、意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当しないものであり、同条の規定により拒絶すべきものとすることはできない。
また、本願意匠について、他に拒絶すべきものとする理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。













別掲
審決日 2009-11-25 
出願番号 意願2008-9889(D2008-9889) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (G2)
最終処分 成立 
前審関与審査官 清野 貴雄 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 鍋田 和宣
並木 文子
登録日 2010-01-29 
登録番号 意匠登録第1381117号(D1381117) 
代理人 弟子丸 健 
代理人 松下 満 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 弟子丸 健 
代理人 井野 砂里 
代理人 倉澤 伊知郎 
代理人 井野 砂里 
代理人 倉澤 伊知郎 
代理人 松下 満 
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