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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J7
管理番号 1218166 
審判番号 不服2009-23854
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-12-03 
確定日 2010-06-18 
意匠に係る物品 錠剤 
事件の表示 意願2008- 17484「錠剤」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は、平成20年7月8日の意匠登録出願であって、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「錠剤」とし、その形態を願書及び願書添付の図面に記載されたとおりとするものである(別紙第1参照)。
2.引用意匠
原審において、意匠法第3条第1項第3号の規定に該当するとして、拒絶の理由として引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、特許庁発行の意匠公報掲載の意匠登録第1074359号「錠剤」の意匠であって、その形態は同意匠公報に掲載されたとおりのものである(別紙第2参照)。
3.両意匠の対比
両意匠を対比すると、いずれも「錠剤」に係るものであり、意匠に係る物品が一致し、形態については主として以下の共通点及び差異点が認められる。
(1)共通点
(A)円盤状の上面及び下面を膨出させ、上面中央に両端にわたり略木の葉状の割り溝を設けている点、その割り溝を、(B)縦断面において略V字状としている点、(C)横(長手方向)断面において外周側面上端から略円弧状に漸次深くなる態様とした点、において共通する。
(2)差異点
(a)上面の態様について、本願意匠は、やや外側を頂部とし、中心に向かって直線的に削り取った緩斜面による幅広V字状部を形成し、さらにその最下点からV字状の割り溝を形成した態様とし、膨出頂部の高さと本体の直径の比率を約1:16.6としているのに対し、引用意匠は中心寄りを頂部とし、そのドーム状に膨出した頂部からV字状の割り溝を設けた態様とし、頂部の高さと本体の直径の比率を1:11.7としている点、(b)略木の葉状の割り溝について、その幅を本願意匠は最大幅が本体の直径に対して約1:5.3としているのに対し、引用意匠は本願意匠に比べ最大幅が本体の直径に対して約1:2.5としている点、(c)本願意匠は上面及び下面の膨出を外周端縁のやや内側から形成しているが、引用意匠は外周端縁と接した態様としている点、において差異が認められる。
4.類否判断
そこで検討するに、共通点の態様のうち、(A)及び(B)は、この種分割しやすいように割り溝を形成した錠剤の分野において従来から多数見受けられる態様であって、両意匠のみに格別新規な態様ということはできず、それらの点のみをもって両意匠の類否判断を左右する共通点ということはできない。一方、(C)については、よく見受けられる態様とすることはできず、両者の共通点として一定の評価をすることができる。
次に、差異点の態様についてみると、とりわけ(a)は、上面の骨格的な構成の差異に係るもので、両意匠の類否判断に重大な影響を与えるものといえる。また、差異点(b)及び(c)に係る態様は、それのみでは両意匠の類否判断に与える影響は小さいが、差異点(a)に係る態様と相俟って、両意匠の類否判断に影響を与えるものであるから、これらの差異点に係る態様が相乗して生じる視覚的な効果は、看者の注意を強く惹くものとなり、両意匠の類否判断を左右するに十分のものである。
なお、割り溝の底部を略円弧状に漸次深くなる態様とした共通点(C)は、全体を構成する態様の一部に過ぎず、差異点(a)における上面の骨格的な構成の差異の中では埋没し、この点のみをもって両者を類似のものとすることはできない。
以上のとおり、両意匠は、意匠に係る物品が共通するものであるが、その形態において、差異点が共通点を凌駕し、意匠全体として看者に異なる美感を起こさせるものであるから、類似しないものである。
5.むすび
したがって、両意匠は類似しないものであるから、原審の拒絶理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2010-06-07 
出願番号 意願2008-17484(D2008-17484) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (J7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 太田 茂雄 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 北代 真一
橘 崇生
登録日 2010-07-02 
登録番号 意匠登録第1393877号(D1393877) 
代理人 藤本 昇 
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