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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J7
管理番号 1219781 
審判番号 不服2009-23855
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-12-03 
確定日 2010-06-18 
意匠に係る物品 錠剤 
事件の表示 意願2008- 17485「錠剤」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は、平成20年7月8日の意匠登録出願であって、物品の部分について意匠登録を受けようとするもので、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「錠剤」とし、その形態を願書及び願書添付の図面に記載されたとおりとするものであり、「実線であらわした部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である」としたものである(以下、本願について部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を「本願実線部分」という。)(別紙第1参照)。
2.引用意匠
原審において、意匠法第3条第1項第3号の規定に該当するとして、拒絶の理由として引用した意匠(以下、「引用意匠」という。)は、特許庁発行の意匠公報掲載の意匠登録第1074359号「錠剤」の意匠の溝部分であって、その形態は同意匠公報に掲載されたとおりのものである(以下、引用意匠における溝部分を「本件相当部分」という。)(別紙第2参照)。
3.両意匠の対比
両意匠を対比すると、意匠に係る物品については、共に「錠剤」であって同一であり、本願実線部分と本件相当部分(以下、「両意匠の部分」という。)については、共に「錠剤」を分割するための割り溝部分であって、その用途と機能は一致し、盤状の錠剤本体の上面中央に両端にわたり設けられたその位置、大きさと範囲が概ね共通している。
一方、両意匠の部分の形態については、主として以下の共通点及び差異点が認められる。
(1)両意匠の部分の形態の共通点
両意匠の部分は、(A)割り溝部分の外周を上面視略木の葉状とした点、(B)側面を縦断面において略V字状とした点、(C)底部を横(長手方向)断面において外周側面上端から略円弧状に漸次深くなる態様とした点、において共通する。
(2)両意匠の部分の形態の差異点
(a)略木の葉状割り溝の外周の位置について、本願実線部分は右側面図に破線で表された膨出部緩斜面による幅広V字状部の下端に位置し、横断面では略水平と表れるのに対し、本件相当部分は上面のドーム状膨出部の頂点に位置し、横断面では略円弧状に上方に膨出して表れ、溝部底部と上下対称に表れるように形成されている点、(b)割り溝の幅について、本願実線部分は最大幅が本体の直径に対して約1:5.3としているのに対し、本件相当部分は最大幅が本体の直径に対して約1:2.5としている点、において差異が認められる。
4.類否判断
そこで検討するに、共通点の態様のうち、(A)及び(B)は、この種分割しやすいように割り溝を形成してなる錠剤の分野において従来から多数見受けられる態様であって、両意匠のみに格別新規な態様ということはできず、それらの点のみをもって両意匠の類否判断を左右する共通点ということはできない。一方、(C)については、よく見受けられる態様とすることはできず、両者の共通点として一定の評価をすることができる。
次に、差異点の態様についてみると、とりわけ(a)は、略木の葉状割り溝の外周の態様における差異が、骨格的な態様に係るもので、両意匠の類否判断に重大な影響を与えるものといえる。また、(b)は、両意匠の部分の上面における占有率を異なるものとし、(a)に係る態様と相俟って、両意匠の類否判断に影響を与えるものであるから、これらの差異点に係る態様が相乗して生じる視覚的な効果は、看者の注意を強く惹くもので、両意匠の類否判断を左右するものというべきである。
なお、割り溝の底部を略円弧状に漸次深くなる態様とした共通点(C)は、両意匠の部分を構成する態様の一部に過ぎず、差異点(a)に示したように、横断面において、その外周が略水平となる椀状として表れる本願実線部分と、略円弧状に膨出し、溝部底部と上下対称となる凸レンズ状として表れる本件相当部分とでは全体の骨格が別異のものであり、この点のみをもって両者を類似のものとすることはできない。
以上のとおり、両意匠は、意匠に係る物品が同一で、両意匠の部分の用途及び機能が一致し、位置、大きさ及び範囲が概ね共通しているものであるが、その形態において、差異点が共通点を凌駕し、意匠全体として看者に異なる美感を起こさせるものであるから、類似しないものである。
5.むすび
したがって、両意匠は類似しないものであるから、原審の拒絶理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2010-06-08 
出願番号 意願2008-17485(D2008-17485) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (J7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 太田 茂雄 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 橘 崇生
北代 真一
登録日 2010-07-09 
登録番号 意匠登録第1394170号(D1394170) 
代理人 藤本 昇 
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