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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J7 |
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管理番号 | 1221387 |
審判番号 | 不服2010-2152 |
総通号数 | 129 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2010-09-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-02-01 |
確定日 | 2010-08-02 |
意匠に係る物品 | 注射剤用バッグ |
事件の表示 | 意願2009- 10740「注射剤用バッグ」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成21(2009)年5月14日の意匠登録出願であって、その意匠は、意匠に係る物品を「注射剤用バッグ」とし、その形態を願書及び願書添付の図面の記載のとおりとしたものである。 そして、本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると、下記のとおりであって、その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 記 本願意匠(別紙第1参照)は、原査定において、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとして、引用意匠として、特許庁が平成10(1998)年4月30日に発行した意匠公報記載、意匠登録第896919号の類似第7号(意匠に係る物品、医療用バッグ)の意匠(別紙第2参照)が示されたものである。 本願意匠と引用意匠を対比すると、両意匠はともに、薬液充填用の抽出口付きバッグであり、バッグ本体は、正面視隅丸縦長長方形状のシートの上下とその左右側縁に所定幅のシール部を設けて四方シールしてなるもので、その内側が充填液を充填する縦長な内袋形状となっており、抽出口を下側に設け(以下、抽出口がある側を下側という。)、上側に孔を設けて吊り下げて使用するもので(以下、吊り下げる側を上側という。)、上下シール部は左右のシール部より太幅に形成され、上側シール部は、略円形孔が略中央部に穿設され、両脇に左右同形の横長な未シール部が設けられ、下側シール部は、下に向かって漸次太径となる略円筒状の抽出口が中央部に突設され、両脇に左右同形の孔部が設けられ、下側シール部の外形は下窄まり状に形成されている構成態様において、一致する。 しかしながら、上記一致する構成態様は、この種意匠において多数採用されている態様であることから、両意匠の特徴は、そのほかの具体的な構成態様を合わせて検討し、把握されなければならない。 そこで両意匠を対比すると、両意匠には、上側シール部については、孔の位置と形状、及び、内側下辺の形状、下側シール部については、下窄まりの形状、抽出口の突出長さとキャップの有無、両脇の孔形状、左右側縁のシール部についてはその幅に相違がある。その中でもとりわけ、本願意匠の下側シール部の下窄まりの形状は、左右の両シール部が漸次内側へ寄ることで形成された下窄まり状から連続形成されているもので、その外形状は両側の下方から下側へと大きく弧を描くような下窄まり状であり、さらに、下側シール部内側の上辺の弧状曲線や小円形の孔形状とも相まって、この下側シール部付近には柔らかい独特のまとまり感が現出されているといえ、この種意匠において他にあまり例を見ない態様であるため、本願意匠を特徴付けるものとなっている。一方、引用意匠は、下側シール部は傾斜した一定幅の太幅のもので従来からみられるまとめ方であり、上側シール部の孔等の配列や内側下辺の形状の方に特徴が見いだせるものである。そして、両意匠の相違する特徴点は、この種意匠において注意を惹く部分に係り、美感に大きな影響を与えるものであるから、一部共通する態様を有していても、意匠全体として起こさせる美感は、両意匠で異なるといわざるを得ない。 よって、本願意匠と引用意匠は、類似するとはいえないものである。 |
別掲 |
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審決日 | 2010-06-23 |
出願番号 | 意願2009-10740(D2009-10740) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(J7)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 繁和 |
特許庁審判長 |
関口 剛 |
特許庁審判官 |
橘 崇生 樋田 敏恵 |
登録日 | 2010-08-20 |
登録番号 | 意匠登録第1397140号(D1397140) |
代理人 | 石津 義則 |