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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 G2 |
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管理番号 | 1229914 |
審判番号 | 不服2010-11786 |
総通号数 | 134 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2011-02-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-06-02 |
確定日 | 2010-12-20 |
意匠に係る物品 | 自動車用フェンダー |
事件の表示 | 意願2009- 14125「自動車用フェンダー」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成21年 6月22日の出願であって、その意匠は、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりのものである。 そして、本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると、下記のとおりであって、その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 記 本願意匠(別紙第1参照)は、意匠に係る物品が「自動車用フェンダー」であり、原査定において、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとして、引用意匠として特許庁発行の意匠公報記載の意匠登録第1259588号(意匠に係る物品、自動車用フロントフェンダー)の意匠(別紙第2参照)が示されたものである。 本願意匠と引用意匠を対比すると、両意匠の一致点として、正面視形状としてヘッドライト、ボンネット、フロントバンパー、フロントドアとの各当接辺及びホイールアーチからなる自動車用フロントフェンダーを表すものであって、ヘッドライト部上辺からフェンダー後端へと直線状につながる段部を境に、その上部にボンネット及びヘッドライトの当接部からAピラー立ち上がり部までを形成し(以下、「上方部」という。)、その下部にフロントバンパー当接辺からフロントドア当接辺までを形成していて(以下、「下方部」という。)、上方部につき、前方端はフロントバンパー当接辺よりやや前方で、後方端は下方部全体の横幅よりも約1/3程度前方に形成されており、上方部の上辺は、凸弧状をなす剣先状の前方端から略S字曲線状を形成して立ち上がっている点が挙げられるから、外形部のみを見れば一定の共通感があるといえる。しかしながら、表面の凹凸状に留意し立体形状としてみれば、以下のとおり、意匠的効果を異ならせているため、美感が相違し、両意匠は類似しないものである。 すなわち、段部について、本願意匠は、小さな段部が漸次先細りとなり、前方のヘッドライト寄りで消失する段部であり、さらにその上部のボンネット当接部周りの丸みを帯びた稜部は、車体中央正面部へ向けて回り込むように湾曲したものであるのに対し、引用意匠は、幅広の段部が一定の幅で先端まで形成されているうえに、その上部のボンネット当接部周りにも本願意匠のような稜部による回り込みが見られないため、面構成において相違し、この部分は需要者の注意を惹く部分にかかわるので、類否判断に大きな影響を与えるものである。 また、両意匠には、フロントドア当接辺部から前方に向けて設けられた凹みラインの有無という相違があるが、ラインの長さは短いものの、車体のアクセントとなる装飾にかかわるものであるから、この有無を軽視することはできない。 これらの相違点を総合すれば、両意匠は、その意匠的効果の違いにより、看者に異なる美感を起こさせているというほかない。 |
別掲 |
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審決日 | 2010-11-30 |
出願番号 | 意願2009-14125(D2009-14125) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(G2)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 伊藤 宏幸 |
特許庁審判長 |
関口 剛 |
特許庁審判官 |
樋田 敏恵 橘 崇生 |
登録日 | 2011-01-14 |
登録番号 | 意匠登録第1407259号(D1407259) |
代理人 | 加藤 恒久 |