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審決分類 審判 査定不服  意10条1号類似意匠 取り消して登録 G1
管理番号 1233202 
審判番号 不服2010-19424
総通号数 136 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2011-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-08-27 
確定日 2011-02-17 
意匠に係る物品 スタッカークレーン 
事件の表示 意願2008-21245「スタッカークレーン」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,平成20年8月19日の意匠登録出願であり,本意匠を意願2008-21244(意匠登録第1365625号)とし,その意匠は,願書の記載によれば,意匠に係る物品を「スタッカークレーン」とし,意匠登録を受けようとする部分を実線で表したものであって,その形態を願書及び願書添付の図面に示すとおりとしたものである(別紙第1参照)。

2.原審における拒絶理由及び経緯
本願について,原審は,「本願意匠は,願書に記載した本意匠に類似する意匠と認められないから,意匠法第10条第1項の規定に該当しない」旨の拒絶理由を通知したところ,出願人(本件審判請求人)は,意見書を提出し,「両意匠は類似するものである」旨理由を述べて主張したが,原審は,「意見書における主張を採用することはできない」として拒絶査定を行い,請求人は,これを不服として本件審判を請求した。

3.当審の判断
(1)両意匠の一致点
本願意匠と本意匠とは,意匠に係る物品が一致し,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分(以下,特定部分と称する。)は,走行台車の後端を除く部分,正面視で走行台車の左側,前後方向中央に配した支柱部分,走行台車の前半部に配した駆動ユニット部分と,支柱に配した移載制御ボックス部分,であって,前記移載制御ボックスは,正面視で支柱の右側に片持ち状態で取り付けてあり,前記駆動ユニットは,正面視で支柱の左端に左端を略そろえるように設置してあって,右側に大きく突出しており,結果的に前記支柱が正面視で左側端に位置するように構成している点で,位置,大きさ,及び範囲が一致していると認められ,そして,特定部分の形態においても,駆動ユニットが,正面視で支柱の厚みの約7倍の左右幅を有する比較的大型のユニットに構成しているとともに,移載制御ボックスが,駆動ユニットの高さの約0.6倍の高さの比較的大型の略横長長方形状のボックスに構成している点,そして,前記支柱が前後幅と左右幅の比率を10対2.5となる薄板状に形成している点,及び,移載制御ボックスが,平面視において横長の箱状部とそれの右端側から前方に突出する箱状部とからなる略L字状の箱型に構成している点,で一致している。
(2)両意匠の差異点
一方,(a)本願意匠は,駆動部にカバーを設けているのに対し,本意匠は,カバーを設けておらず,駆動部の機械部品類を露出させた態様としている点,
(b)本願意匠は,駆動制御ボックスにおける上部カバーの上面を前方ほど下方に位置する緩やかな傾斜面とし,かつ,左右側面部を前方ほど左右幅を狭めたのに対し,本意匠は,駆動制御ボックスにおける上部カバーを縦長長方形としている点,
(c)本願意匠は,駆動制御ボックスの下部カバーを多孔板で構成しているのに対し,本意匠は,無孔板で構成している点,
(d)本願意匠は,移載制御ボックスの過半部を多孔板で構成しているのに対し,本意匠では,移載制御ボックスの全てを無孔板で構成している点,
(e)本願意匠は,支柱の左表面に上端から下端にわたって被覆する薄い支柱カバーを設けているのに対し,本意匠は,支柱カバーを設けていない点,で差異がある。
(3)類否判断
本願意匠と本意匠の特定部分中のそれぞれの部分の配置並びに各部の長さや大きさは,両意匠の出願前の公知意匠には見当たらず,新規な構成であって,両意匠のみの特徴と言え,さらに,この一致点は,本願の願書中「意匠に係る物品の説明」の欄の記載にあるように,収納棚の通路において二台のスタッカークレーンが,各々相手側と擦れ違うことができるようにするために,駆動ユニット部分は通路幅の1/2以下の幅で,支柱を幅方向左側(収納棚側)に設け,移載制御ボックス(を含む移載ユニット)は,正面視で駆動ユニットの左右幅の約2倍弱の左右幅とし,かつ,通路幅よりも少し短い長さと定めてあり,これらの配置並びに各部の長さや大きさは,本願意匠の使用目的を達成するために重要な部分と言える。
よって,上記のとおり,特定部分の形態において,その一部に一定程度異なる美感を提供する要素を備えているが,それらは本願意匠が備える本意匠と共通する基本的構成態様により特定される意匠的要部がもたらす美感を変更することのない付加的で部分的な構成態様の差にすぎず,この構成態様における相違について需要者は,一部における相違であると認識するので,両意匠に共通する基本的構成態様が創出する美感をりょうが(凌駕)して全体として異なる美感を与える程のものではないと言うべきである。
以上のとおりであって,両意匠は類似するものと言わざるを得ない。

4.結び
したがって,本願意匠は,意匠法第10条第1項の規定に該当する意匠であるので,原査定の拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2011-02-07 
出願番号 意願2008-21245(D2008-21245) 
審決分類 D 1 8・ 3- WY (G1)
最終処分 成立 
前審関与審査官 濱本 文子大峰 勝士 
特許庁審判長 関口 剛
特許庁審判官 橘 崇生
樋田 敏恵
登録日 2011-03-04 
登録番号 意匠登録第1410951号(D1410951) 
代理人 北村 修一郎 
復代理人 東 邦彦 
復代理人 宮地 正浩 
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