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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 G1 |
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管理番号 | 1236447 |
審判番号 | 不服2010-24616 |
総通号数 | 138 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2011-06-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-11-02 |
確定日 | 2011-05-10 |
意匠に係る物品 | 運搬用容器 |
事件の表示 | 意願2008-6222「運搬用容器」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする,平成20年3月13日の意匠登録出願であって,その意匠は,意匠に係る物品を「運搬用容器」とし,その形態を願書及び願書添付の図面の記載のとおりとしたものであって,願書の「意匠の説明」の欄には,「実線で表した部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。二点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。背面図は正面図と,左側面図は右側面図と同一にあらわれるため省略する」と記載されている。 そして,本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると,下記のとおりであって,その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 記 原査定における拒絶の理由は,本願意匠(別紙第1参照)は意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたもので,引用されたのは,特許庁発行の意匠公報記載,意匠登録第1021491号(意匠に係る物品,運搬用容器)の意匠であり,対比の対象となるのは,本願意匠の実線で表された部分に相当する部分である(別紙第2参照)。 本願意匠(以下,本願意匠の,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を「本願意匠」と言う。)と引用意匠(以下,引用意匠の,本願意匠に相当する部分を「引用意匠」と言う。)を対比すると,両意匠の意匠に係る物品は,運搬用容器で一致し,その位置,大きさ及び範囲は,運搬用容器上面の中央部横長長方形部分で,ふた板合わせ部の波形状で2.5波長分であって一致している。 しかしながら一方で,本願意匠は,願書の「意匠に係る物品の説明」の欄の記載でいうところの,送り状等を貼り付けるための凹部による斜面段差を左右に一対有するものであるのに対して,引用意匠は,一平面である,という差異点がある。 本願意匠と引用意匠を比較すると,その差異点である斜面段差の有無は,この斜面段差がごくわずかなものであり,小さく,本願意匠の左右両端に存することを考えると,両意匠の位置,大きさと範囲,及びその具体的な形状,特に波形状の共通点に比べて,わずかな差異点とも言えるものではあるが,本願意匠の出願前に,凹部を運搬用容器上面の中央部に二枚のふた板にわたって設けた公知の意匠が存在せず,この点は,本願意匠のみに見られる特徴的な形態と言え,開閉時のみならず,運搬時等使用状態において,看者が最も注意して観察する部位にあり,送り状等の添付場所を特定する役割を果たすことも考慮すると,わずかと言えども,この二枚のふた板にわたって設けた斜面段差を評価せざるを得ず,この相違にかかる形状が類否判断に影響を与える,と考えるのが妥当と認められる。 以上のとおりであって,両意匠の意匠に係る物品は一致しているが,その形状については,両意匠の共通点及び相違点の視覚的効果を総合的に判断すると,類似しないものと言える。 したがって,両意匠は類似しないものと認められ,意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当しない。 |
別掲 |
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審決日 | 2011-04-20 |
出願番号 | 意願2008-6222(D2008-6222) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(G1)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 本多 誠一 |
特許庁審判長 |
斉藤 孝恵 |
特許庁審判官 |
橘 崇生 遠藤 行久 |
登録日 | 2011-05-20 |
登録番号 | 意匠登録第1417040号(D1417040) |
代理人 | 田中 康継 |
代理人 | 小川 稚加美 |
代理人 | 木村 豊 |
代理人 | 西川 惠清 |