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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 M2
管理番号 1238208 
審判番号 不服2010-27298
総通号数 139 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2011-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-12-03 
確定日 2011-06-21 
意匠に係る物品 耐火材支持金具 
事件の表示 意願2009- 26930「耐火材支持金具」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする2009年(平成21年)11月17日の意匠登録出願であって,その意匠は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「耐火用支持金具」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり,「実線で示した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」としたものである(以下,本願について意匠登録を受けようとする部分の意匠を「本願意匠」という。)。(別紙第1参照)


第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため,意匠登録を受けることのできない意匠)に該当するとしたものであって,原審が拒絶の理由に引用した意匠は,本願出願前,特許庁発行の公開特許公報 特開2008-012028 (発明の名称「防火区画貫通部構造」)に所載の「図14」に表された「金属スリーブ(符号4b)」の意匠の本願意匠の意匠登録を受けようとする部分に相当する部分であって,その形態は,同公報の図面に記載されたとおりのものである(以下,本願意匠に相当する部分の意匠を「引用意匠」という。)。(別紙第2参照)


第3 本願意匠と引用意匠の対比
1.意匠に係る物品
両意匠の意匠に係る物品は,本願意匠の「耐火材支持金具」は,防火区画の床等に設けられた貫通孔に耐火材を充填する際に使用するものであり,引用意匠の「スリーブ」も,防火区画を画成する仕切り部に形成された貫通孔に配置される熱膨張性耐火材入り充填用バッグの支持に係るものであるから,両意匠の意匠に係る物品は共通する。

2.本願意匠と引用意匠の形態
両意匠の形態については,主として,以下のとおりの共通点及び相違点がある。

(1)共通点
両意匠は,略細長長方形状板材の両端を,正面視略クランク状(本願意匠の願書に添付した図面の向きを前提に引用意匠と対比する)となるよう屈曲させ,屈曲させた一方の端部に孔部を形成し,係止部とし,屈曲させたもう一方の端部を,貫通孔に充填される耐火材支持部としたものである点,

(2)相違点
(A)本願意匠は,略細長長方形状板材の,耐火材支持部を除く貫通孔に接する側の部位に,幅が3分の2程度で,板材より厚みのある熱膨張性シートを貼り付けてあるのに対して,引用意匠には,熱膨張性シートが貼り付けられていない点,

(B)各部の構成態様について,本願意匠は,耐火材支持部の長さが係止部の長さより長く縦長長方形状の略「目」の字状とし,それぞれの角部に面取りが施され,やや縦長長方形状係止部の孔部が略楕円形状であるのに対して,引用意匠は,耐火材支持部と係止部が同形状で略正方形の略角座金状とし,それぞれの角部が直角であり,係止部の孔部が円形状である点,


第4 類否判断
以上の一致点,共通点及び相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断する。

まず,両意匠の形態については,両意匠の前記共通点に係る構成態様は,従来から見受けられ,他に特徴が無い限り特徴となり得ないものといえるので,類否判断に及ぼす影響は限定的である。

これに対して,前記相違点(A)については,熱膨張性シートの有無は,耐火性支持金具の使用方法に関わるものであり,その態様も板材よりも厚みがあるなど,付加的とは言えないものであって,見る者の注意を惹き,さらに,本願意匠の熱膨張性シートの態様は,本願意匠全体にかかり,また,本願出願前には見られない特徴的なものであるから,両意匠の類否判断に及ぼす影響は大きいものというべきであり,前記相違点(B)についても,各部の具体的な態様が使用方法に影響を与えるものであり,相違点(A)と相俟って,意匠全体の印象に影響をあたえるものであるから,類否判断にそれ相応の影響力を及ぼすものというべきである。

そうすると,両意匠の意匠に係る物品は共通するが,形態については,共通点としてあげた構成態様が,両意匠の類否判断に及ぼす影響が限定的であるのに対して,相違点(A)と同(B)は,それぞれが相俟って,意匠全体の印象に影響を及ぼし,類否判断に及ぼす影響が大きいものというべきであるから,もはや相違点が共通点を圧しているというべきであって,本願意匠は引用意匠に類似するということはできないものである。


第5 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原査定における引用意匠をもって,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同条同項柱書によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において,さらに審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2011-06-09 
出願番号 意願2009-26930(D2009-26930) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (M2)
最終処分 成立 
前審関与審査官 山永 滋 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 太田 茂雄
杉山 太一
登録日 2011-07-01 
登録番号 意匠登録第1419750号(D1419750) 
代理人 特許業務法人 Vesta国際特許事務所 
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