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審決分類 審判 査定不服  意10条1号類似意匠 取り消して登録 F4
管理番号 1241292 
審判番号 不服2010-28393
総通号数 141 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2011-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-12-15 
確定日 2011-07-26 
意匠に係る物品 包装用容器のふた 
事件の表示 意願2009-29465「包装用容器のふた」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,本意匠を意願2009-26347(意匠登録第1391184号)とする関連意匠の意匠登録出願であって,物品の部分について意匠登録を受けようとして,平成21年12月18日に出願されたものであり,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付の図面の記載内容によれば,意匠に係る物品を「包装用容器のふた」として,その形態を願書及び願書に添付の図面に記載されたとおりとするものであり,「実線で表した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」としたものである(別紙第1参照)。

2.原審における拒絶の理由
本願について,原審は,「本願意匠は,願書に記載した本意匠に類似する意匠と認められないから,意匠法第10条第1項の規定に該当しない」としたものである。

3.当審の判断
本願意匠と本意匠とは,意匠に係る物品が一致し,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分は,全体が隆起している容器のふたの水平フランジ面に形成した略錐状凸部の部分である点で,位置,大きさ,及び範囲が一致していると認められ,そして,当該部分の形態においても,緩やかな傾斜の錐体であって,錐体の頂点を通り水平フランジの突出した角方向に設けている点,その溝と頂点で略直交するようにして溝を設け,併せて平面視で略十文字状の溝としている点,錐体の頂部に錐台状の凹部を設けている点,その凹部の深さは,錐体の高さと同じにしてある点,で一致している。
一方,本願意匠は,錐体の底面が正方形であるのに対し,本意匠の底面は,中心角が90度の扇形である点,本願意匠は,角方向に設けた溝と頂点で略直交する十文字状の溝が,完全な直角で交わっているのに対し,本意匠は,十文字状の溝が直角で交わらず,錐体の頂点と,半径と円弧の接する点を結んでいる点,で両意匠の部分意匠として意匠登録を受けようとする部分の形態に差異があるが,両意匠の当該部分において一致するとした具体的な態様は,両意匠の出願前の公知意匠には見当たらず,新規な構成であって,両意匠のみの特徴と言えるのに対して,差異点は,一部における相違にすぎず,両意匠の一致点が創出する新規で共通の美感を凌駕して全体として異なる美感を与える程のものではないと言うべきであるから,両意匠は類似するものと言わざるを得ない。
したがって,本願意匠は,意匠法第10条第1項の規定に該当する意匠であるので,原査定の拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2011-07-11 
出願番号 意願2009-29465(D2009-29465) 
審決分類 D 1 8・ 3- WY (F4)
最終処分 成立  
前審関与審査官 樫本 光司 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 瓜本 忠夫
橘 崇生
登録日 2011-08-05 
登録番号 意匠登録第1422497号(D1422497) 

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