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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J3
管理番号 1268306 
審判番号 不服2012-1867
総通号数 158 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2013-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-01-31 
確定日 2012-12-03 
意匠に係る物品 デジタルカメラ 
事件の表示 意願2010- 31348「デジタルカメラ」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする2010年(平成22年)12月28日の意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「デジタルカメラ」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであって,「実線で表した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたものである。(以下,この部分を「本願意匠の意匠登録を受けようとする部分」という。)(別紙第1参照)

第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため,意匠登録を受けることのできない意匠)に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,本願出願前,日本国特許庁発行の意匠公報(意匠公報発行日:2007年(平成19年)4月2日)に記載された意匠登録第1297367号(意匠に係る物品,デジタルカメラ)の意匠の本願の意匠登録を受けようとする部分に相当する部分(以下,この部分を「引用意匠の相当する部分」という。)であって,その形態は,同公報の図面に記載されたとおりのものである。(別紙第2参照)

第3 当審の判断
1.本願意匠と引用意匠の対比
(1)意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品と引用意匠の意匠に係る物品は,いずれも「デジタルカメラ」であり,両意匠の意匠に係る物品は一致する。

(2)本願意匠の意匠登録を受けようとする部分と引用意匠の相当する部分の用途・機能及び位置・大きさ・範囲
本願意匠の意匠登録を受けようとする部分と引用意匠の相当する部分(以下,「両意匠の部分」という。)は,いずれもデジタルカメラの筐体の,正面左端部の上端面から下端面に至る,グリップ部の正面部と,これに連なる平面部・左側面部・底面部であるから,両意匠の部分の用途・機能及び位置・大きさ・範囲は,共通する。

(3)両意匠の部分の形態
両意匠の部分の形態を対比すると,主として,以下のとおりの共通点及び相違点がある。

共通点として,
正面部は,左側面部方向に向かって背面部側に傾斜する縦長略矩形状であって,左上角部を隅丸状とし,各辺をエッジ状の稜線とし,平面部,左側面部及び底面部は,直角状に連接して細幅周縁部を形成している点,

相違点として,
正面部の左下角部につき,本願意匠は,左上角部と上下対称形状の隅丸状とした態様であるのに対して,引用意匠は,直角状とした態様である点。

2.本願意匠と引用意匠の類否判断
共通点及び相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断する。

両意匠は,意匠に係る物品が一致し,両意匠の部分の用途・機能及び位置・大きさ・範囲が共通するところであるが,形態については,以下のとおりである。

共通点に係る形態は,この種の物品分野においては,それなりに特徴ある態様というべきであるが,以下の相違点を含めて両意匠の類否を意匠全体として対比すると,両意匠の類否判断に及ぼす影響は,一定程度に留まるものと言わざるを得ない。
すなわち,相違点である,正面部左下角部につき,本願意匠は隅丸状としたのに対して,引用意匠は直角状とした点は,両意匠の部分が,使用時に看者に握られるグリップ部分に関するものであることから,一隅であっても,看者の注意を強く惹く部分といえ,隅丸状と直角状とでは,視角効果が大きく異なり,両意匠の類否判断に大きな影響を及ぼすものと言わざるを得ない。
また,正面部左下角部の相違点を含むグリップ部の正面部の視角効果についても,本願意匠は上下対称でまとまった印象を与えるものであるのに対して,引用意匠は上下非対称で変化のある印象を与えるものであり,両意匠は,看者に全く異なる印象を抱かせ,異なる美感をもたらしていると言うべきである。

したがって,両意匠は,意匠に係る物品が共通し,本願意匠の意匠登録を受けようとする部分と引用意匠の相当する部分の用途・機能及び位置・大きさ・範囲が共通するが,両意匠の部分の形態においては,相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は大きく,相違点が共通点を凌駕するから,意匠全体として観察した場合,本願意匠は引用意匠に類似するということはできない。

第4 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同条同項柱書によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2012-11-20 
出願番号 意願2010-31348(D2010-31348) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (J3)
最終処分 成立 
前審関与審査官 下村 圭子原田 雅美 
特許庁審判長 川崎 芳孝
特許庁審判官 樫本 光司
早川 治子
登録日 2012-12-28 
登録番号 意匠登録第1460810号(D1460810) 
代理人 黒川 朋也 
代理人 佐藤 英二 
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