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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 F4
管理番号 1271060 
審判番号 不服2012-18035
総通号数 160 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2013-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-09-14 
確定日 2013-03-11 
意匠に係る物品 包装用巻芯用緩衝具 
事件の表示 意願2010-11617「包装用巻芯用緩衝具」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,2010年(平成22年)5月12日付けの意匠登録出願であり,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「包装用巻芯用緩衝具」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面に記載したとおりとするものである。(別紙第1参照)

すなわち,本願意匠の形態は,基本的には輪形で,具体的には,直径が約9であるのに対して,厚さが約2のへんぺいな円盤状の中心に約9分の5の直径の穴を開けたものであって,その穴の内周面の,願書添付図面でいうところの背面側に,突条ストッパー部を設けたものである。

第2 原審の拒絶の理由
原審における,拒絶の理由は,本願意匠が,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので,意匠法第3条第2項の規定に該当するというものであって,具体的には下記のとおりである。

この意匠登録出願の意匠は,全体を短円筒形状とした包装用捲芯用緩衝具に係るものですが,本願出願前より公然知られたものと認められるロールフイルム支持用ホルダーの意匠(特許庁発行の意匠公報に記載の意匠登録第1298727号の意匠)を参考図1,2及び3に見られる様に上下嵌合して一体とし,その全体の外形状を円形状に単に変更したに過ぎないので,容易に創作できたものと認められます。

第3 当審の判断
以下において,本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性,つまり,本願意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて,検討し,判断する。
1.本願意匠の形態
本願意匠の形態は,「第1 本願意匠」に記載のとおりである。

2.引用意匠の形態
原審が拒絶の理由で引用した意匠登録第1298727号の意匠(以下「引用意匠」という。別紙第2参照。)の形態は,横長長方形の板状であって,その縦横比は,約1:2で,上辺中央に上辺長さの3分の1の半円へこみ部が設けてあり,そのへこみ部の背面側に突条ストッパー部を備えたものであり,正面視で上面左側に接続用凸部,上面右側に接続用凹部を設けたものである。
また,拒絶の理由にあるように,この引用意匠を上下嵌合して一体として使用する状態が,当該意匠公報に参考図1ないし3として表されている。

3.本願意匠の創作の容易性について
この種物品分野において,商品であるフィルム等(以下,単に「フィルム」という。)の製造,運搬及び保管時に,フィルムに傷が付かないようにするスペーサー(空間保持具)として,巻芯を支持する物(本願意匠のように「包装用巻芯用緩衝具」,引用意匠のように「ロールフィルム支持用ホルダー」などと称する物)を用いることは,従来からごく普通に行われており,その巻芯を支持するスペーサーに,円柱状巻芯を受けるために,略中央部に円筒状空間を備えることはごく普通であって,なおかつ巻芯が突き出ることがないよう,円筒状内周面に(内径を小さくする)突条ストッパー部を設けることは,例えば,本願出願前に特許庁から発行された意匠公報に記載された当該引用意匠に見られるところである。
しかし,この引用意匠は,2つを左右対称に並べたところにフィルムを巻いた巻芯を置き,その後,それらの引用意匠それぞれの上に,新たに引用意匠を上からかぶせるように載せて嵌合させ,巻芯を固定させる物である。対して,本願意匠は,上下一体性の物であって,フィルムを巻いた巻芯の両端に,水平方向で,左右から1つずつ巻芯端部にかぶせる物であって,使用の方法が異なる。
そして,引用意匠は,2つを上下嵌合して一体にした使用状態においては,外周形状が略正方形で,該公報の参考図1ないし3から分かるように,フィルムが転がりにくく,こん包しやすく,積載しやすい効果がある。対する本願意匠は,転がりやすく,省スペースの効果が期待できる物であって,使用の目的と使用の状態が異なる,と言える。
よって,本願意匠の外周形状が,公知といえる正円形であったとしても,本願意匠は,引用意匠に基づいて,直ちに容易に創作ができたものとは認められない。

4.結び
したがって,本願意匠は,意匠法第3条第2項の規定に該当しないので,原審の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2013-02-26 
出願番号 意願2010-11617(D2010-11617) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (F4)
最終処分 成立 
前審関与審査官 小林 裕和 
特許庁審判長 川崎 芳孝
特許庁審判官 遠藤 行久
橘 崇生
登録日 2013-03-22 
登録番号 意匠登録第1467338号(D1467338) 
代理人 塚原 憲一 
代理人 野間 悠 
代理人 長谷川 芳樹 
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