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審決分類 |
審判 査定不服 意48条1項3号非創作者無承継登録意匠 取り消して登録 F4 |
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管理番号 | 1277750 |
審判番号 | 不服2012-20821 |
総通号数 | 165 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2013-09-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-10-23 |
確定日 | 2013-05-24 |
意匠に係る物品 | 包装用容器 |
事件の表示 | 意願2011- 12975「包装用容器」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする,平成23年(2011年)6月8日付けの意匠登録出願に係り,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「包装用容器」とし,形態を願書及び願書に添付した図面の記載のとおりとするものであり,「実線であらわした部分(表面部に濃淡をあらわした拡大平面図,表面部に濃淡をあらわした拡大斜視図及び表面部に濃淡をあらわしたa部拡大図にあっては,赤色に着色した部分以外の部分)が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。表面部に濃淡をあらわした拡大平面図,表面部に濃淡をあらわした拡大斜視図及び表面部に濃淡をあらわしたa部拡大図の表面部全面にあらわされた濃淡は,立体表面の形状を表現するためのものである」としたものである。(別紙第1参照) 原査定における拒絶の理由は,本願意匠が,その出願の日前の他の意匠登録出願であって,その後,意匠法第20条第3項又は同法第66条第3項の規定により意匠公報に掲載された意匠登録第1429593号の意匠の一部と同一又は類似するものと認められるので,意匠法第3条の2の規定に該当するというものであって,その引用意匠の形態は,同公報の図版に記載されたとおりのものである。(別紙第2参照) そこで,当審において本願意匠と引用意匠を対比すると,意匠に係る物品は共に「包装用容器」であって一致し,本願意匠の部分意匠として意匠登録を受けようとする部分と,引用意匠のそれに対応する部分は,細口型の包装用容器の肩部分であり,全体形状を扁平な略円錐台形状とし,その表面を平坦な三角形面を単位として起伏面状に組み合わせた構成とし,その具体的な構成パターンは,平面視した場合に,同形の略菱形が環状に8個連なり,その菱形間及び当該菱形の対角線上に16本の放射状線が等間隔に形成される態様としており,これらの点において両意匠は共通している。 他方,両意匠は,上記略菱形の対角線部分の起伏について,本願意匠が山折り状であるのに対し,引用意匠は谷折り状であり,凹凸が逆となっている点が異なり,このことにより,16本の放射状線における起伏は,引用意匠では交互に凹凸を繰り返すのに対し,本願意匠では全てが凸状となっている。すなわち,この部分の水平断面形状が,引用意匠では八角星形として現れるのに対して,本願意匠では凸16角形として現れる点で相違する。 そして,上記相違点は,両意匠の中央に位置する大部分を占める部分の具体的な形態における相違であって,両意匠の類否判断に大きな影響を与えるものである。 以上のとおり,相違点が両意匠の類否判断に与える影響は,前記共通点が醸し出す印象をしのぎ,看者に両意匠が別異であるとの印象を与えるところとなっている。 したがって,本願意匠は,引用意匠の一部に類似しないと認められ,意匠法第3条の2の規定に該当しないものであるから,原査定における拒絶の理由によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2013-05-13 |
出願番号 | 意願2011-12975(D2011-12975) |
審決分類 |
D
1
8・
16-
WY
(F4)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 竹下 寛 |
特許庁審判長 |
原田 雅美 |
特許庁審判官 |
橘 崇生 中田 博康 |
登録日 | 2013-06-28 |
登録番号 | 意匠登録第1475586号(D1475586) |
代理人 | 黒瀬 雅志 |
代理人 | 朝倉 悟 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 矢崎 和彦 |