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審判番号(事件番号) データベース 権利
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不服20135807 審決 意匠
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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 B1
管理番号 1284194 
審判番号 不服2013-7291
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-04-19 
確定日 2013-11-25 
意匠に係る物品 スポーツ用タイツ 
事件の表示 意願2012- 8386「スポーツ用タイツ」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,部分意匠として意匠登録を受けようとする,平成24年(2012年)年4月10日の意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「スポーツ用タイツ」とし,その形態は,願書の記載および願書添付の図面に記載されたとおりのもので,「実線で表した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」(以下,本願において,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を「本願実線部分」という。)としたものである。(別紙第1参照)

2.原査定における拒絶の理由および引用意匠
原査定において,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するとして,拒絶の理由に引用された意匠(以下,「引用意匠」という。)は,特許庁意匠課が2011年7月15日に受け入れ(インターネット掲載確認日2011年7月11日),株式会社ディノスが掲載した「ASICS/アシックス スパッツ AMP410 (メンズ)の拡大写真1 - ディノス」(掲載ページのアドレス http://www.dinos.co.jp/defaultMall/sitemap/CSfDetailGdsImage_001.jsp?GOODS_NO=823553&count=0&sorl_img=1 )に掲載された「スパッツ」の本願意匠に対応する部分の意匠であって,その形態は,同ページに掲載されたとおりのものである。(別紙第2参照)
なお,以下,本願実線部分と対比する引用意匠の対応部分を「引用対応部分」という。

3.両意匠の対比
両意匠を対比すると,まず,意匠に係る物品については,本願意匠は「スポーツ用タイツ」で引用意匠は「スパッツ」であるが,両意匠は,いずれも着用時の緊締力を部位によって異ならせ,着用者が運動した際に,下肢をサポートするためのものであり,両意匠の意匠に係る物品が共通する。
本願実線部分と引用対応部分(以下,「両部分」という。)は,ウエストから腰部左右両側にかけての緊締部(以下,「緊締部」という。)に係るものであるから,両部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲は,共通する。
両部分の形態については,主として,以下のとおりの共通点および差異点がある。(なお,両部分の意匠を対比するため,引用意匠を本願意匠の向きに揃えたものとして,以下,それぞれ形態を認定し,対比する。)
(1)共通点
(A)部分全体を腰部左右の略三角形状の緊締部とし,ウエスト部から左右の腰部下方に向かって設けている点,(B)緊締部に複数の帯状部(以下,「帯状部」という。)を設けた点,において主に共通する。
(2)差異点
(ア)緊締部を側面視した形状について,本願実線部分は,前方上部のウエスト部から拡がる略扇形状であるのに対して,引用対応部分は,略正三角形状である点,(イ)帯状部について,本願実線部分は,下方に向かって太い3本の帯状部を有し,形状のみの記載であるのに対して,引用対応部分は,ウエスト部から斜め後方下側に向かって細い白いラインと太いオレンジ色の帯状部を交互に2本ずつ有している点,(ウ)各帯状部の態様について,本願実線部分は,前寄りの2つの帯状部は大きめで,上方が太く,下方にむかって窄まり,後寄りの帯状部は細い略二等辺三角形状であるのに対して,引用対応部分は,前寄りの帯状部は略台形状で幅が上下で変化せず,後寄りの帯状部は三角形状で大きな面積を占めている点,において主な差異が認められる。

4.類否判断
そこで検討するに,共通点(A)は,両部分の全体形状を概括的に捉えたものに過ぎず,この点が両部分の類否判断に及ぼす影響は小さいというほかなく,また,共通点(B)は,この種の物品の分野においては,他の意匠にも見られる,ありふれた態様であり,これらの点が両部分の類否判断に及ぼす影響は微弱であり,共通点全体としても,両部分の類否判断を決定付けるに至るということはできない。
これに対して,差異点に係る態様が相俟って生じる意匠的な効果は,両部分の類否判断を決定付けるものである。
すなわち,差異点(ア)は,緊締部を側面視した外形状についての差異であるが,この種のスポーツ用の衣服の分野において,側面視した大腿部付近がどのような態様であるかは,使用に際して需要者が深く注意を払う点であり,また,本願実線部分の曲線部を含む態様は,他に見られない特徴的な態様といえるもので,本願実線部分の側面視した印象を他のものとは異ならせるものであるから,その差異は,両部分の類否判断に大きな影響を与えるものといえる。
次に,差異点(イ)は,帯状部についての差異であるが,その本数や向きおよび色彩まで差異が見られ,両部分の正面視および側面視の印象が大きく異なるものといえ,本願実線部分の態様は,縦方向の流れを強調するものであり,斜め後方に向かう斜め方向の流れを強調した引用対応部分とは,需要者に与える印象が異なり,その差異は,両部分の類否判断に大きな影響を与えるものといえる。
また,差異点(ウ)は,各帯状部の態様における,前寄りと後寄りの形状についての差異であるが,本願実線部分の前寄りの2つの帯状部は,上方が太く,下方にむかって窄まり,後寄りの帯状部は,細い略二等辺三角形状であるのに対して,引用対応部分は,前寄りの帯状部は略台形状で,後寄りの帯状部は三角形状で,それぞれの形状が大きく異なるものといえ,その差異は,両部分の類否判断に大きな影響を与えるものといえる。
以上のとおり,両意匠は,意匠に係る物品が共通し,両部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲が共通するものであるが,両部分の形態において,差異点が共通点を凌駕し,それが両意匠の意匠全体として需要者に異なる美感を起こさせるものであるから,両意匠は類似しないものと認められる。

5.むすび
したがって,本願意匠は,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当せず,原査定の拒絶の理由によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2013-11-07 
出願番号 意願2012-8386(D2012-8386) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (B1)
最終処分 成立 
前審関与審査官 市村 節子 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 中田 博康
江塚 尚弘
登録日 2014-02-14 
登録番号 意匠登録第1492378号(D1492378) 
代理人 塚原 憲一 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 野間 悠 
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