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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J7
管理番号 1285475 
審判番号 不服2013-15061
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-08-05 
確定日 2014-03-14 
意匠に係る物品 睡眠計用センサマット 
事件の表示 意願2012- 12173「睡眠計用センサマット」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,平成24年(2012年)5月24日付けの意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「睡眠計用センサマット」とし,その形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」という。)は,願書の記載及び願書に添付した図面に記載したとおりとしたものである。(別紙第1参照)

第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,
電気通信回線の種類 インターネット
掲載確認日(公知日) 2010年11月19日
受入日 特許庁意匠課受入2010年11月26日
掲載者 ケンコーコム株式会社
表題 タイトルなし
掲載ページのアドレス http://d19qi3y8daz13j.cloudfront.net/E140407H_L.jpg
に掲載された「睡眠計」の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HJ22053573号)
であって,その形態は,同サイト掲載ページの写真版に現されたとおりのものである。(別紙第2参照)

第3 両意匠の対比
1.意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は「睡眠計用センサマット」であり,引用意匠に係る物品は,「睡眠計」であって,表記は異なるが,いずれもマット部とコントローラー部を有するマット型の睡眠計であり,本願意匠と引用意匠(以下,「両意匠」という。)の意匠に係る物品は,一致する。

2.両意匠の形態
両意匠の形態を対比すると,両意匠の形態には,主として以下の共通点及び相違点が認められる。

なお,両意匠を対比するため,引用意匠を本願意匠の向きに揃えたものとして,以下,それぞれの形態を認定した上で,対比する。

(1)共通点
まず,共通点として,正面視において,全体形状を略横長長方形状とし,全体の約9分の1にあたる左端部に,内部にコントローラーを備えた,略縦長長方形状の本体部を設け,その本体部の左側面に表示部や操作部などを配し,本体部の右方全体にセンサ部として略横長長方形状の薄いマット状部を設けている点が認められる。

(2)相違点
他方,両意匠には以下のような相違点がある。

(A)本体部の形態について
本願意匠は,左側面視略隅丸長方形の略偏平直方体形状であり,正背面及び平底面のセンサマット接続部寄りには,接続部に向かって絞り込まれるように傾斜面が形成され,左側面寄りには,帯状縁部(以下「庇部」という。)を配し,庇部内には,左側面の長手方向約3分の1の大きさのスライド可動式の蓋部が設けられているのに対して,引用意匠は,略偏平直方体形状であって,正面側の面は,左側面と正面との稜線部を頂点にセンサマット接続部に向かって暫時下り斜面を構成し,左側面は正面側に向かって僅かに傾斜する傾斜面を構成し,略中段部から底面寄りにかけて,略中央に縦長一本の線模様を配している。

(B)表示部及び操作部の形態について
本願意匠は,左側面視において,庇部内の平面側寄り約3分の1の範囲内に,上から,横長楕円の発光部を平行に2つ,円形の操作ボタン,及び縦長長方形状のカードスロットを配しているのに対して,引用意匠は,中央よりやや平面側寄りに,長手方向約6分の1の範囲を短手方向略一杯に略矩形状に浅く窪ませ,窪み内に,上から,略縦長長方形状の表示部及び略隅丸正方形状の操作ボタンを配している。

(C)センサマット表面の形態について
本願意匠は,偏平なマットの表面に,正面視長手方向に伸びる略長楕円形状の筋状凹溝を略規則的に,縦に13列,横に略4列配しているのに対して,引用意匠は,正面視長手方向に伸びる筋状凹凸が略規則的に配され,筋状凹部が縦に13列,横に略4列配されているが,写真が不鮮明なため,凹凸部の具体的形状は不明である。

第4 両意匠の類否判断
以上の一致点,共通点及び相違点が両意匠の類似性の判断に与える影響を評価し,意匠全体としての両意匠の類似性について検討し,判断する。
両意匠は,意匠に係る物品が一致するが,形態については,以下のとおりである。

(1)共通点の評価
両意匠の形態における共通点は,睡眠計の分野では多数見受けられ,睡眠計の構成態様としては特段特徴あるものではないため,本願意匠と引用意匠のみがもつ共通点とは言えず,両意匠の類否判断に与える影響は軽微なものにとどまるものである。

(2)相違点の評価
これに対し,相違点(A)については,この物品の本体部であって,使用時に本物品を寝具に敷き込んだ場合でも外部に露出する部分であり,看者が視認しやすい部分であって,相違点に係る態様から生じる視覚的効果が,両意匠の類否判断に及ぼす影響が大きいものといえる。

相違点(B)については,この物品の機能を発揮させるために操作したり,表示を確認したりする部分であり,看者が最も注目して触れる部分であって,その配置,範囲,及び構成要素とその形状による視覚的効果は,(A)とも相まって,両意匠の類否判断に及ぼす影響が大きいものといえる。

相違点(C)については,意匠全体の中で大きな部分を占めるうえ,この物品の使用目的を達成するための重要なセンサー機能を持つ部分であり,看者が注意して観察する部分であって,特に,本願意匠は長楕円状の凹溝が配されているものであるのに対して,引用意匠は,写真からは凹凸部の具体的形態が不明であって,引用意匠と比較検討することができない。

(3)小括
したがって,両意匠は,意匠に係る物品は一致するが,形態においては,共通点が両意匠の類否判断を決定付けるまでには至らないものであるのに対して,相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は,共通点のそれを凌駕しており,意匠全体として見た場合,両意匠は視覚的印象を異にするというべきであるから,本願意匠は引用意匠に類似するということはできない。

第5 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原査定の引用意匠をもって意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同法同条同項柱書によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2014-02-27 
出願番号 意願2012-12173(D2012-12173) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (J7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 神谷 由紀鶴田 愛 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 橘 崇生
富永 亘
登録日 2014-03-28 
登録番号 意匠登録第1495887号(D1495887) 
代理人 羽切 正治 
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