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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 D3
管理番号 1301630 
審判番号 不服2014-24175
総通号数 187 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2015-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-11-27 
確定日 2015-06-09 
意匠に係る物品 浴室用天井直付け灯 
事件の表示 意願2013- 27840「浴室用天井直付け灯」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,部分意匠として意匠登録を受けようとする,平成25年(2013年)年11月28日の意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「浴室用天井直付け灯」とし,その形態を願書及び願書に添付された図面に記載されたとおりのもので,青色として着色を施した部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である(以下,「本願部分」という)。(別紙第1参照)

2.原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたもので,拒絶の理由に引用された意匠(以下,「引用意匠」という。)は,特許庁普及支援課が2013年7月1日に受け入れた,大韓民国意匠商標公報2013年5月30日13-17号に掲載された「天井じか付け灯用かさ」(登録番号30-0693299)の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HH25422022号)であって,その形態は,同公報に掲載された図面に記載されたとおりのものの相当部分(以下,「引用相当部分」という。)である。(別紙第2参照)

3.当審の判断
(1)意匠に係る物品
本願意匠と引用意匠(以下,「両意匠」という。)を対比すると,本願意匠に係る物品は,「浴室用天井直付け灯」であり,引用意匠に係る物品は,「天井直付け灯用かさ」であって,同一ではない。
(2)本願部分と引用相当部分(以下,「両部分」という。)の,用途及び機能,並びに位置,大きさ及び範囲
本願部分は,浴室用天井直付け灯におけるシェードに係るものであり,その位置,大きさ及び範囲は,浴室用天井直付け灯の本体部底面に設けたシェード部分であって,その厚さは全体に対してごく薄いものであって,浴室用天井直付け灯の底面全体にわたるものであり,引用相当部分は,天井じか付け灯用かさ,すなわち,天井じか付け灯に用いる部品としてのシェードに係るものである。
したがって,両部分の用途及び機能は共通するが,物品全体に対する両部分の位置,大きさ及び範囲は一致しない。
(3)形態
両部分の形態については,主として,以下のとおりの共通点及び差異点がある。
(3-1)共通点
(A)全体を,底面が緩やかな凸面状に膨出した厚みの薄い略長方形状の箱状体とした点,
において共通する。
(3-2)差異点
(a)底面図におけるシェードの高さに対する横幅の比に関し,本願意匠は,およそ1対1.4としているのに対して,引用意匠は,1対1としている点,
(b)シェードにおける,底面視の四隅の態様に関し,本願意匠は,小さな弧状としているのに対し,引用意匠は,やや大きめの緩やかな弧状としている点,
(c)底面視で,シェードの四辺の態様に関し,本願意匠は,直線状としているのに対し,引用意匠は,緩やかな弧状に膨出させている点,
(d)底面と側面が接する角部の態様に関し,本願意匠は,ごく僅かな幅の丸面状としているのに対し,引用意匠は,尖った角としている点,
(e)側面視で,側面の高さに対するシェード全体の高さの比に関し,本願意匠は約2倍としているのに対し,引用意匠は約3倍としている点,
(f)側面視,正面視及び背面視で,側面の態様に関し,本願意匠は,側面の上縁の近傍に浅く細幅の溝状部を全周にわたって形成しているのに対し,引用意匠は,そのような溝がない点,
で主な差異が認められる。

(4)類否判断
両意匠を比較した場合,共通点(A)は,天井用直付け灯のシェードにおいて,ごく普通の態様の一つであるから,この共通性のみをもって両意匠の類否判断を決することはできない。
具体的な態様である差異点(a)は,どちらの形態も,この種物品分野においては,ごく普通に見られる比率であるから,この点は,両意匠の類否判断における影響は小さいが,差異点(b)及び差異点(c)の,底面視で底面のシルエットを見た場合の,本願意匠の直線から成る横長長方形と,引用意匠の弧状の線から成る略正方形,という目立った差異が認められ,これのみでも全体形状に係る視覚的な印象が異なり,加えて,差異点(d)の,角を丸面状とするか,尖らせるか,という目に入りやすい箇所における差異,そして,差異点(e)の,底面全体を膨出させる度合いの大きな差異も相まって,天井直付け灯を見上げた場合はこれらの差異が,両意匠の類否判断に及ぼす影響は大きく,また,差異点(f)の,浅い細幅の1本の溝を上端近傍の全周に設けることは,本願のみの特徴であって,両意匠の類否判断に及ぼす影響は,局所におけるごく小さなものであるが,一定程度認めざるを得ない。
以上のとおりであって,両意匠は,意匠に係る物品が一致せず,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分の用途及び機能は共通するが,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分の位置,大きさ及び範囲は一致せず,さらに,両部分の形態において,差異点が共通点を凌駕し,それらが両部分全体として見る者に異なる美感を起こさせるものであるから,両意匠は類似しないものと認められる。

5.結び
したがって,本願意匠は,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当せず,原査定の拒絶の理由によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2015-05-25 
出願番号 意願2013-27840(D2013-27840) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (D3)
最終処分 成立 
前審関与審査官 佐々木 朝康 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 宮田 莊平
橘 崇生
登録日 2015-06-19 
登録番号 意匠登録第1529279号(D1529279) 
代理人 星野 寛明 
代理人 芝 哲央 
代理人 正林 真之 
代理人 岩池 満 
代理人 瓜本 忠夫 
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