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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 H1
管理番号 1354132 
審判番号 不服2016-2715
総通号数 237 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2019-09-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-02-23 
確定日 2016-08-01 
意匠に係る物品 電気コネクター 
事件の表示 意願2014-15758「電気コネクター」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,2014年(平成26年)1月22日(以下「優先日」という。)のアメリカ合衆国への出願に基づくパリ条約による優先権の主張を伴い,意匠法第14条第1項の規定により3年間秘密にすることを請求して,物品の部分について意匠登録を受けようとする,平成26年(2014年)7月18日の意匠登録出願であって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「電気コネクター」とし,形態を願書の記載及び願書に添付した図面に表されたとおりとしたものであって,「(ア)各意匠において,実線で表した部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。(イ)各意匠において,各図の物品の表面に表された細線は,いずれも立体表面の形状を特定するためのものである。(ウ)各意匠の左側面図は右側面図と対称に表れるため省略する。(エ)各意匠の底面図は平面図と対称に表れるため省略する。」としたものである(以下,本願について意匠登録を受けようとする部分を「本願実線部分」という。)。(別紙第1参照)

第2 原査定における拒絶の理由
原査定における平成27年6月16日付けの拒絶の理由は,本願意匠が,優先日前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので,意匠法第3条第2項の規定に該当するというものであって,具体的には,
「この意匠登録出願の意匠は,電気コネクタの接続端子の部分について意匠登録を受けようとするものであって,当該部分を長円形柱状体として設けたものですが,電気コネクタの分野においては,接続端子部の形状を長円形柱状体とすることは,例えば,下記の意匠1と意匠2においてみられるように,本願出願前よりごく一般的に行われています。
そうすると,本願の意匠は,本願出願前より極普通に見受けられる手法によって,接続端子部を長円形柱状体としたに過ぎないものであって,当業者であれば,容易に創作することができたものです。」
というものである。
また,拒絶の理由で引用された意匠は,以下のとおりである。

引用意匠1(別紙第2参照)
特許庁特許情報課が2006年3月9日に受け入れた
2006年 2月14日発行の米国特許商標公報
(DVD-ROM番号:USP2006W07)に記載された
意匠特許 第 US D515,035S号の 電気コネクタ
(特許庁意匠課公知資料番号第HH17558324号)

引用意匠2(別紙第3参照)
特許庁普及支援課が2011年2月24日に受け入れた
大韓民国意匠商標公報 2011年1月18日11-02号
プラグ本体(登録番号30-0585644)の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HH23401831号)

第3 当審の判断
本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性,すなわち本願意匠が容易に創作することができたか否かについて,検討し,判断する。

1.本願意匠
本願意匠の意匠に係る物品は「電気コネクター」であり,本願実線部分は,電気コネクターの先端に位置する電気的接続部のうち,内部の端子を除いた部分であり,その形態について,以下の点を認めることができる。

(A)全体は,正面視横長長円の薄肉筒体である点。
(B)筒体内部の先端近傍が開放されている点。
(C)筒体内部の先端からやや奥側に端子用開口を有する点。
(D)端子用開口が,筒体に内接する正面視横長長方形状である点。
(E)筒体先端の周囲が面取りされている点。

2.創作非容易性の判断
「電気コネクター」の物品分野において,(B)ないし(E)の点に示す形態は,引用意匠1において,本願実線部分に相当する部分(以下「引用相当部分1」という。)及び引用意匠2において,本願実線部分に相当する部分(以下「引用相当部分2」という。)には見られない本願実線部分独自の創作であり,当業者が容易に創作することができたということはできない。
具体的には,引用相当部分1の形態は,正面視横長長円の筒体先端近傍が蓋状に閉塞されており,その閉塞部に正面視縦長長方形状の端子用開口を5つ並べて設けたものであるから,本願実線部分における(B)ないし(E)の点に示す形態を,引用相当部分1に基づいて当業者が容易に創作することができたということはできない。
また,引用相当部分2の形態は,正面視横長長円の円柱の先端面に,正面視矩形状の端子用開口を5つ並べて設けたものであるから,本願実線部分における(B)ないし(E)の点に示す形態を,引用相当部分2に基づいて当業者が容易に創作することができたということはできない。
したがって,(A)ないし(E)の点に示す形態からなる本願実線部分は,引用相当部分1及び引用相当部分2の形態に基づいて,当業者が容易に創作することができたものということはできない。

第4 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原審が示した理由によっては意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当しないものであり,その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審において,更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2016-07-19 
出願番号 意願2014-15758(D2014-15758) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (H1)
最終処分 成立 
前審関与審査官 上島 靖範 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 渡邉 久美
刈間 宏信
登録日 2016-09-02 
登録番号 意匠登録第1559795号(D1559795) 
代理人 特許業務法人深見特許事務所 
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