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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 H2
管理番号 1078105 
審判番号 不服2001-22873
総通号数 43 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2003-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-12-20 
確定日 2003-05-27 
意匠に係る物品 電源コードリール 
事件の表示 意願2001- 11355「電源コードリール」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は、平成13年4月19日の意匠登録出願であって、願書および願書添付の図面によれば、その意匠は、意匠に係る物品を「電源コードリール」とし、その形態を同図面における実線で表された部分としたものである(別紙1参照)。
すなわち、本願意匠は、当該物品における円盤状鍔部の中央部に環状に配列された放熱口の形状及び模様に関するものであって、その態様は概ね次のとおりである。
(1)円盤状鍔部の中央部に形状の異なる複数の放熱口を高さを揃えて環状に配列したものであって、放熱口については、「SUPER SUNDAY HATAYA CORD REEL」の文字列を構成する個々の文字と個々の放熱口を一対一で対応させ、対応する欧文書体をモチーフとして各放熱口を切り抜き孔状に形成し、該文字列の順序で各放熱口を断続的に配置。
(2)放熱口の態様について、「A、D、H、L、T、Y、O」に対応する放熱口については、所謂「ゴシック体」等のありふれた書体のアウトラインを基調とし、文字数の過半数を占める「C、D、E、N、P、R、S、U」に対応する放熱口については、それぞれ「


のように変形させた書体のアウトラインを基調として、開口部の縁を閉曲線状に形成。
2.拒絶の理由
これに対する原査定の拒絶の理由は、意匠(1)〜(9)を引用して、電源コードリールの鍔部に公然知られたものと認められる欧文字様立体的態様を、公然知られたものと認められる鍔部と同心の略環様透孔状に配列したまでのものであるから、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が、日本国内において公然知られた形状に基づいて容易に創作できたものであり、意匠法第3条第2項の規定に該当するとしたものである。
3.当審の判断
3.1 引用意匠について
まず、原査定の拒絶の理由中に引用された意匠(1)〜(9)について検討すると、意匠(1)及び(2)には、突出する環状文字列の外側に環状に配置された断続する同形のスリット状放熱口が同心円状に配置されており、意匠(3)及び(4)には、突出する環状文字列が形成されているものの、放熱口は設けられておらず、意匠(5)〜(9)には、突出する環状文字列の内側に環状に配置された断続する同形のスリット状或いは台形状放熱口が同心円状に設けられており、また、引用された各意匠の環状文字列は、いずれも欧文或いはカタカナ等の文字から構成され、所謂ゴシック体等の太さを揃えた書体を基調とする立体的な形状及び模様を表出しているものと認められる。
3.2 本願意匠について
そこで、本願意匠について検討すると、本願意匠の態様は、1.(1)及び(2)に示すとおりであるが、1.(1)に示す基本的な態様については、原査定の拒絶の理由に示された「円盤状鍔の中央部に複数の放熱口を高さを揃えて環状に配列した態様」及び、「欧文字様立体的態様を、公然知られたものと認められる鍔部と同心の略環様透孔状に配列した円盤状鍔部に欧文等を同心円状に配列した模様」が本願前に公然知られていたものであることは、引用された意匠(2)、(7)等(別紙2参照)から明らかであるとしても、欧文等の書体をモチーフとして放熱口を切り抜き孔状に形成した態様が本願前に公知であったことを示す証拠は見当たらない。
つぎに、1.(2)に示す放熱口の態様のうち、「A、D、H、L、T、Y、O」に対応する放熱口については、開口部の形状が一般に普及した欧文書体である所謂「ゴシック体」等のありふれた書体のアウトラインを基調としたものであるため、たとえ欧文等の書体をモチーフとして放熱口を切り抜き孔状に形成した態様が本願前に見当たらなかったとしても、金属板等に文字型のパンチ孔を形成することがありふれた加工法であることを考慮すれば、特筆すべき創意は認められない。
しかしながら、文字数の過半数を占める「C、D、E、N、P、R、S、U」に対応する放熱口については、それぞれの開口部の形状をアウトラインとする欧文書体が本願前に公知であったことを示す証拠は見当たらず、また、当該欧文書体については、典型的な欧文に本願意匠に見られる共通の様式に基づく変形を施すことによって、文字本来の機能とは別に、観察者の美感に訴求する固有の視覚効果をもたらす機能を生み出しており、それが本願意匠を全体的に特徴づけているものと認められる。
したがって、本願意匠は、たとえ金属板等に文字型のパンチ孔を形成することがありふれた加工法であったとしても、公然知られた形状及び模様に基づいて容易に創作することができたものであるとすることはできない。
4.むすび
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2003-05-09 
出願番号 意願2001-11355(D2001-11355) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (H2)
最終処分 成立 
前審関与審査官 楽 勝広 
特許庁審判長 藤木 和雄
特許庁審判官 岩井 芳紀
江塚 尚弘
登録日 2003-06-27 
登録番号 意匠登録第1182378号(D1182378) 
代理人 佐藤 強 
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