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審判番号(事件番号) データベース 権利
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不服201014132 審決 意匠
不服20096047 審決 意匠

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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 D5
管理番号 1093268 
審判番号 不服2002-10839
総通号数 52 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2004-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-06-14 
確定日 2004-01-26 
意匠に係る物品 引出 
事件の表示 意願2001- 17842「引出」拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は、物品の部分について意匠登録を受けようとする、平成13年6月19日の出願であり、その意匠は、意匠に係る物品を「引出」とし、形態は願書及び願書に添付した図面の記載のとおりのものであり、実線で表した部分である取手付き前板部分が意匠登録を受けようとする部分である(別紙参照)。
すなわち、その部分の形態は、細長い横長引出部の前板上端を前方に約45度の鋭角に折り曲げて引出前板全高の1/7程度の幅の細幅の取手部を形成したものである。
2.原審の拒絶理由
これに対し、原審において通知した拒絶理由は、「板体状部の縁部分を鋭角に折り曲げることは意匠登録第279215号意匠」(引用意匠1)、「工業所有権総合情報館1995年7月12日受入のデンマーク王国特許庁1995年5月19日発行デンマーク意匠公報10号25巻503頁所載のラックに関する意匠」(引用意匠2)「に見られるようにすでに普通に行われている容易な創作であると判断されます。」として、本願意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法第3条第2項の規定に該当するというものである。
3.請求人の主張
請求人は、審判を請求し、請求の理由を要旨以下のとおり主張した。
本願意匠が「板状部分の縁部分を鋭角に折り曲げた部分」(取手部)を有するとしても、意匠は特許と異なって抽象的な思想・アイデアではなく、具体的な形状等の形態の創作を保護するものであるから、意匠の創作容易性の判断は、本願意匠の具体的な意匠上の形態性及び物品性を、引用意匠1及び2のそれと比較されるべきであり、引用意匠1及び2は、意匠に係る物品は、「事務用キャビネットの仕切板」及び「CD・ビデオテープ等用ラック」であるのに対し、本願意匠に係る物品は、「引出」で、まったく異なり、形態について、引用意匠1は、仕切板を保持する支持部である短い垂直板部と鋭角に斜め下方に延びる長く広い仕切板部との折り曲げ部に食い違い部のある態様であるが、本願意匠には、食い違い部が無く、折り曲げの程度も相違し、意匠として相当異なる印象を生じる。また、斜めの取っ手部と短い垂直板部とでは、意匠として転用等の対象にもならない。引用意匠2は、形態について、ラックの全高と全幅がほぼ同程度であり、端板部の上部から鋭角に下方に延びる斜め板部がラックの全高の相当広範囲の面積を占めるのに対し、本願意匠では、斜めの取手部は引出前板部の全高の小さい割合を占めるだけで、全幅に対してきわめて扁平であって、両意匠の形態・プロポーションは、あまりにも違いが大きい。よって、本願意匠と引用意匠1及び2では、物品性及び形態性に大きな差異・乖離があり、これら引用意匠1及び2から本願意匠が容易に創作できたとは言えないので、本願意匠は意匠法第3条第2項の規定に該当するものではない。
4.当審の判断
そこで、本願意匠の創作の容易性について検討する。
本願意匠の取手付き前板部分の形態について、各種収納用引出部の意匠の分野において、前板上端を前方に鋭角に折り曲げて取手部を形成することは、例示するまでもなく、ありふれた手法ではあるものの、その具体的態様を表すにあたっては、その取手部の折り曲げ程度、前板部及び前板部に対する取手部の構成比率など、多種多様な選択肢がある中で、本願意匠のような細長い横長引出部の前板上端を前方に約45度の鋭角に折り曲げて引出前板全高の1/7程度の幅の細幅の取手部を形成した点は、この意匠の属する分野において従来意匠に見られないものであって、前板の縁部分を鋭角に折り曲げて取手部を形成するという抽象的な手法のみでは想到しえず、また、本願意匠と具体的形態が大きく異なる引用意匠1及び2に基づいても想到しえず、創意工夫の結果、具体的に表すに至ったものであるから、本願意匠は、その意匠の属する分野における通常の知識を有する者が容易に意匠の創作をすることができたものということはできない。
5.むすび
したがって、本願意匠は、意匠法第3条2項に該当するとして本願を拒絶すべきものとした原査定は、当を得ないものであり、取消を免れ得ない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2004-01-15 
出願番号 意願2001-17842(D2001-17842) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (D5)
最終処分 成立 
前審関与審査官 高野 善民 
特許庁審判長 遠藤 京子
特許庁審判官 伊藤 晴子
渡邊 久美
登録日 2004-03-05 
登録番号 意匠登録第1202661号(D1202661) 
代理人 菅原 正倫 
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