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審決分類 審判    K6
審判    K6
審判    K6
審判    K6
管理番号 1121252 
審判番号 無効2004-88024
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2005-09-30 
種別 無効の審決 
審判請求日 2004-09-08 
確定日 2005-06-27 
意匠に係る物品 磁気活水器 
事件の表示 上記当事者間の登録第1053657号「磁気活水器」の意匠登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1.請求人の申し立て及び理由
請求人は、意匠登録第1053657号(以下、「本件登録意匠」という。)の登録を無効とするとの審決を求めると申し立て、その理由として、要旨次のとおり主張し、その証拠方法として、甲第1号証ないし甲第17号証を提出した。
1.無効理由
(1)本件登録意匠は、本件登録意匠の出願前に頒布された刊行物に記載された意匠に類似する意匠であり、意匠法第3条第1項第3号に該当し、あるいは、その意匠の属する分野における通常の知識を有する者が本件登録意匠の出願前に日本国内において広く知られた形状に基いて容易に意匠の創作をすることができたものであり、意匠法第3条第2項に該当し、同法第48条第1項第1号により、無効とすべきである。
(2)本件登録意匠は、意匠の創作をした者でないものであってその意匠について意匠登録を受ける権利を承継しないものの意匠登録出願に対してなされたものであり、意匠法第48条第1項第3号に該当し、無効とすべきである。
(3)本件登録意匠は、日本における販売代理人としての地位を不当に独占する目的を意図して意匠登録出願したものであり、意匠法第5条第1号に該当し、同法第48条第1項第1号により、無効とすべきである。
2.本件登録意匠
本件登録意匠は、意匠に係る物品を「磁気活水器」とし、その形態は、板状とした永久磁石と、永久磁石の磁極面(側面)に対向配置させた二対のコンセントレータと、永久磁石およびコンセントレータの組立体の円弧状凹部側を除く5面を覆うカバーと、このカバーを介して水道管の流水方向に隣接するコンセントレータがリベット締めされて一体化され、対向配置関係にあるコンセントレータ同士で水道管周面に当接する円弧状凹部が形成されている。
3.無効理由(1)意匠法第3条第1項第3号、あるいは、第3条第2項について
(1) 先行意匠
この種、流体移送管用磁気活性器にあっては、本件登録意匠と同様に、板状の永久磁石、この永久磁石の両側に配置され異極を形成する磁性体、磁性体の流体移送管外周面との接触部位に形成した凹部から構成する基本的構成態様とするものは、例えば米国特許第5269915号公報(甲第6号証)Fig.1、Fig.2、Fig.3に流体移送管用磁気活性器として示されている。
また、本件登録意匠の出願前、1997年に頒布された季刊誌である The Cooling Tower Institute発行「CTI Journa1 Summer l997 Vol.18,No.2」(甲第7号証)の第48頁の続頁(第49頁)左上に、米国マグネジエン社の磁気活水器「Pipe Protector Model 2000」の斜視図が示されている。
さらに、米国特許第4265746号公報(甲第8号証)Fig.2、Fig.3、Fig.4には、3つの板状永久磁石20、永久磁石20間に介装した2つの板状磁極材24、磁石20および磁極材24のパイプ当接側を除いて覆う帯状材32とで構成される磁性構造体18が示され、この磁性構造体18を、ハウジング38の噛み合い構成(48,58)によりパイプ30に取付けた磁気活水器10が示されている。
(2)本件登録意匠と先行意匠との類否
本件登録意匠と甲第6号証、甲第7号証および甲第8号証の流体移送管用磁気活性器(磁気活水器)の類否を検討するに、板状の永久磁石M、この永久磁石の両側に配置され異極を形成するブロック状磁性体N,S、ブロック状磁性体の流体移送管P外周面との接触部位に形成した凹部Na,Saからなる基本的構成態様において共通し、両意匠の基調を形成している。
一方、本件登録意匠では流体移送管岡面と当接する面を除く5面を覆いかつ流体移送管に取付けする手段を設けたカバー、コンセントレータが流体移送管方向に2分割されている具体的態様において甲第6号証の意匠とは相違している。しかし、組立物である磁気発生部をカバーリングして一体構造とする場合、当接面を除く面を覆うカバーを用いることは甲第7号証に、カバーを介して直接、間接を問わず流体移送管に取付すること、およびコンセントレータを流体移送方向に多段配置することは甲第8号証Fig.2〜Fig.4にハウジング38の存在、および2つの板状磁極材24の存在として示される通り、当技術分野における常套手段に過ぎず、この具体的態様の差異が類否判断に与える影響は微弱である。
したがって、本件登録意匠は、その出願前に頒布された甲第6号証の意匠に類似するものであり、あるいは日本国内において広く知られた甲第6号証、甲第7号証および甲第8号証の形状に基いて当業者であれば容易に意匠の創作をすることができる程度のものといわざるを得ない。
(3)関連特許の無効審判
請求人は、被請求人の関連特許(特許第3235990号、甲第11号証)に対して、平成16年4月1日に無効審判(無効2004-80001号)を請求している(甲第12号証)。
ここで、冒認を理由として特許無効の審決が出れば、該特許に係る流体イオン化装置は、1997年7月16日前後又はl997年9月頃に、日本で公知であったことになる。
したがって、被請求人関連の特許が冒認を理由として特許無効となれば、本件登録意匠は意匠法第3条第1項第1号に該当することになる。
4.無効理由(2)意匠法第48条第1項第3号について
本件登録意匠は、出願前に被請求人を代表者とするホームズ株式会社がSuper USA LLCと締結した限定的独占販売契約時に知り得た甲第6号証の記載内容、甲第6号証の保護下で製造された米国特許製品の形状を模倣して意匠登録出願したのである。
したがって、本件登録意匠は意匠法第48条第1項第3号に該当する。
5.無効理由(3)意匠法第5条第1項について
本件登録意匠は、限定的独占販売権の自動喪失を通告された直後に出願されており、日本における販売代理人としての地位を不当に独占する目的を意図して意匠登録出願したものと認めざるを得ず、国際信義に反し公の秩序を害するものと言うべきであり、意匠法第5条第1項の規定に該当する。
第2.被請求人の答弁及び理由
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由として、要旨次のとおり主張し、その証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証(枝番を含む。)を提出した。
1.無効理由(1)について
(1)意匠法第3条第1項第3号について
本件登録意匠は、甲第6号証意匠には存在しない際立った外観上の特徴を備えており、デザイン創作上の視点からも一般需要者にとっての視覚的な異質感からも決して甲第6号証意匠と類似するものとは解し得ない。
(2)意匠法第3条第2項について
本件登録意匠は甲第6〜8号証の意匠のモチーフと一部機能的構造上の共通点はあるものの、その外観に表われる具体的形態は大きく異なり、全体的に見て明らかに異質な意匠的な特徴を備えているものと解される。
よって、本件登録意匠は、甲第6〜8号証の意匠に基づいては、その出願前当業者といえども決して容易に創作できたものではない。
2.無効理由(2)について
本件登録意匠は、甲第6号証意匠と同一でも類似でもないから、甲第6号証の意匠自体を、あるいはこれを模倣して意匠登録出願したものでないことは明らかである。
3.無効理由(3)について
本件登録意匠自体のいずれの部分が、どのような公の秩序や善良の風俗を害すと主張しているのかが不明であり、全く理解できない。
第3.当審の判断
1.本件登録意匠
本件登録意匠は、平成10(1998)年8月31日に意匠登録出願され、その後平成11(1999)年7月30日に、意匠権の設定の登録がなされた意匠登録第1053657号の意匠であって、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「磁気活水器」とし、形態は、願書に添付された図面の記載のとおりである(本件審決書に添付の別紙第1参照)。
すなわち、その形態は、基本的構成態様について、左右の磁極体の間に磁石を設けて略直方体状の本体とし、その前後面と左右側面及び下面にカバーを設けたものとし、各部の具体的態様について、(1)磁極体は、左右一対の方形状磁極体の外側面上端を斜めに面取りして、内方側上面に弧状の凹部を形成したものとし、その中央上部に幅狭の間隙を設けて、前後に密に重ね合わせたものとし、(2)カバーは、略十字状の薄板を、本体の左右側面側に幅広の余地を残して四方へ略箱体状に折り曲げたものとし、その左右両端を短く折り返して矩形孔を前後2個設けたものとし、(3)リベットは、カバーの前後面の上方に左右2個設けたものである。
2.甲各号証
(1)甲第6号証
甲第6号証は、米国特許商標庁により1993年12月14日に発行された後、日本国特許庁が受け入れた米国特許公報に所載の米国特許5269915号であって、本件登録意匠に関連する部分の意匠(以下、「甲第6号意匠」という。)は、同公報の第1図ないし第3図、および、これに関する記載の内容によって表された「磁気活水器」の意匠であって、形態は、同公報の記載のとおりである(本件審決書に添付の別紙第2参照)。
すなわち、その形態は、基本的構成態様について、左右の角塊状磁極体の間に板状磁石を設けて略直方体状に形成し、各部の具体的態様について、左右一対の角塊状磁極体は、その中央下部に幅狭の間隔を設けて内方側下面に弧状の凹部を形成したものである。
(2)甲第7号証
甲第7号証は、米国のThe Cooling Tower Instituteにより頒布された季刊誌、「CTI Journal summer l997 Vol.18,No.2 」の抜粋であって、本件登録意匠に関連する部分の意匠は、同誌第49頁左上に所載の、「MagneGen Mode1 2000 Pipe Protector」と記載された斜視図、および、これに関する記載の内容によって表された「磁気活水器」の意匠であって、形態は、同誌によって表されたとおりである。
(3)甲第8号証
甲第8号証は、米国特許商標庁により1981年5月5日に発行された後、日本国特許庁が受け入れた米国特許公報に所載の米国特許4265746号であって、本件登録意匠に関連する部分の意匠(以下、「甲第8号意匠」という。)は、同公報の第2図ないし第4図、および、これに関する記載の内容によって表された「磁気活水器」の意匠であって、形態は、同公報の記載のとおりである(本件審決書に添付の別紙第3参照)。
(4)甲第11号証
甲第11号証は、日本国特許庁により平成13(2001)年12月4日発行「平成12(2000)年3月28日公開」された特許公報に所載の特許3235990号(平成10年9月8日出願)であって、本件登録意匠に関連する部分の意匠は、同公報の第1図ないし第3図、および、これに関する記載の内容によって表された「流体イオン化装置」の意匠であって、形態は、同公報の記載のとおりである。
3.無効理由(1)について
(1)意匠法第3条第1項第3号について
本件登録意匠が、甲第6号意匠に類似するかどうかについて、意匠全体として検討する。
先ず、両意匠を対比すると、両意匠は、意匠に係る物品が共通し、形態について(本件登録意匠及び甲第6号意匠において、管当接側を上方及びその管路を前後方向として認定する。)は、主として、以下に示す共通点及び差異点がある。
すなわち、両意匠は、(1)左右の磁極体の間に磁石を設けて略直方体状の本体(甲第6号意匠においては、全体)としている点、(2)左右一対の磁極体の中央上部に幅狭の間隙を設けている点、(3)左右一対の磁極体の内方側上面に弧状の凹部を形成している点が共通する。
一方、(ア)カバーについて、本件登録意匠は、略十字状の薄板を、本体の左右側面側に幅広の余地を残して四方へ略箱体状に折り曲げ、その左右両端を短く折り返して矩形孔を前後2個設けたカバーを設けているのに対し、甲第6号意匠は、カバーを有していない点、(イ)磁極体について、本件登録意匠は、左右一対の方形状磁極体の外側面上端を斜めに面取りして、前後に密に重ね合わせたものとしているのに対し、甲第6号意匠は、左右一対の角塊状磁極体から成るものとして、その外側面略上半部を切り欠いていない点、(ウ)リベットについて、本件登録意匠は、カバーの前後面の上方にリベットを左右2個設けているのに対し、甲第6号意匠は、リベットを有していない点に差異がある。
そこで、両意匠の共通点及び差異点を総合して、両意匠の類否を全体として検討すると、共通点とした(1)ないし(3)については、本件登録意匠の出願前、この種物品の属する分野において、他にも見受けられる態様であり、機能的にはともかく、形態上は格別看者の注意を引くものとはいい難いから、類否判断に及ぼす影響は微弱にすぎず、さらに、それらの共通点を纏めても、格別の共通感を奏するとはいい難いものであって、類否判断に及ぼす影響がなお微弱の域を超えないといわざるを得ない。
次に、差異点とした(ア)のカバーについては、本件登録意匠がカバーを設けている点で、この種物品の一際目立つ部分における、評価すべき形態上の構成要素を有するものであって、看者の注意を際立って引くものであるから、形態全体から観れば、その有無は、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。(イ)の磁極体については、磁極体の具体的態様において別異の造形感を生ずるものであり、この種物品の目立つ部分における、形態上の構成要素が異なるものであって、看者の注意を十分に引くものであるから、形態全体から観れば、その差異は、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。(ウ)のリベットについては、本件登録意匠がカバーにリベットを設けている点で、この種物品の目立つ部分における、評価すべき形態上の構成要素を有するものであって、看者の注意を引くものであるから、形態全体から観れば、その有無は、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。
そうして、前記の(ア)及び(ウ)の差異点は、何れも、両意匠の共通点を翻す程の印象を看者に与えるものであり、それらの差異点が相俟って、両意匠の醸し出す形態全体の印象を異にする程の差異感を奏するものであるから、類否判断に影響を及ぼすといわざるを得ない。
そうすると、本件登録意匠は、甲第6号意匠と意匠に係る物品が共通するが、形態において、両意匠の差異感は共通感を凌駕するものであり、類否判断を左右するというほかないから、両意匠は、意匠全体として観察すると、類似する意匠であるとはいえない。
したがって、本件登録意匠は、その出願前に頒布された刊行物に記載された意匠に類似しないものであるから、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当しないものというほかない。
(2)意匠法第3条第2項について
本件登録意匠の創作性について、意匠全体として検討する(本件登録意匠及び甲各号意匠において、管当接側を上方及びその管路を前後方向として認定する。)。
すなわち、本件登録意匠の形態は、前記認定のとおりであるが、本件登録意匠において、(ア)本体を略直方体状に形成した点、(イ)左右の磁極体の間に磁石を設けて本体とした点、(ウ)左右の磁極体の中央上部に幅狭の間隙を設けた点、(エ)左右の磁極体の内方側上面に弧状の凹部を形成した点については、本件登録意匠の出願前、この種物品の属する分野において、極普通に知られているから、それら(ア)ないし(エ)の構成態様に、格別評価すべき創作性を見出すことはできない。
しかしながら、本件登録意匠において、(オ)左右の方形状磁極体の外側面上端を斜めに面取りした点、(カ)左右の略方形状磁極体を前後に密に重ね合わせた点、(キ)略箱体状のカバーを設けた点については、甲第6号意匠は、それら(オ)ないし(キ)を具備していない点、また、甲第8号意匠は、(オ)を具備していない点、さらに、(カ)については、磁極体が左右方向にない点と、磁極体が前後方向に配されているが密に連設していない点、(キ)については、倒コ字状カバーを有しているが、略箱体状のカバーを有していない点において、甲第6号意匠及び甲第8号意匠は、それら(オ)ないし(キ)の点を具備しているとはいえないから、本件登録意匠の構成態様は、甲第6号意匠及び甲第8号意匠から想到し難いものといわざるを得ない。
そうして、前記(オ)ないし(キ)の点については、本件登録意匠の出願前、この種物品の属する分野において、殆ど見受けられないものであって、広く知られたものとはいい難い。
そうすると、本件登録意匠は、形態全体から観れば、甲第6号意匠及び甲第8号意匠に基づいて、容易に創作することができたものとはいえない。
したがって、本件登録意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内において広く知られた形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものとはいえないから、意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当しないものというほかない。
なお、本件審判事件においては、本件登録意匠に対して、平成10年法律第51号による改正前の意匠法第3条第2項の規定が適用されるものであるところ、甲第7号証の季刊誌は、本件登録意匠の出願前に、日本国内において広く知られた事実が明らかでないから、本件登録意匠が、意匠法第3条第2項の規定に該当するとの無効理由の証拠方法として、甲第7号証は採用できない。
また、請求人は、甲第11号証の特許3235990号が、冒認を理由として無効となれば、本件登録意匠は、意匠法第3条第1項第1号に該当する(本件審判事件において、請求人は、仮定の無効理由として主張しているのみであり、適正な無効理由として主張していない。)旨主張するが、特許3235990号に表された意匠は、公開日が平成12年3月28日であり、本件登録意匠の出願日は平成9年11月21日であって、その意匠は、本件登録意匠の出願後に公知となったものであること、また、甲第9号証の意見書においては、被請求人が具体的形態について共通すると述べてはいないものであり、さらに、甲第12号証の審判請求書の写しは、証拠資料を省略しているものであり、具体的形態については何ら示していないものであるから、特許3235990号が無効になるかどうかに関わらず、本件登録意匠が、意匠法第3条第1項第1号に該当するとの無効理由の証拠方法として、甲第9号証、甲第11号証及び甲第12号証は採用するまでもない。
4.無効理由(2)について
本件登録意匠が、甲第6号意匠に係る冒認出願であるかどうかについて、意匠全体として検討する。
すなわち、本件登録意匠と甲第6号意匠は、前記のとおり、類似の意匠とはいえないこと、また、両意匠の形態における差異点は、同一視される範囲を超えているものであるから、両意匠は同一の意匠とはいえない。
したがって、本件登録意匠は、甲第6号意匠或いはこれを模倣して意匠登録出願したものとはいい難いものであり、その意匠登録が意匠の創作をした者でないものであってその意匠について意匠登録を受ける権利を承継しないものの意匠登録出願に対してされたものであるとはいえないから、意匠法第48条第1項第3号の規定に該当しないものというほかない。
5.無効理由(3)について
本件登録意匠が、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある意匠であるかどうかについて、意匠全体として検討する。
すなわち、本件登録意匠と甲第6号意匠は、前記のとおり、同一或いは類似の意匠とはいえないことにより、この無効理由に係る事由が甲第6号意匠にあるとはいえないものであるから、本件登録意匠が、日本における販売代理人としての地位を不当に独占する目的を意図して意匠登録出願したものとはいえず、また、甲第17号証の判決は、意匠登録第1053608号に関するものであり、その登録意匠は、本件登録意匠と同一或いは類似の意匠とはいえないものであって、さらに、本件請求書の記載全体によっても、本件登録意匠に、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある事由が認められない。
したがって、本件登録意匠は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある意匠であるとはいえないから、意匠法第5条第1号に規定する意匠に該当しないものというほかない。
第4.むすび
請求人が主張する理由及び提出した証拠方法によっては、本件登録意匠の登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2005-04-18 
結審通知日 2005-04-21 
審決日 2005-05-17 
出願番号 意願平10-25036 
審決分類 D 1 113・ 16- Y (K6)
D 1 113・ 24- Y (K6)
D 1 113・ 113- Y (K6)
D 1 113・ 121- Y (K6)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 川越 弘綿貫 浩一 
特許庁審判長 伊勢 孝俊
特許庁審判官 小林 裕和
鍋田 和宣
登録日 1999-07-30 
登録番号 意匠登録第1053657号(D1053657) 
代理人 河野 誠 
代理人 小林 英一 
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