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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 L4
管理番号 1218144 
審判番号 不服2009-21564
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-11-06 
確定日 2010-05-19 
意匠に係る物品 建物用通風口 
事件の表示 意願2005- 30407「建物用通風口」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 本願は、平成17年10月18日の意匠登録出願であって、その意匠は、意匠に係る物品を「建物用通風口」とし、形態を、願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとするものある。
これに対して原審は、「意匠1」として特許庁発行の意匠公報に記載された意匠登録第965893号の類似意匠登録第1号の意匠を示し、「意匠2」として、意匠公報に記載された意匠登録第806915号の意匠を示して、本願意匠は、「意匠1」の建物用通風口の形状を、「意匠2」と同様に、フードカバーの張り出し幅をやや薄く、またフードカバー側面に網を設けない構成とした程度であり、そして他に創作上重視されるべきものは特になく、本願意匠は、出願前の公然知られた形状に基づき当業者が容易に創作できた意匠であり、意匠法第3条第2項の規定に該当する、旨の拒絶の理由を通知し、拒絶の査定をした。
請求人はこの査定を不服として本件審判を請求したものである。

そこで原審の拒絶の理由について検討すると、まず本願意匠と原審が引用した「意匠1」とは、後部に円筒状の枠を突設したフード本体と、その前面を覆うフードカバー、及びその下部に取り付けられた水受けカラーからなる基本的な構成と、フードカバーを、一枚の矩形薄板を側面視偏平倒U字状に折曲した態様のものとしている点、が主に共通し、また原審が引用した「意匠2」とは、フードカバーの前方への張り出し幅を比較的幅狭としている点、フードカバーの側面に網等を配していない構成としている点、が主に共通する。
しかしながら本願意匠においては、上記の構成態様に加えて、フードカバーの前方へ張り出し幅を、フードカバーの横幅の1/6程度の、極く狭い幅とし、フードカバーを、フード本体に対して、前端の矩形開口枠の上面、下面の全体に、外側から被せる態様で嵌め合わし、また側面においても、フードカバーと矩形開口枠の側面とが、後端を揃えて、全体が面一状となるよう配された構成であることが認められ、本願意匠は、建物用通風口の形状としてこれらの構成を採用し、寸法比率の特定と共に、他の構成態様とも組み合せて、物品の形状として全体を一体的に表したものと認められ、その創作は、意匠1と意匠2の形状を組み合わせ、当業者が通常行う程度の形状処理、形状変更を加えた範囲を越えるものと認められるから、本願意匠は、意匠1、及び意匠2の形状に基づいて容易に創作できた意匠とはいえない。
従って、原審の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、本願について、他に拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2010-04-23 
出願番号 意願2005-30407(D2005-30407) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (L4)
最終処分 成立  
前審関与審査官 本多 誠一 
特許庁審判長 遠藤 行久
特許庁審判官 杉山 太一
市村 節子
登録日 2010-06-11 
登録番号 意匠登録第1391964号(D1391964) 
代理人 加藤 恒久 

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