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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200829812 審決 意匠

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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H7
管理番号 1228215 
審判番号 不服2010-4404
総通号数 133 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2011-01-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-03-01 
確定日 2010-11-09 
意匠に係る物品 携帯電話機 
事件の表示 意願2009- 609「携帯電話機」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとする2009年(平成21年) 1月15日の意匠登録出願であって,その意匠は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「携帯電話機」とし,その「形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」という。)」を願書に添付した図面に記載されたとおりのものであって,実線で表された部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分であるとしたものである(以下,本願について意匠登録を受けようとする部分の意匠を「本願意匠」という。)。(別紙第1参照)


第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため,意匠登録を受けることのできない意匠)に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用した意匠は,本願出願前,日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった意匠,すなわち,特許庁意匠課が2008年 2月22日に受け入れ,2008年 2月19日を掲載確認日(公知日)としたところの,パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社が同社のインターネット・ウェブ・サイトに掲載した,表題を『TOP | W61P | au商品一覧 | 携帯電話・PHS | Panasonic』としたページ(掲載ページのアドレス http://panasonic.jp/mobile/au/w61p/index.html)に掲載された「携帯電話機」の意匠の中央円形操作キーを除いた操作部の部分 (特許庁意匠課公知資料番号第HJ19077298号)であって,その形態は,同サイト掲載ページの写真版に現されたとおりのものである(以下,本願意匠に相当する部分の意匠を「引用意匠」という。)。(別紙第2参照。)


第3 当審の判断
1.本願意匠と引用意匠の対比
(1)意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は,「携帯電話機」であり,引用意匠の意匠に係る物品は,「携帯電話機」であって,両意匠の意匠に係る物品は,一致する。

(2)本願意匠と引用意匠の用途・機能及び位置・大きさ・範囲
本願意匠と引用意匠は,用途・機能について,携帯電話機の各種操作キー部に係るものである点で一致するものであって,位置・大きさ・範囲について,本願意匠は,いわゆるスティック型の携帯電話機の,全体が縦長矩形状の正面部において,その下側に設けられた縦長矩形状の区域面に各種操作キー部が形成されたものであるのに対して,引用意匠は,いわゆる二つ折り型の携帯電話機の本体部の内側の,縦長矩形状の面に各種操作キー部が形成されたものであって,引用意匠は,折り畳んだ状態では各種操作キー部は見えなくなるが,使用時には蓋部と本体部が上下に配置され,表示画面部を含めた携帯電話機全体において,下側の縦長な矩形状の区域に各種操作キー部が配置されることになるから,両意匠の部分意匠としての位置・大きさ・範囲は,共通する。

(3)本願意匠と引用意匠の形態
本願意匠と引用意匠の形態については,主として,以下のとおりの共通点及び相違点がある。

(i)共通点
基本的構成態様として,
(A)全体は,横3列・縦5段に配置した計15個の通話キー,クリアキー,終話キー及びテンキー部と,カーソルキーの左右に上下2段に配置した4個のファンクションキーからなるものである点。
具体的構成態様として,
(B)各キーは,キー平面形状全体をレリーフ状に突設させたように形成したものである点。

(ii)相違点
(ア)各キーをレリーフ状とした具体的構成態様について,本願意匠は,各キーの数字等の平面形状をそのままレリーフ状としたものでも,各キーの数字等の周囲に規則的な余白部を形成してレリーフ状としたものでもなく,各キー毎に不規則な構成態様でレリーフ状としたものであるのに対して,引用意匠は,各キーの数字等の平面形状をほぼそのままレリーフ状としたものである点,
(イ)その他,詳細に見ると,クリアー及び4個のファンクションキーのうちの3個の具体的平面形状が大きく異なる点,キーの大きさやキーの配列間隔が相違するなどの相違点が見られる。



2.本願意匠と引用意匠の類否判断
以上の一致点,共通点及び相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断する。

(1)形態の共通点及び相違点の評価
基本的構成態様としてあげた共通点(A)は,この種物品においては,操作インターフェースとしてスタンダードの一つになっているものというべき構成態様であるし,具体的構成態様としてあげた共通点(B)は,両意匠の形態を概括的に捉えた場合の共通点に過ぎないものであるから,これらの点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を大きいということはできない。したがって,共通点全体としても,両意匠の類否判断を決定付けるまでには至らないものである。

これに対して,相違点(ア)は,形態全体に渡るものであって,両意匠の形態上の基調をそれぞれに形成しているものであるところ,本願意匠の構成態様は,特徴的なものであるのに対して,引用意匠の構成態様は極ありふれたものに過ぎないから,この相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は大きいという他なく,そして,相違点(イ)は,これ自体ではそう大きく評価することはできないにしても,相違点全体が生じさせている効果を考慮すると,相違点の印象は,共通点の印象を凌駕して,両意匠は,意匠全体として視覚的印象を異にするというべきである。

(2)小括
したがって,両意匠は,意匠に係る物品は,一致し,部分意匠としての用途・機能及び位置・大きさ・範囲も共通するが,形態においては,共通点が未だ両意匠の類否判断を決定付けるまでには至らないものであるのに対して,相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は共通点のそれを凌駕しており,意匠全体として見た場合,相違点の印象は,共通点の印象を凌駕し,両意匠は,意匠全体として視覚的印象を異にするというべきであるから,本願意匠は,引用意匠に類似するということはできない。


第4 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原査定の引用意匠をもって,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同条同項柱書によって,本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において,更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2010-10-20 
出願番号 意願2009-609(D2009-609) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 藤原 宗久良 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 市村 節子
太田 茂雄
登録日 2010-12-17 
登録番号 意匠登録第1405610号(D1405610) 
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