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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 F4
管理番号 1264256 
審判番号 不服2012-7429
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2012-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-04-23 
確定日 2012-10-09 
意匠に係る物品 包装用缶 
事件の表示 意願2011-2862「包装用缶」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとして,2011年(平成23年)2月10日に出願されたものであり,その意匠は,意匠に係る物品を「包装用缶」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり,「表面全面に表された濃淡は,いずれも立体表面の形状を特定するためのものである。青色に着色された部分以外が,部分意匠として登録を受けようとする部分である」としたもの(以下,本願において,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分の意匠を「本願意匠」という。)である(別紙第1参照)。

すなわち,本願意匠の形態は,全体形状を略縦長円筒形状とした缶であって,その胴部周面の上下方向中央やや下の約2分の1範囲の部分であって,縦横比を約2:3とした横長楕円状凹部を縦に4段並べた列と3段並べた列を交互に設けて千鳥状模様としたものである。

第2 原審の拒絶の理由
原審における,平成23年9月22日付けの拒絶の理由は,本願意匠が,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので,意匠法第3条第2項の規定に該当するというものであって,具体的には下記のとおりである。

「この意匠登録出願の意匠は,下記に示すように,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められますので,意匠法第3条第2項の規定に該当します。

包装用缶の分野において,缶胴部に施された円模様に関し,凹状円模様の縁部を急な傾斜とし,縁部以外を缶の胴部と同様の曲率にして平面を構成する態様は意匠1?意匠5に表されている通り,従来行われているところです。
そこでこの意匠登録出願の意匠の意匠登録を受けようとする部分を観察すると,意匠6に表されている楕円状凹凸模様部を前記意匠1?意匠5等に表される様な凹状の態様にしたに過ぎませんので,容易に創作することができたものと認められます。

意匠1
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1161471号の意匠
(本審決においては,別紙第2参照。)

意匠2
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1161472号の意匠
(本審決においては,別紙第3参照。)

意匠3
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1161473号の意匠
(本審決においては,別紙第4参照。)

意匠4
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1276595号の意匠
(本審決においては,別紙第5参照。)

意匠5
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第0968387号の類似意匠登録第2号の意匠
(本審決においては,別紙第6参照。)

意匠6
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1177540号の意匠
(本審決においては,別紙第7参照。)」。

第3 当審の判断
以下において,本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性,つまり,本願意匠が当業者であれば,本願意匠の出願前公然知られた形状等に基づいて,容易に創作することができたか否かについて,請求人の主張を踏まえて,検討し,判断する。
1.本願意匠の形態
本願意匠の形態は,「第1 本願意匠」に記載のとおりである。

2.各引用意匠の形態における本願意匠に関連する態様について
(1)意匠1ないし意匠3
意匠1ないし意匠3は,胴部周面に,正円のごく薄い段差を設けたもので,凹部底面を胴部周面と同心円となる曲面としたものである。
(2)意匠4
意匠4は,胴部周面に,正円の凹部を千鳥状に配置したものであって,その段差面を斜面状にし,凹部底面を胴部周面と同心円となる曲面としたものである。
(3)意匠5
意匠5は,胴部周面に,縦長楕円状の凹部を千鳥状に配置したものであって,その段差面を斜面状にし,凹部底面は,楕円の長径と短径を共に3分の1程度とした相似形状とし,かつ,胴部周面と同心円となる曲面としたものである。
(4)意匠6
意匠6は,胴部周面に,縦横比を約2:5とした横長楕円状の凹部を千鳥状に配置したものであって,その凹部は椀状へこみ曲面で構成したものである。

3.本願意匠の創作の容易性について
全体形状を略縦長円筒形状とした缶の胴部周面の上下方向の中央付近で,全高の約2分の1の範囲の部分に,凹凸形状によって,種々の模様を表すことは,ありふれた手法であるが,本願意匠の具体的構成態様である,胴体部周面上下中央やや下に,縦横比を約2:3とした横長楕円状凹部を縦に4段並べた列と3段並べた列を交互に設けて千鳥状模様としたもの,並びに,包装用缶胴部周面のこの位置に,この具体的粗密態様(横長楕円状凹部の合計面積と胴部周面の面積の比率のこと。)で,この縦横比の横長楕円状凹部を4段3段の千鳥状に配したものは,本願出願前には見当たらず,本願意匠に特徴的な態様であって,かつ,前記の各意匠から参考に導き出すこともできないのであって,本願意匠は容易に創作ができたものということはできない。

4.結び
以上のとおりであって,本願意匠は,意匠法第3条第2項の規定に該当しないので,原審の拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2012-09-26 
出願番号 意願2011-2862(D2011-2862) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (F4)
最終処分 成立 
前審関与審査官 成田 陽一 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 橘 崇生
下村 圭子
登録日 2012-10-19 
登録番号 意匠登録第1455506号(D1455506) 
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