• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 J7
管理番号 1281370 
審判番号 不服2013-9527
総通号数 168 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2013-12-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-05-23 
確定日 2013-11-05 
意匠に係る物品 皮内投与デバイス用本体 
事件の表示 意願2012-20929「皮内投与デバイス用本体」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとした,平成24年(2012年)8月30日付けの意匠登録出願であり,その意匠(以下,「本願意匠」という)は,意匠に係る物品を「皮内投与デバイス用本体」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面の記載のとおりとするものであり,「実線で表した部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。」としたものである(別紙第1参照)。

第2 原審の拒絶の理由
原審における拒絶の理由は,「この意匠登録出願の意匠は,下記に示すように,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められますので,意匠法第3条第2項の規定に該当します。」としたものであって,具体的には下記のとおりである。



この意匠登録出願の意匠の意匠登録を受けようとする部分は,皮内投与デバイス本体におけるグリップ筒部分であり,内部にシリンジを収納する外筒部分に係る創作と認められますが,本願意匠のようにシリンジを覆う外筒の形状を円筒形を基本として造形することは,この種物品において一般的な手法と認められ(例えば,意匠1及び意匠2),かつ,この種物品に限らず,円筒形部材にわずかにテーパをつけて抜き勾配状とすることは,例を挙げるまでもなくありふれていると認められます。そして,本願意匠のような,外筒の前方端部にフランジ部が設けられた態様についても,本願出願前より公然知られたものと認められます(意匠1における「掛止部13」)。
そうすると,本願意匠は,一般的な手法に基づき,注射用の器具におけるシリンジを収納する外筒の形状を,単なる円筒形を基本としてわずかにテーパをつけて形成し,公然知られた態様である外筒前方端部のフランジ部を設けて構成したに過ぎず,この種物品分野における通常の知識を有する者であれば容易に創作できたものと認められます。
なお,本願意匠のように部材を透明とし部材端縁の角部を丸く形成した態様についても,注射用の器具であり把持して取り扱うという物品の特性を勘案すれば,当業者が当然に想到できる程度の創作と認められます。


(意匠1)
特許庁発行の公開特許公報記載
特開2010-184112
【図1】,【図2】及び関連する記載から導き出される「プロテクタ3」の意匠(当審注;別紙第2参照)

(意匠2)
特許庁発行の公開特許公報記載
特開平10-127765
【図1】,【図2】及び関連する記載から導き出される「スリーブ6」の意匠(当審注;別紙第3参照)

第3 当審の判断
以下において,本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性,つまり,本願意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて,検討し,判断する。

1.本願意匠の形態
本願意匠は,「皮内投与デバイス用本体」で,その「グリップ筒」部分を部分意匠として意匠登録を受けようとするものである。
当該グリップ筒部分の形態は,全体が,グリップ筒の径とその長さの比を約1:6とする,透明な略円筒形状で,詳細には,後方から先方に向けて径を徐々に拡開したものであって,その先方の外周部に,凸縁を鍔状に形成し,その凸縁の前面を略円弧面状に形成した態様のものである。

2.本願意匠の創作の容易性について
本願意匠は,この種物品分野においてごくありふれた,先方に鍔状部を設けた,透明な略円筒形状であるが,後方から先方に向けて径を徐々に拡開した態様は,いずれの引用意匠にも表れておらず,その態様は,本願意匠独自のものと言え,なおかつ,先方の鍔状部の前面を略円弧面状に形成した態様もいずれの引用意匠にも表れていないから,本願意匠は,上記引用意匠に基づいて,直ちに容易に創作ができたものということはできない。

3.結び
したがって,本願意匠は,意匠法第3条第2項の規定に該当しないので,原審の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2013-10-23 
出願番号 意願2012-20929(D2012-20929) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (J7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 中村 純典上島 靖範 
特許庁審判長 原田 雅美
特許庁審判官 橘 崇生
江塚 尚弘
登録日 2013-11-15 
登録番号 意匠登録第1486702号(D1486702) 
代理人 吉田 親司 
代理人 石川 義雄 
代理人 小出 俊實 
代理人 蔵田 昌俊 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ