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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20138327 | 審決 | 意匠 |
不服201311408 | 審決 | 意匠 |
不服20138596 | 審決 | 意匠 |
不服201311693 | 審決 | 意匠 |
不服20137592 | 審決 | 意匠 |
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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 D3 |
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管理番号 | 1282292 |
審判番号 | 不服2013-6823 |
総通号数 | 169 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2014-01-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-04-15 |
確定日 | 2013-12-17 |
意匠に係る物品 | 発光ダイオード照明器具 |
事件の表示 | 意願2012- 2883「発光ダイオード照明器具」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 本願意匠 本願は,平成24年(2012年)2月10日の意匠登録出願であって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,本願の願書の記載によれば,意匠に係る物品を「発光ダイオード照明器具」とし,形態を,願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである(別紙第1参照)。 第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠 原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため,同法同条同項柱書の規定により意匠登録を受けることができない意匠)に該当するとしたものであって,拒絶の理由に引用した意匠は,本願出願前,日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された意匠,すなわち,特許庁意匠課が1999年12月24日に受け入れた,NECホームエレクトロニクスが発行した内国カタログ『リビングライト セレクション ’99年秋冬(電波新聞 H11.8.31 P11)』第14頁に掲載された,製品番号8LK101の「天井じか付け灯」の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HN12002201号)(以下「引用意匠」という。)であり,引用意匠の形態は,同カタログ同頁の説明文に記載され,カラー写真版に現されたとおりのものである(別紙第2参照)。 第3 本願意匠と引用意匠の対比 1.意匠に係る物品 本願意匠の意匠に係る物品は「発光ダイオード照明器具」であり,願書の記載によれば,天井などに取り付けられる照明器具である。一方,引用意匠の意匠に係る物品は「天井じか付け灯」であって,天井に取り付けられるものである。したがって,両意匠の意匠に係る物品は共通する。 2.形態 本願意匠と引用意匠の形態は,以下のとおりである。(以下,対比のため,本願意匠の図面における正面,平面等の向きを,引用意匠にもあてはめることとする。) (1) 本願意匠の形態 本願意匠の基本的構成態様は,以下のとおりである。 (A)基本的構成態様について 全体が,基台部と透光性を有するグローブ部から成る略円盤形状であって,グローブ部の外形は,正面から見て円形である。 本願意匠の具体的態様は,以下のとおりである。 (B)グローブ部の正面の形状について グローブ部の正面が,前方に膨らむ緩やかな凸球面状である。 (C)グローブ部の側面の形状について グローブ部が,後方にいくにつれて径が縮小し,かつその縮小の程度が途中で変化している。側面形状は,縮小の程度が小さい前方側側面と,縮小の程度が大きい後方側側面の二つから成る。 (D)基台部の形状について 平面から見て,グローブ部の直径よりも幅の小さい突出部がグローブ部の上方に表れて,その突出部の上側に,さらに僅かな凸部が見られる。 (E)グローブ部の構成について グローブ部の直径と高さ(厚さ)の比率は,略6対1である。 (2)引用意匠の形態 引用意匠の基本的構成態様は,以下のとおりである。 (a)基本的構成態様について 全体が,基台部と透光性を有するグローブ部から成る略円盤形状であって,グローブ部の外形は,正面から見て円形である。 引用意匠の具体的態様は,以下のとおりである。 (b)グローブ部の正面の形状について グローブ部の正面が,前方に膨らむ緩やかな凸球面状である。 (c)グローブ部の側面の形状について グローブ部の側面の具体的な形状は,不明である。 (d)基台部の形状について 基台部の平面視の具体的形状は,不明である。 (e)グローブ部の構成について グローブ部の直径と高さ(厚さ)の比率は,不明である。 第4 本願意匠と引用意匠の類否判断 1.意匠に係る物品 本願意匠と引用意匠は,共に天井などに取り付けられる照明器具であるから,意匠に係る物品が共通する。 2.形態の評価 前記認定した本願意匠の形態と引用意匠の形態のうち,(A)と(a)及び(B)と(b)は,両意匠の共通点と認められるが,これらの共通点は,両意匠の形状を概括的に捉えた場合の共通点であり,両意匠が共通としている意匠に係る物品においては,他の意匠にも見られる形状でもあるので,この共通点が両意匠全体の類否判断に決定的な影響を及ぼすということはできない。 一方,前記認定した本願意匠の形態のうち,(C)ないし(E)については,それに対応する引用意匠の形態(c)ないし(e)が不明であるので,比較を行うことができない。 3.小括 したがって,両意匠は,意匠に係る物品が共通するが,形態においては,共通点が未だ両意匠の類否判断を決定付けるまでには至らないものであって,本願意匠の形態(C)ないし(E)について引用意匠と比較を行うことができない以上,本願意匠が,引用意匠に類似するということはできない。 第5 むすび 以上のとおり,本願意匠は,原査定の引用意匠に類似するとして意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同法同条同項柱書の規定によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2013-12-03 |
出願番号 | 意願2012-2883(D2012-2883) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(D3)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐々木 朝康 |
特許庁審判長 |
小林 裕和 |
特許庁審判官 |
原田 雅美 富永 亘 |
登録日 | 2013-12-27 |
登録番号 | 意匠登録第1489229号(D1489229) |
代理人 | 臼井 尚 |
代理人 | 鈴木 泰光 |
代理人 | 吉田 稔 |
代理人 | 田中 達也 |
代理人 | 仙波 司 |