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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20139066 審決 意匠
不服20136823 審決 意匠
不服201311664 審決 意匠
不服201312292 審決 意匠
不服20137764 審決 意匠

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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 D3
管理番号 1282294 
審判番号 不服2013-8533
総通号数 169 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2014-01-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-05-09 
確定日 2013-12-17 
意匠に係る物品 スポットライト 
事件の表示 意願2011- 18689「スポットライト」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,意匠法第4条第2項の規定の適用を受けようとし,物品の部分について意匠登録を受けようとする平成23年(2011年)8月17日の意匠登録出願であって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「スポットライト」とし,本願意匠の形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下「形態」という。)は,願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりのもので,「実線で表した部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分(当審注:以下「本願実線部分」という。)である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたものである(別紙第1参照)。

第2 原査定における拒絶の理由
原査定における拒絶の理由は,以下のとおりである。
「この意匠登録出願の意匠は,下記に示すように,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められますので,意匠法第3条第2項の規定に該当します。



本願の意匠は,物品の部分について意匠登録を受けようとする意匠登録出願に係り,意匠に係る物品を「スポットライト」とし,実線及び一点鎖線で表された部分が意匠登録を受けようとする部分であり,その部分は,反射板を有する発光部を覆うカバー部の前端部側の部分であって,その形状は,正面視2重円状でその間の空間を等間隔に区切る放射状の仕切り板を16個設け,外側のカバーの前端が内側のカバーの前端より僅かに後方に位置し,仕切り板の前端は,外側のカバーの前端と同じ位置とした態様のうち,上下左右の4個の仕切り板とそれらが一体状に連なっている部分です。
そして,この種物品において,本願の意匠の意匠登録を受けようとする部分と同様の態様のものが,下記の【公知意匠】に見られるように,本願の出願前に公然知られています。
そうすると,本願の意匠は,意匠登録を受けようとする部分の位置,大きさ及び範囲に格別の創意は認められないものであり,また,該部の形状は,下記の【公知意匠】の該部をほとんどそのまま表した程度にすぎませんので,当業者であれば容易に創作をすることができたものと認められます。

【公知意匠】
特許庁総合情報館が1995年10月 9日に受け入れた
Kombi-Aufbau-Version-HA89
第1頁所載
天井埋込み灯の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HD07011376号)」

なお,拒絶査定においては,下記のとおりの記載がなされていた。
「意見書を提出され,本願の意匠の請求部分と公知意匠の該部分とは,位置,大きさ及び範囲が異なり,また,当該部分の形態において顕著な差異を有しており,看者に対して全く別異の印象を与えるので,容易に創作できるものではない旨主張されましたが,位置,大きさ及び範囲については意匠法第3条第1項第3号に規定する新規性の問題であり,拒絶の理由である意匠法第3条第2項に規定する創作容易性の問題には直接関係がないものです。
また,形態については,本願の意匠と公知意匠の外枠体の前端面の位置が異なるものの,その差は僅かなものであり,本願の意匠の態様に格別の創意を認めることができません。
したがって,本願の意匠は,拒絶の理由のとおり,当業者であればその出願前に公然知られた形状に基づいて容易に創作をすることができたものと認められますので,意見書の主張は採用することができません。」

第3 当審の判断
以下において,本願意匠が意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当するか否か,すなわち,本願意匠が当業者であれば容易に創作することができたか否かについて検討する。

1.本願意匠の形態
本願意匠は,上部の略直方体状部,下部の照明灯部,及び両者の接続部から成るスポットライトであって,本願実線部分は,該照明灯部のうち,その正面外周寄りから側面にかけての部分であって,正面中央の発光部を覆う筒状部前端付近,その筒状部の外側にある外枠部前端付近,及び,両者を接続する,正面視上下左右4個の仕切り板前端付近である。その4個の仕切り板前端面に連なる,外枠部前端面については,本願実線部分の範囲が,4個の仕切り板前端面に連ならない他の箇所よりも径方向で広がっており,広がった範囲の周方向の長さは仕切り板の長さの2倍以上であり,広がった範囲と仕切り板前端面が正面視略T字状部を構成している。そして,その略T字状部の位置の外枠部前端付近の本願実線部分の範囲は,奥行き方向にも広がって,奥行きの長さが仕切り板前端付近の奥行きの長さと同じになっている。同様に,略T字状部の位置の筒状部前端付近の本願実線部分の範囲も奥行き方向に広がっている。
本願実線部分の形態は,筒状部前端付近と外枠部前端付近が正面視同心円状になるように配されており,両者の距離は等間隔であって,前者の前端面が後者の前端面よりも前方に突出し,側面から見ると,前者の一部が表れている。4個の仕切り板前端付近及び正面視略T字状部は,正面から見て,上下左右に広がるように配されており,仕切り板前端付近の前端面は,外枠部前端付近の前端面と同一面状に繋がっている。

2.引用意匠の形態
拒絶理由で「公知意匠」として示された引用意匠は,「天井埋込み灯」に係るものであって,正面中央の発光部を覆う筒状部前端付近,その筒状部の外側にある外枠部前端付近,及び,両者を接続する4個の仕切り板の形態(本願意匠の向きに合わせて引用意匠を認定する。)は,前二者が正面視同心円状になるように等間隔に配されており,それらの前端面の位置はほぼ一致している。4個の仕切り板は,正面から見て,上下左右に広がるように配されており,仕切り板の前端面は,筒状部前端付近及び外枠部前端付近の前端面よりも後方に位置している。(別紙第2参照)

3.本願意匠の創作の容易性について
本願実線部分の形態のうち,筒状部前端付近と外枠部前端付近を正面視同心円状になるように配して,両者の距離を等間隔とし,4個の仕切り板前端付近を,正面から見て上下左右に広がるように配した態様は,引用意匠に表れている。そうすると,本願実線部分の形態のうち,該態様については,引用意匠の形態に基づいて容易に想到し得るといえる。
しかしながら,本願実線部分の形態のうち,筒状部前端付近の前端面を,外枠部前端付近の前端面よりも前方に突出させ,かつ4個の仕切り板前端付近の前端面を外枠部前端付近の前端面と同一面状に繋げた態様は,引用意匠には表れていない。この態様は,本願実線部分の創作における独自なものというべきであり,本願実線部分が引用意匠の形態をほとんどそのまま表した程度であるということはできない。したがって,本願意匠は,公然知られた引用意匠の形態に基づいて,当業者が容易に意匠の創作をすることができたものとすることはできない。

第4 むすび
以上のとおり,本願意匠は,原審の拒絶の理由によっては意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当しないものであり,その理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2013-12-03 
出願番号 意願2011-18689(D2011-18689) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (D3)
最終処分 成立 
前審関与審査官 内藤 弘樹 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 原田 雅美
富永 亘
登録日 2013-12-27 
登録番号 意匠登録第1489228号(D1489228) 
代理人 高橋 省吾 
代理人 高橋 省吾 
代理人 稲葉 忠彦 
代理人 稲葉 忠彦 
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