• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服  意7条一意匠一出願 取り消して登録 D3
管理番号 1286513 
審判番号 不服2013-18563
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-09-25 
確定日 2014-04-01 
意匠に係る物品 空気清浄機能付き照明器具 
事件の表示 意願2011- 23606「空気清浄機能付き照明器具」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,物品の部分について意匠登録を受けようとして,平成23年(2011年)10月14日に出願されたものであって,本意匠を意願2010-25750号(意匠登録第1425475号)とする関連意匠の意匠登録出願であり,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「空気清浄機能付き照明器具」とし,形態を,願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたもので,「実線で表わされた部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分(当審注:以下「本願実線部分」という。)である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたものである。(別紙第1参照)

第2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は,要旨,本願は意匠法第7条に規定する要件を満たしていないとするものであり,その理由として,願書及び添付図面の記載によると,形態的又は機能的な一体性の認められない物理的に分離した四つの意匠登録を受けようとする部分(外部筐体の部分に係る部分が二つと,内部の空気清浄機のフィルタ用筐体の部分が二つ)を包含しているため,意匠ごとの出願とは認められない,としたものである。

第3 当審の判断
(1)意匠法第7条に規定する要件について
そこで,本願意匠を認定した上で,本願が,意匠法第7条に規定する要件を満たしているか否かについて検討する。
本願実線部分は,本願意匠の正面部及び背面部の中央上方に設けられた吹出口の内周面と,正投影法による正面図及び背面図に表れる範囲の,フィルタ用筐体の外側部分(以下「フィルタ用筐体部分」という。)である。フィルタ用筐体部分の前後方向の厚みは,吹出口の内周面の前後幅と同じである。正面から見て,吹出口及びフィルタ用筐体部分は,共に横長矩形状であって上下幅は同じであり,吹出口の横幅がフィルタ用筐体部分の横幅よりも長くて,吹出口が正面図と背面部に設けられているために,吹出口の左端及び右端のやや内側に,正面から背面へ貫通する縦長矩形状の孔部が形成されている。本願実線部分のうち孔部を構成するのは,例えば,正面右側の孔部であれば,正面側吹出口内周の右側端面,右端寄りの上側端面,及び右端寄りの下側端面,並びにフィルタ用筐体部分の右端面(以下,これら四つの面を合わせて,正面右側の「孔部構成面」という。)である。
そうすると,本願実線部分は,二つの吹出口と二つのフィルタ用筐体部分の四つに物理的に分離されてはいるものの,これら四つの部分は,上下幅が全て同じであって,孔部構成面が吹出口の左右に二つ形成されているので,吹出口,フィルタ用筐体部分及び孔部構成面の正面から見た配置が左右対称であること,また,吹出口とフィルタ用筐体部分が共に横長矩形状であって開口部とそれに対向する内壁という関係であること,さらに,正面側と背面側が同形態で一対の関係であることから,四つの部分の形状や配置には相互に関連性があり,形態的な一体性が認められる。
したがって,本願実線部分は一意匠として取り扱うべきものであるから,本願意匠は,意匠法第7条に規定する要件を満たすものである。

(2)本願意匠と本意匠の類否について
次に,本願意匠と本意匠(以下「両意匠」という。)が類似するか否かについて検討する。
1.本願意匠
本願意匠は,「第1 本願意匠」及び上記(1)で認定したとおりである。

2.本意匠
本意匠は,平成22年(2010年)10月26日に出願され,翌年9月16日に登録(意匠登録第1425475号)されたものであって,意匠に係る物品を「空気清浄機能付き照明器具」とし,形態を,願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたもので,「実線で表わされた部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分(当審注:以下「本意匠実線部分」という。)である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたものである。(別紙第2参照)
本意匠実線部分は,本意匠の正面部,背面部,右側面部及び左側面部の中央上方に設けられた吹出口の内周面と,正投影法による正面図,背面図,右側面図,及び左側面図に表れる範囲のフィルタ用筐体部分である。フィルタ用筐体部分の厚みは,吹出口の内周面の幅と同じである。それぞれの吹出口及びフィルタ用筐体部分は,共に横長矩形状であって上下幅は同じであり,吹出口の横幅がフィルタ用筐体部分の横幅よりも長くて,吹出口が正面図と背面部に,右側面部と左側面部に設けられているために,吹出口の左端及び右端のやや内側に,正面から背面へ,又は右側面から左側面へ貫通する縦長矩形状の孔部が形成されている。本意匠実線部分のうち孔部を構成するのは,例えば,正面右側の孔部であれば,正面側吹出口内周の右側端面,右端寄りの上側端面,及び右端寄りの下側端面,並びにフィルタ用筐体部分の右端面(以下,これら四つの面を合わせて,正面右側の「孔部構成面」という。)である。

3.両意匠の類否判断
両意匠の意匠に係る物品は,共に「空気清浄機能付き照明器具」であるから一致し,本願実線部分と本意匠実線部分(以下「両部分」という。)の用途及び機能も共通する。そして,両部分の位置,大きさ,範囲及び形態を比較すると,本願実線部分が本願意匠の正面部と背面部に,本意匠実線部分が本意匠の正面部,背面部,右側面部及び左側面部に設けられている差異点を除いて,吹出口,フィルタ用筐体部分及び孔部構成面の形状及び配置は共通する。
上記差異点は,右側面部及び左側面部に吹出口,フィルタ用筐体部分及び孔部構成面が形成されているか否かの差異であって,吹出口の個数を二つにするか四つにするかの差異は,技術的課題から選択されるものであって,両部分を意匠の観点からみると,吹出口の個数の増減が,両部分の共通点,特に,吹出口,フィルタ用筐体部分及び孔部構成面の形状及び配置の共通点がもたらす特異な視覚的印象を圧して,両部分の類否判断に決定的な影響を及ぼすということはできない。
したがって,両意匠は,実線部分が形成されている部位に差異はあるものの,その差異が未だ両意匠の類否判断を決定付けるまでには至らないものであるから,本願意匠は,本意匠に類似するものと認められる。

第4 むすび
以上のとおりであって,原査定の拒絶の理由によっては,本願を拒絶すべきものとすることはできず,本願意匠は本意匠に類似するものと認められる。

また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2014-03-19 
出願番号 意願2011-23606(D2011-23606) 
審決分類 D 1 8・ 52- WY (D3)
最終処分 成立 
前審関与審査官 佐々木 朝康 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 富永 亘
橘 崇生
登録日 2014-04-25 
登録番号 意匠登録第1499032号(D1499032) 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ