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審決分類 審判 査定不服  意7条一意匠一出願 取り消して登録 H6
管理番号 1297209 
審判番号 不服2014-12648
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-07-01 
確定日 2015-01-27 
意匠に係る物品 オーディオ機器用シャーシ支持具 
事件の表示 意願2013- 10059「オーディオ機器用シャーシ支持具」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願
本願は,平成25年(2013年)5月7日の意匠登録出願であって,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「オーディオ機器用シャーシ支持具」とし,意匠に係る物品の説明を「本物品は,オーディオ用アンプリファイヤー,オーディオ用デジタルビデオディスクプレーヤー等,オーディオ用の各種機器・装置のシャーシを支持するために,シャーシの左右のそれぞれに取り付けられるパネル部材とシャーシの底板の後部中央に取り付けられる脚部材とからなるオーディオ機器用シャーシ支持具である。」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)

第2 原査定における拒絶の理由
原査定における拒絶の理由は,本願が経済産業省令で定める物品の区分又はそれと同程度の区分により意匠ごとにされているものとは認められないので,意匠法第7条に規定する要件を満たしていないとするものであって,具体的には,本願は,オーディオ機器用の左側板,右側板及び脚の3意匠を包含するというものである。

第3 当審の判断
本願には,意匠に係る物品を「オーディオ機器用シャーシ支持具」として,添付図面において,シャーシの左右のそれぞれに取り付けられるパネル部材とシャーシの底板の後部中央に取り付けられる脚部材という,それぞれ分離した三つの部材により構成されるものが表されている。

原審が本願について拒絶理由があるとした意匠法第7条は,「意匠登録出願は,経済産業省令で定める物品の区分により意匠ごとにしなければならない。」と,意匠登録出願は「一意匠」ごとにしなければならないことを規定するものであるが,この「一意匠」とは,必ずしも物理的に分離していない形態のみを指すのではなく,各部が分離しているものであっても,一体として使用され,形態としての一つのまとまりがあればよいものと認められる。

そこで,本願の,それぞれが分離している三つの部材から構成されるものが,一の物品に係り,また形態的にひとつのまとまりがあるもの,つまり一意匠であるか否かについて,以下考察する。

まず,本願に表された三つの部材は,音響機器のシャーシを三点で支持するための部材であって,物品の用途及び機能は一致しており,また,同時に販売され,同時に使用されるものであるから,一の物品に係るものと認められる。

次に形態について見ると,本願の願書に添付した図面に表された三つの部材は,左右二枚のパネル部材と一つの脚部材であり,二枚のパネル部材は左右対称で,その形態は以下のとおりである。
すなわち,パネル部材は,略横長長方形板の前方約三割部位にあたる下方を緩やかな円弧状に突出させ,後方をなだらかに直線へと連続させ,この横長長方形状より下方の突出部分(側面視,円弧状からなだらかに直線状になる部分)の内側に,当該突出部分と同形状のパネル二枚分の厚みを設けて,その上面を平坦面とし,下面をパネルと一体に合わせて正背面視左右円弧状に形成し(このパネルの横長長方形状から突出した部分(外側のパネルの部分も含む)を「突出脚部」という。),横長長方形板の内側には,シャーシ取り付け用の小孔を六個設けた態様である。
一方,脚部材は,その長さを前記パネル部材の突出脚部の約半分とするほかは,横幅,高さを同一とし,上面の形状を平坦面とし,下面の形状についても側面視円弧状で,正背面視左右円弧状とする同突出脚部とほぼ同様の形状のもので,上面中央にシャーシ取り付け用の小孔を二個設けた態様である。

以上のように,パネル部材と脚部材とは,その基本形状や大きさが異なるものの,パネル部材の突出脚部に注目して脚部材と見合わせてみると,正面視の横幅はどちらもパネル厚三枚分と同じであり,シャーシに取り付ける上面を平坦面とし,なかんずくその下面は共に側面視緩やかな円弧状かつ正背面視円弧状をなすという形態上の特徴が共通しており,三つの部材全体として,一つの形態としてのまとまりがないとは言えないものである。そして,左右のパネル部材とシャーシ底板の後方中央に取り付けられる脚部材が,三つ揃って初めてオーディオ機器用シャーシを三点で支持できるものであることを考え合わせると,本願意匠は一つの物品に係る一つの形態的なまとまりをもったもの,つまり一意匠であると言える。

第4 むすび
以上のとおりであって,本願は,意匠法第7条に規定する要件を満たすものであり,その拒絶理由によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2014-12-19 
出願番号 意願2013-10059(D2013-10059) 
審決分類 D 1 8・ 52- WY (H6)
最終処分 成立 
前審関与審査官 内藤 弘樹 
特許庁審判長 本多 誠一
特許庁審判官 小林 裕和
綿貫 浩一
登録日 2015-02-13 
登録番号 意匠登録第1519436号(D1519436) 
代理人 望月 秀人 
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