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審決分類 審判 査定不服  意9条先願 取り消して登録 H7
管理番号 1306423 
審判番号 不服2015-9077
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-05-15 
確定日 2015-09-30 
意匠に係る物品 テレビ受像機用スタンド 
事件の表示 意願2014- 9581「テレビ受像機用スタンド」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,平成26年(2014年)1月2日の大韓民国への出願に基づくパリ条約による優先権の主張を伴って,意願2014-009848の意匠を本意匠とする関連意匠として,平成26年(2014年)5月1日に意匠登録出願されたものであり,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書の記載及び願書に添付した図面によれば,意匠に係る物品を「テレビ受像機用スタンド」とし,その形態を,願書の記載及び願書に添付した図面に表されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)
なお,出願当初の本願は,関連意匠として意匠登録出願されたものではなかったが,以下の「第3 請求人の対応」の項に記載したとおり,平成27年(2015年)5月15日に拒絶査定不服審判を請求するとともに手続補正書を提出し,願書に【本意匠の表示】の欄を設け,意願2014-009848の意匠を本意匠とする補正がなされたものである。

第2 原査定における拒絶の理由及び協議対象意匠
本願意匠は,同一の出願人が同日に(平成26年(2014年)1月2日の大韓民国への出願に基づくパリ条約による優先権の主張を伴って,同年5月8日に)意匠登録出願した,意願2014-009848「テレビ受像機用スタンド」の意匠(以下,「協議対象意匠」という。)(別紙第2参照)と類似するものと認められ,意匠法第9条第2項前段の規定に該当するので,意匠法第9条第4項の規定に基づき,協議指令を行ったところ,この規定による届け出がないため,意匠法第9条第5項の規定により協議が成立しなかったものとみなされ,意匠法第9条第2項後段の規定により意匠登録を受けることができないとされたものである。

第3 請求人の対応
請求人は,それに対して,平成27年(2015年)5月15日に拒絶査定不服審判を請求するとともに,同日付で協議の結果届,同日に手続補正書を提出し,願書に【本意匠の表示】の欄を設け,協議対象意匠を本意匠とする補正をした。
また,請求人は,協議対象意匠の意匠登録出願についても,5月15日に拒絶査定不服審判を請求するとともに,同日付で,本願(意願2014-009848)を,協議対象意匠を本意匠とする関連意匠の意匠登録出願とする協議の結果届を提出した。

第4 当審の判断
意匠法第10条第1項によれば,関連意匠は,意匠法第9条第2項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができることから,以下,本願意匠が協議対象意匠を本意匠とする関連意匠としての要件を満たしているか否かについて検討する。

1 関連意匠(本願意匠)が本意匠(協議対象意匠)に類似する意匠であるか否か
本願意匠と協議対象意匠(以下,「両意匠」という。)とは,意匠に係る物品については,ともに「テレビ受像機用スタンド」であるから一致し,形態については,ともに,脚部及びテレビ受像機取付板を備えた支柱部からなり,脚部については,平面視において左右方向に細長く左右にわたって一定幅の板状体(縦横比が約1対8)とし,その前辺は稜線部がR状に面取りされ,左右両辺は後方から前方に向けて内向きに傾斜させて前辺の長さが後辺よりも短く表れている点が共通し,支柱部については,その基部を脚部左右方向の長さの約8分の1の幅の略矩形板状体とし,脚部後辺の中央に接合部分をラッパ状に広げつつ水平に突出して設け,その後端からほぼ同幅の支柱本体部が,前方斜め(側面視約30度の角度で)上方に向かって延びる厚めの板状体として表れており,その先端の位置は,その先端に垂直に備えられた正面視矩形板状体が,脚部後辺より前方に飛び出さない位置(脚部後辺の上方の位置)に止まるものである点が,主に共通している。これらの共通点は,両意匠の全体の形状を特徴付けるものであり,両意匠の類否判断に大きく影響を及ぼすものである。
一方,両意匠には主な相違点として,まず,脚部を全体的に平面視弧状としたか直線状としたかの相違が存在するが,当該物品分野の意匠において脚部を平面視弧状としたものも,直線状としたものも,両意匠の出願前から既に見受けられるものであって,本願意匠の弧状とした程度も僅かなものであるから,当該相違は両意匠の共通点に埋没する程度の軽微なものと言える。また,脚部の平面視左右側辺の傾斜角度に大小の相違が存在するが,横に細長い板状体の左右両端部に係る相違であり,両意匠ともに傾斜している点では共通していることから,全体観察によれば当該相違はさほど目立たず,部分的で軽微なものと言える。よって,いずれの相違点も両意匠の類否判断に及ぼす影響は小さいものである。
したがって,両意匠は,意匠に係る物品が共通し,形態については,相違点がいくつか認められるものの,それらの相違点各々はもちろん,それら相違点が相乗する効果を考慮しても,各共通点があいまって生じさせる視覚的効果が,相違点のそれを凌駕し,全体として需要者に共通の美感を起こさせるものであるから類似するものと認められる。
よって,関連意匠が本意匠に類似する意匠である旨の要件を満たしている。

2 その他の要件を満たしているか否か
本願意匠(関連意匠)の意匠登録出願の日は,協議対象意匠(本意匠)の意匠登録出願の日前であるが,第一国(大韓民国)への最初の出願の日が同日の平成26年(2014年)1月2日であるから,意匠法第10条第1項の規定により,関連意匠の意匠登録出願の日がその本意匠の意匠登録出願の日以後であって,関連意匠の意匠登録出願の日は,本意匠の意匠公報の発行の日前であると認められ,本意匠は,自己の意匠登録出願に係る意匠である。そして,本意匠の意匠権について専用実施権の設定もない。
よって,その他の要件についても全て満たしている。

3 小括
以上のとおり,本願意匠は,協議対象意匠を本意匠とする関連意匠としての要件を満たすものである。

第5 むすび
したがって,本願意匠は,意匠法第10条第1項の規定により,意匠法第9条第2項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができるものであるから,原審の拒絶の理由によっては,本願を拒絶すべきものとすることができない。
また,本願について,他に拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2015-09-14 
出願番号 意願2014-9581(D2014-9581) 
審決分類 D 1 8・ 4- WY (H7)
最終処分 成立 
前審関与審査官 上島 靖範 
特許庁審判長 本多 誠一
特許庁審判官 江塚 尚弘
正田 毅
登録日 2015-10-30 
登録番号 意匠登録第1539273号(D1539273) 
代理人 行田 朋弘 
代理人 小暮 理恵子 
代理人 久保 怜子 
代理人 阿部 達彦 
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