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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 K0
管理番号 1314377 
審判番号 不服2015-21520
総通号数 198 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2016-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-12-03 
確定日 2016-05-11 
意匠に係る物品 塗装用小型ローラハンドル 
事件の表示 意願2014-20076「塗装用小型ローラハンドル」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,平成26年(2014年)9月10日に出願されたものであって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「塗装用小型ローラハンドル 」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に表されたとおりとしたものである。

第2 原査定における拒絶の理由
原査定における平成27年6月3日付けの拒絶の理由は,本願意匠が,本願の出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので,意匠法第3条第2項の規定に該当するというものであって,具体的には,
「この意匠登録出願の意匠に係る「塗装用ローラハンドル」の属する分野において,ローラ支持部と取手部を種々の形状とすることは,本願出願前より極普通に行われているありふれた手法です。
ローラ支持部について,一本の棒状部材を屈曲させて,第1支持部-第2支持部間が略直角,第2支持部-第3支持部間および第3支持部-第4支持部間が鈍角,さらに第2支持部-第4支持部は平行を保ち,第4支持部が取手部に接続されるという構成で,かつ第1支持部の長さよりも第2?第4支持部間の長さの方が長いものは,本願出願前に公然知られています(意匠1※)。また,取手部について,角柱棒状に形成したものは,本願出願前に公然知られています(意匠2)。
そうすると,本願意匠は,上記ありふれた手法により,意匠1の各支持部間の構成比率に基づきローラ支持部を形成し,意匠2に基づき角柱取手を形成したに過ぎませんので,本願意匠の属する分野に置ける通常の知識を有する者が容易に創作できたものと認められます。
なお,本願意匠は取手部端部に対面貫通する丸穴を設けていますが,当該行為は当分野では例示するまでもなく常とう的に行われるもので,当業者であれば特段創作性があるとは認められません。」
というものである。
また,上記の拒絶の理由で引用された意匠は,以下のとおりである。

意匠1
電気通信回線の種類 インターネット
掲載確認日(公知日) 2011年 2月14日
受入日 特許庁意匠課受入2011年2月18日
掲載者 W.W. Grainger, Inc.
表題 Mini Paint Roller Frame,4 In L
掲載ページのアドレス http://www.grainger.com/Grainger/PREMIER-Mini-Paint-Roller-Frame-6LFH5
に掲載された「塗装用ローラーのハンドル」のローラ支持部の意匠

意匠2
特許庁発行の公開特許公報記載 特開2014-036914【図2】において示された5.ローラーのグリップ部の意匠

第4 当審の判断
1.本願意匠
本願意匠は,
(A)全体が,角柱棒状の取手部と,取手部先端に挿入され,細棒を屈曲させたローラ支持部で構成され,
(B)取手部は,側面の角が丸く面取りされ,後端部中央部分に先端に向けて,取手部の略70%の長さの円形穴が設けられ,後端近傍の平面側と底面側を貫通する丸穴が設けられており,
(C)ローラ支持部は,取手部先端から同軸に延びる第4支持部と,第4支持部先端から平面側に傾斜して延びる第3支持部と,第3支持部先端から第4支持部と略平行して延びる第2支持部と,第2支持部先端から底面側に略直角に延びる第1支持部から構成され,
(D)左側面視で取手部は,第1支持部の先端側に偏っており,
(E)取手部の長さに対する比率を,第1支持部を約60%,第2支持部を約40%,第3支持部を約45%,第4支持部を約20%とするものである。

2.意匠1
意匠1は,
(1A)全体が,略円錐状の取手部と,取手部先端に設けられ,細棒を屈曲させたローラ支持部で構成され,
(1B)取手部は,円錐の先端側に略球状の膨出部が設けられ,円錐の後端側に小径でごく短い円柱部が設けられており,
(1C)ローラ支持部は,取手部先端から同軸に延びる第4支持部と,第4支持部先端から左側に傾斜して延びる第3支持部と,第3支持部先端から第4支持部と略平行して延びる第2支持部と,第2支持部先端から右側に略直角に延びる第1支持部から構成され,
(1D)第1支持部の長さが不明であるため,取手部が第1支持部の先端側に偏っているかどうか不明であり,
(1E)取手部の長さに対する比率は,第1支持部が不明であり,第2支持部が約40%,第3支持部が約43%,第4支持部が約37%となるものである。

3.意匠2
意匠2は,
(2A)全体が,角柱棒状の取手部と,取手部先端に設けられ,細棒を屈曲させたローラ支持部で構成され,
(2B)取手部は,後端部中央部分に円形穴が設けられているが,その長さは不明であり,
(2C)ローラ支持部は,取手部先端から同軸に延びる第4支持部と,第4支持部先端から右側に傾斜して延びる第3支持部と,第3支持部先端から第4支持部と略平行して延びる第2支持部と,第2支持部先端から左側に略直角に延びる第1支持部から構成され,
(2D)第1支持部の長さが不明であるため,取手部が第1支持部の先端側に偏っているかどうか不明であり,
(2E)取手部の長さに対する比率は,いずれも不明となっているものである。

4.創作非容易性の判断
本願意匠のうち,上記(B),(D)及び(E)に係る形態について,意匠1及び意匠2には示されておらず,上記(B),(D)及び(E)に係る形態について,本願出願前に公然知られた形態ということができない。
したがって,本願意匠は,意匠1及び意匠2に基づいて,当業者が容易に創作することができたものということはできない。

第5 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原審が示した理由によっては意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当しないものであり,その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審において,更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2016-04-06 
出願番号 意願2014-20076(D2014-20076) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (K0)
最終処分 成立 
前審関与審査官 久木 真子 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 刈間 宏信
江塚 尚弘
登録日 2016-05-27 
登録番号 意匠登録第1552832号(D1552832) 
代理人 田中 聡 
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