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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H6
管理番号 1317032 
審判番号 不服2013-2278
総通号数 200 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2016-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-02-06 
確定日 2013-07-16 
意匠に係る物品 平面アンテナ 
事件の表示 意願2011-22683「平面アンテナ」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,意匠法第14条第1項の規定により本願に係る意匠を,3年間秘密にすることを請求した,本意匠を「出願日が平成23年10月3日の意匠登録願(整理番号「D11649-010」)」(意願2011-022682)とする関連意匠の意匠登録出願であって,平成23年(2011年)10月3日付けの意匠登録出願であり,その意匠(以下,「本願意匠」という)は,意匠に係る物品を「平面アンテナ」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面の記載のとおりとしたものである。(別紙第1参照)

2.原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたもので,拒絶の理由に引用された意匠は,本願の出願前である2006年3月9日に特許庁特許情報課が受け入れた,2006年2月14日に発行の米国特許商標公報(DVD-ROM番号:USP2006W07)に記載された意匠特許第US D515,075S号の「平面アンテナ」(特許庁意匠課公知資料番号第HH17558364号)の意匠(以下,「引用意匠」という)であって,その形態は,同公報に掲載されたとおりのものである。(別紙第2参照)

3.当審の判断
(1)両意匠の共通点
本願意匠と引用意匠を対比すると,意匠に係る物品は,共に「平面アンテナ」であって一致し,その形態は,全体が略正方形の板状で,詳細には,四隅を切り欠いた正方形の誘電体基板の平面側略中央に,該基板よりも一回り小さい金属膜(放射導体)を形成し,該金属膜の中央やや下辺寄りの位置に給電点を設けると共に,誘電体基板にスルーホールを形成し,底面側については,金属膜(接地導体)を形成したものである点,で共通する。

(2)両意匠の相違点
それに対して,具体的構成態様において,(A)平面における誘電体基板に対する放射導体につき,本願意匠は,放射導体の周りを幅広く取り,誘電体基板の面積に対してかなり小さな面積としているに対して,引用意匠は,放射導体の周りの幅を狭くし,誘電体基板の面積に対してわずかに小さな面積としている点,(B)放射導体の位置につき,本願意匠は,中央に設けているのに対して,引用意匠は,少し偏って設けている点,(C)放射導体の形状につき,本願意匠は,対角線上の二隅を切り欠いているのに対して,引用意匠は一隅を切り欠いている点,(D)底面における誘電体基板に対する接地導体につき,本願意匠は,底面側の全領域に接地導体を設けているのに対して,引用意匠は,誘電体基板よりわずかに小さな面積として,偏って設置している点,(E)スルーホール周辺につき,本願意匠は,鍵穴形開口部を設けているのに対して,引用意匠は,円形開口部を設け,中心から給電ピンの先端を突出させている点,(F)平面アンテナの厚さにつき,本願意匠は,ごく薄いものであるのに対し,引用意匠は,やや厚みがある点,において主な相違点が認められる。

(3)類否判断
本願意匠と引用意匠を比較すると,共通点は,両意匠の態様を極めて概括的に捕らえたに過ぎず,なおかつ,出願前から先行公知意匠の態様として見られる構成であって,共通点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は微弱であり,この共通性のみをもって両意匠の類否判断を決定するものとすることはできない。
これに対して,具体的態様に係る相違点(A)について,誘電体基板と放射導体の面積比の差は顕著であり,目に付き易い平面側における態様の差でもあるから,両意匠の類否判断に与える影響は大きいと言える。相違点(B)について,目に付き易い平面側における態様の差であって,相違点(A)とあいまって,両意匠の類否判断に与える影響は一定程度あると言える。相違点(D)について,底面全領域に接地導体を設け,誘電体基板が見えないものと,誘電体基板が額縁状に見えるものとの差であって,かつ,底面側の態様ではあるが,平面アンテナを実装する際に着目する点であるから,両意匠の類否判断に与える影響は大きいと言える。相違点(E)について,底面におけるごく小さな部位の差と認められるが,電気接続するためには少なからず注目する部位の差であるから,両意匠の類否判断に与える影響は一定程度認められる。相違点(F)について,両意匠の全体の縦横比にかかわる相違点であり,両意匠の類否判断に与える影響は一定程度認められる。
以上のすべての相違点があいまって生じる印象は,前記共通点が醸し出す印象をしのいでおり,見る者に両意匠が別異であると認識させるものである。

したがって,両意匠は,意匠に係る物品は一致しているが,その形態については,両意匠の共通点及び相違点の視覚的効果を総合的に判断すると,相違点が共通点を圧し,両意匠は,類似しないものと言える。

4.結び
以上のとおりであって,本願意匠は,引用意匠に類似せず,原査定の引用意匠をもって,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできず,同条同項柱書によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2013-07-02 
出願番号 意願2011-22683(D2011-22683) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H6)
最終処分 成立 
前審関与審査官 江塚 尚弘 
特許庁審判長 原田 雅美
特許庁審判官 橘 崇生
中田 博康
登録日 2013-08-09 
登録番号 意匠登録第1479129号(D1479129) 
代理人 特許業務法人SSINPAT 
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