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審決分類 審判    J2
管理番号 1330168 
審判番号 無効2016-880024
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2017-08-25 
種別 無効の審決 
審判請求日 2016-11-04 
確定日 2017-06-21 
意匠に係る物品 腕時計 
事件の表示 上記当事者間の意匠登録第1545959号「腕時計」の意匠登録無効審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 意匠登録第1545959号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 第1 手続の経緯
本件登録意匠,すなわち,本件意匠登録第1545959号の意匠(別紙第1参照)は,平成27年(2015年)5月11日に意匠登録出願(意願2015-10179。以下「本願」という。)されたものであって,審査を経て平成28年(2016年)2月19日に意匠権の設定の登録がなされ,同年3月22日に意匠公報が発行され,その後,当審において,概要,以下の手続を経たものである。

・本件審判請求(審判請求書提出) 平成28年11月 4日
・審判事件答弁書 平成29年 1月16日


第2 請求人の申し立て及び理由
請求人は,請求の趣旨を
「登録第1545959号意匠の登録を無効とする,
審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求める。」と申し立て,その理由として,おおむね以下のとおりの主張をして,その主張事実を立証するため,後記3に掲げた甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

1 登録無効理由の要点
本件登録意匠は,甲第1号証(別紙第2参照)の意匠と同一のものであるから,意匠法第3条第1項第1号又は2号の規定により意匠登録を受けることができないものであり,同法第48条第1項第1号により,無効とすべきである。

2 本件意匠登録を無効とすべき理由
(1)前提となる事実
甲第2号証は,本件意匠登録無効審判の請求人であるトムズアンドコレクティブ株式会社(以下,「請求人」という)と株式会社World Entertainment(代表者は,本件意匠登録無効審判の被請求人である山口友敬氏,以下,「被請求人」という)との間で締結された「売買取引基本契約書」の写しである。
当該契約書は,請求人が輸入販売及び卸をする,ぐるぐる時計を株式会社World Entertainmentに売り渡す基本的事項について,平成27年1月13日に締結されたものである。
株式会社World Entertainmentは,当該契約に基づき,甲第1号証に表された意匠に係る腕時計を含む,ぐるぐる時計シリーズを請求人から買い受けただけにも拘らず,同社の代表である被請求人が,無断で本件登録意匠を出願し,登録を受けたものである。被請求人の本件登録意匠の権利によって,請求人の輸入販売及び卸の事業には支障が生じている。
そこで請求人は,被請求人に対して意匠登録無効審判を請求する次第である。
(2)本件登録意匠の要旨
本件登録意匠は,「本件登録意匠の意匠公報」に記載のとおり,意匠に係る物品を「腕時計」とし,その形態は,以下のとおりである。(審判請求書に添付した「本件登録意匠の説明図」(別紙第3)参照)
本件登録意匠の基本的構成態様については,下記のとおりである。
A 略円盤状筐体の上面にベゼル部が形成されている。
B 平面視上下側面に左右一対のベルト取付片が形成されている。
C ベゼル部内側には,略円形の文字盤が形成され,その中心を回転軸とする2枚の装飾板,時針及び分針が設けられている。
D 文字盤の上面には,透明板部が設けられている。
E 塗体右側面の略中央にリュウズが設けられている。
また,本件登録意匠の具体的態様については,下記のとおりである。
F 各ベルト取付片は,平面視外側面と内側面とが略平行に形成されている。
G 各ベルト取付片は,その上面にラインストーンが一列に配置されている。
H 各ベルト取付片は,側面視筐体の上面よりやや下側から,下面に向けて略半三日月状に形成されている。
I ベゼル部は,平面視筐体外縁の内側に円環状に形成されている。
J ベゼル部の上面には,円周方向に向かってラインストーンが2列に略隙間なく埋め込まれている。
K ベゼル部の外径とベゼル部の幅との比率は,約14:1となっている。
L 文字盤には,文字盤の外周縁の内側に細幅の環状部が形成されている。
M 文字盤には,環状部の内周側に複数の同心円状模様が等間隔に形成されている。
N 2枚の装飾板は,それぞれ略円盤状(円盤状装飾板)と略十字状(十字状装飾板)に形成され,文字盤の上に円盤状装飾板が重ねられ,その上に十字状装飾板が順に重畳されている。
O 円盤状装飾板の直径と文字盤の直径との比率は,約0.65:1となっている。
P 円盤状装飾板には,上面にラインストーンが略一定間隔で配置されている。
Q 円盤状装飾板には,6個の略円形状の穴が形成され,各穴の中心位置が円盤状装飾板の半径の中間に位置し,各穴が円盤状装飾板の中心から放射状に等間隔に配置されている。
R 十字状装飾板には,中央部に円環部が設けられ,その上面にはラインストーンが円周方向に沿って一重に配置されている。
S 十字状装飾板中央部の円環部の直径と文字盤の直径との比率は,1:約4.3となっている。
T 十字状装飾板は,円環部に連接する4個の冠状の枠状体からなり,各枠状体の両側辺が円環部から外周縁に向かい裾広がりのハの字状に形成され,外周縁側に突起してなる辺が,各枠状体の両側辺の端部に接合されている。
U 十字状装飾板の各枠状体の最狭幅,最広幅及び円環部から外周縁方向の長さの比率は,1:約3:約2.5となっている。
V 十字状装飾板には,枠状体の上面にラインストーンが一列に略一定間隔で配置されている。
W リュウズは,略球台状に形成され,周囲にスリットが施されている。
X 時針及び分針は,文字盤の回転軸に付けられ,十字状装飾板の上に配置されている。
Y 時針及び分針は,それぞれの針が2つの細い枠状体で形成され,針の先端部から回転軸に向かいハの字状に広がり,回転軸に接続される略三角板と連接されている。
Z 透明板部は,ベゼル部の内側周縁に嵌め込まれ,側面視緩やかな円弧状を呈する膨出面が形成されている。
(3)先行意匠が存在する事実及び証拠の説明
本件登録意匠に先行する意匠は,以下のとおりである。
ア インターネットアーカイブに保存された腕時計の意匠
甲第1号証は,「アクセサリー>ウォッチ・腕時計>【再入荷】グルグル時計★クロスデザインビッグフェイスウォッチ☆ドレス腕時計【anne-92331】」のウェブページの写しである。
甲第1号証(別紙第2参照)は,米国のNPO法人インターネットアーカイブ(Internet Archive)が運営しているウェイバックマシン(Wayback Machine)のサイトが2014年11月29日付けで保存したものである。
甲第1号証のページに表された腕時計の画像データの意匠を,以下,「引用意匠1」という。
なお,甲第1号証のページの記載から,当該腕時計の名称が「グルグル時計」であり,その型番が「92331」であることが分かる。
イ 引用意匠1の公開日の裏付け
以下のことを総合すれば,引用意匠1が表された甲第1号証のページは,遅くとも2014年11月29日に存在していたことは明らかである。
(ア)トップページ
ウェイバックマシンのサイトにおいて,「http://annecoquine.com」を検索すると,トムズアンドコレクティブ株式会社が運営するレディースファッションコレクション通販店「アンコキーヌAnneCoguine」のトップページが2014年11月17日付で保存されていることが分かる。
当該トップページの中段には,「NEW ITEMS 新商品」欄の2段目右側に「グルグル時計★クロスデザインビッグフェイスウォッチ☆ドレス腕時計【anne-92331】」のリンクが配置されている。
このリンクは,2014年11月29日付で保存された引用意匠1が表されたページ(甲第1号証)に繋げられている。
(イ)証明書
甲第3号証は,引用意匠1が公開された日付を裏付けるものであり,株式会社Hot Clothingが以下の内容を証明するものである。
株式会社Hot Clothingは,トムズアンドコレクティブ株式会社の依頼を受けて引用意匠1が表された甲第1号証に係るページを制作した。
当該ページは,2014年10月22日に完成し,GMOメイクショップ株式会社が提供するネットショップ構築ASPサービスを通じて,同日にインターネット上で公開された。
(ウ)販売の事実
甲第4号証は,引用意匠1に係る腕時計が販売された事実を示す,トムズアンドコレクティブ株式会社の在庫明細表の写しである。
本在庫明細表の上には,「商品: 92331 クロスウォッチ」との記載がある。そして,甲第1号証の記載にも「92331」との記載があることから,本在庫明細表は,引用意匠1に係る,グルグル時計,型番92331についてのものであることは明らかである。
第1ページ第1行目に,伝票日付「H.26/10/31」,伝票種別「売上」,取引先名「アンコキーヌ ホームページ売上」,払出数量「2」との記載から,平成26(2014)年10月31日にホームページを通じて引用意匠1に係る腕時計が2個販売されたことが分かる。
ウ 引用意匠1の公知性
上述したように,引用意匠1が表された甲第1号証のページが遅くとも2014年11月29日に存在していたことは明らかであり,当該ページの記載から引用意匠1が「グルグル時計,型番92331」に係るものであることが分かる。一方,甲第4号証の在庫明細表の記載から,本在庫明細表が「グルグル時計,型番92331」に係るものであり,2014年10月31日には当該腕時計2個がホームページを通じて販売されたことが分かる。
したがって,2014年10月31日に,引用意匠1に係る腕時計が不特定の者に秘密でないものとして現実に販売された事実があることから,引用意匠1が2014年10月31日に公然知られた意匠となったものであることは明らかである。
なお,仮に,上記の販売事実が特定できなかったとしても,引用意匠1が表された甲第1号証のページが2014年11月29日に存在していたことは明らかであるから,遅くとも2014年11月29日には,引用意匠1が電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった意匠であることは明らかである。
(4)引用意匠1の意匠の要旨
引用意匠1は,甲第1号証におけるページ中央列上段に表された画像データ及び当該画像の右列の「大人気シリーズのぐるぐる時計」の記載から,意匠に係る物品は「腕時計」であると認められ,その形態は,以下のとおりである。
引用意匠1の基本構成態様については,下記のとおりである。
a 略円盤状筐体の上面にベゼル部が形成されている。
b 平面視上下側面に左右一対のベルト取付片が形成されている。
c ベゼル部内側には,略円形の文字盤が形成され,その中心を回転軸とする2枚の装飾板,時針及び分針が設けられている。
d 文字盤の上面には,透明板部が設けられている。
e 管体右側面の略中央にリュウズが設けられている。
また,引用意匠1の具体的態様については,下記のとおりである。
f 各ベルト取付片は,平面視外側面と内側面とが略平行に形成されている。
g 各ベルト取付片は,その上面にラインストーンが一列に配置されている。
h 各ベルト取付片は,側面視筐体の上面よりやや下側から,下面に向けて略半三日月状に形成されている。
i ベゼル部は,平面視筐体外縁の内側に円環状に形成されている。
j ベゼル部の上面には,円周方向に沿ってラインストーンが2列に略隙間なく埋め込まれている。
k ベゼル部の外径とベゼル部の幅との比率は,約14:1となっている。
l 文字盤には,文字盤の外周縁の内側に細幅の環状部が形成されている。
m 文字盤には,環状部の内周側に複数の同心円状模様が等間隔に形成されている。
n 2枚の装飾板は,それぞれ略円盤状(円盤状装飾板)と略十字状(十字状装飾板)に形成され,文字盤の上に円盤状装飾板が重ねられ,その上に十字状装飾板が順に重畳されている。
o 円盤状装飾板の直径と文字盤の直径との比率は,約0.65:1となっている。
p 円盤状装飾板には,上面にラインストーンが略一定間隔で配置されている。
q 円盤状装飾板には,6個の略円形状の穴が形成され,各穴の中心位置が円盤状装飾板の半径方向の中間に位置し,各穴が円盤状装飾板の中心から放射状に等間隔で配置されている。
r 十字状装飾板には,中央部に円環部が設けられ,その上面にはラインストーンが円周方向に沿って一重に配置されている。
s 十字状装飾板中央部の円環部の直径と文字盤の直径との比率は,1:約4.3となっている。
t 十字状装飾板は,円環部に連接する4個の冠状の枠状体からなり,各枠状体の両側辺が円環部から外周縁に向かい裾広がりのハの字状に形成され,外周縁側に突起してなる端辺が各枠状体の両側辺の端部に接合されている。
u 十字状装飾板の各枠状体の最狭幅,最広幅及び円環部から外周縁方向の長さの比率は,1:約3:約2.5となっている。
v 十字状装飾板は,枠状体の上面にラインストーンが一列に略一定間隔で配置されている。
w リュウズは,略球台状に形成され,周囲にスリットが施されている。
x 時針及び分針は,文字盤の回転軸に付けられ,十字状装飾板の上に配置されている。
y 時針及び分針は,それぞれの針が2つの細い枠条体で形成され,針の先端部から回転軸に向かいハの字状に広がり,回転軸に接続される略三角板と連接されている。
z 透明板部は,ベゼル部の内側周縁に嵌め込まれ,側面視緩やかな円弧状を呈する膨出面が形成されている。
(5)本件登録意匠と引用意匠1との対比
ア 意匠に係る物品
両意匠に係る物品は,ともに「腕時計」であり,同一の物品である。
イ 形態について
本件登録意匠と引用意匠1とは,基本的構成態様において,A?Eとa?eが共通し,相違点は見当たらない。
次に本件登録意匠と引用意匠1とは,具体的態様において,F?Zとf?zが共通し,相違点は見当たらない。
(6)むすび
本件登録意匠は,甲第1号証に記載の意匠と同一のものであるから,意匠法第3条第1項第1号又は2号の規定により意匠登録を受けることができないものであり,その意匠登録は同法第48条第1項第1号の規定に該当し,無効とすべきである。

3 請求人が提出した証拠
請求人は,以下の甲第1号証ないし甲第4号証を,審判請求書の添付書類として提出した。
甲第1号証 2014年11月29日付で保存された「【再入荷】グルグル時計★クロスデザインビッグフェイスウォッチ☆ドレス腕時計【anne-92331】」ページの写し
甲第2号証 売買取引基本契約書の写し
甲第3号証 ウェブサイト制作証明書(平成28年9月20日付)
甲第4号証 92331クロスウォッチ在庫明細表の写し


第3 被請求人の答弁及び理由の要点
被請求人は,平成29年1月16日(特許庁の受付日)の審判事件答弁書において,答弁の趣旨を
「本件無効審判の請求は成り立たない。
審判費用は請求人の負担とするとの審決を求める。」と答弁し,その理由として,要旨以下のとおりの主張をした。
「本件無効審判の請求事件について,被請求人は,請求人との円満な解決をすべく話し合いを含めた対応を鋭意検討していたが,具体的な対応決定にはいまだ時間を要する状況である。」


第4 当審の無効理由通知
1 当審は,請求人が申し立てない理由について審理し,その審理の結果を,被請求人に対して,平成29年(2017年)3月2日付けで無効理由として通知し,意見を求めた。併せて,その審理の結果を,請求人に対して,同日付けで職権審理結果として通知し,意見を求めた。

2 平成29年(2017年)3月2日付けで請求人に通知した無効理由は以下のとおりである。なお,同日付けで被請求人に通知した職権審理結果は以下と同内容である。
「本件登録意匠(別紙第1参照)は,請求人が提出した甲第1号証に記載された下記の意匠に類似するものと認められ,甲第1号証は,本件登録意匠の出願前に日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったものと認められますので,意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠(先行の公知意匠に類似するため,意匠登録を受けることのできない意匠)に該当し,意匠登録を受けることができないものです。



米国のNPO法人インターネットアーカイブ(Internet Archive)が運営しているウェイバックマシン(Wayback Machine)のサイトが2014年11月29日付で保存した,「アクセサリー>ウォッチ・腕時計>【再入荷】グルグル時計★クロスデザインビッグフェイスウォッチ☆ドレス腕時計【anne-92331】」
インターネットアーカイブURL:
https://web.archive.org/web/20141129120850/http://annecoquine.com/shopdetail/000000000140/(出力日:2016/08/24。別紙第2参照。)
に掲載された写真(別紙第2第2頁に掲載。同第7頁は拡大図。)に現された右下の(赤色の)腕時計(型番「92331」)のうち,バンド部を除いた「腕時計本体」の意匠(以下「引用意匠」という。)

なお,現段階における当審の見解について,その要点は以下のとおりです。
本件登録意匠と引用意匠は意匠に係る物品が共通しており,形態についても,略円盤状筐体の上面に形成されたベゼル部に2列のラインストーンが配されて,ベゼル部内部の文字盤上に略円盤状装飾板と略十字状装飾板が上下重ねて設けられており,その2つの装飾板には内側に開口部が形成されて,開口部を除く上面にラインストーンが配されている点が共通しており,この共通点が,視覚を通じてまとまった一つの美感を与え,需要者の注意を強く惹くものということができます。
一方,本件登録意匠では文字盤が略暗調子に表され,ベゼル部や2つの装飾板が明調子に表されているのに対して,引用意匠では文字盤が略赤色に表され,ベゼル部や2つの装飾板が金色に表されている点で異なっています。しかし,本件登録意匠と引用意匠を意匠全体で比較した際には,この差異点が上記共通点を圧して需要者に別異の美感を起こさせるほどのものと認めることはできません。
したがって,本件登録意匠は引用意匠に類似するものと認められます。」

3 特許庁より,被請求人に無効理由通知書を送付し,期間を指定して意見書の提出を求めたが,被請求人からの応答はなかった。また,請求人に職権審理結果通知書を送付し,期間を指定して意見書の提出を求めたが,請求人からの応答はなかった。


第5 当審の判断
無効理由(又は職権審理結果)で示したとおり,本件登録意匠は,無効理由に掲げた意匠(以下「引用意匠」という。)に類似するものと認められるので,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当し,同項柱書の規定により意匠登録を受けることができないものである。

1 本件登録意匠
本件登録意匠の認定は,以下のとおりである(別紙第1参照)。
(1)意匠に係る物品
本件登録意匠の意匠に係る物品は「腕時計」であり,願書に添付した図面には,バンド部を除いた腕時計本体のみが表されているところ,願書の【意匠の説明】には,「参考図1は,本意匠にベルトを装着した状態を示す斜視図である。」と記載されているので,本件登録意匠の使用時にはバンド部が取り付けられる。
(2)形態
本件登録意匠の形態は,以下のとおりである。
なお,平面図を正面図として認定し,正面図を底面図として認定し,右側面図を90度左に回転した図を右側面図として認定し,他の図もこれらに応じて認定する。
また,本件登録意匠の各部の名称については,請求人が審判請求書に添付した「本件登録意匠の説明図」(別紙第3参照)に基づく。
ア 全体の構成態様
全体が,正面視略円盤状筐体の周囲に環状のベゼル部が設けられて,平面部及び底面部に左右一対のベルト取り付け片が形成され,ベゼル部内側を文字盤としてその上面が透明板部で覆われて,文字盤の中心を回転軸とする時針と分針が配されて,筐体の右側面中央にリュウズが配されたものである。
イ ベゼル部の構成態様
イ-1 正面から見た構成態様
ベゼル部には,2列のラインストーンが配されており,正面から見て,ラインストーンが連なる環状帯が2重円状に表されている。
イ-2 側面から見た構成態様
側面から見て,内側のラインストーンの列が,外側のラインストーンの列よりも前方に位置している。2列のラインストーンの間には段差はほとんど形成されておらず,側面視上端(又は下端)の稜線が略弧状に表されている。
ウ 文字盤の構成態様
文字盤の中央には,暗調子の円形部(以下「中央円形部」という。)とその周囲の円環部が配されており,その円環部の外側に十字状装飾板が設けられて,十字状装飾板の後方には円盤状装飾板が設けられている。すなわち,二つの装飾板が上下に重なっている。
ウ-1 円環部の態様
円環部には,ラインストーンが列状に配されている。
ウ-2 十字状装飾板の態様
十字状装飾板は,十字状の位置に配された同形同大の4つの枠状体から成り,枠状体は内側に開口部がある。枠状体を形成する枠の形状は,円環部から略逆ハ字状に外側に広がって,左右の端部を繋ぐ部分は略扁平W字状に表されている。その左右の端部は外方に先尖り状に表されている。また,枠には,ラインストーンが列状に配されている。
ウ-3 円盤状装飾板の態様
円盤状装飾板は,外周縁が凹凸状である略円形に表されており,その径は十字状装飾板の最大径よりもやや小さい。円盤状装飾板の内側には,同形同大の6つの略小円形状開口部が同心円状に配されており,全体として略蓮根状に表されている。また,その開口部の間や外周にラインストーンが密に配されている。そして,外周縁に一定間隔毎にラインストーンが突出して配されている。
ウ-4 その他の態様
文字盤の基盤は暗調子に表されているが,外周寄りに,ごく細幅の明調子の環状帯が形成されている。また,中心寄りには,明調子の8重の同心円状模様が表されており,円盤状装飾板の開口部からその模様が見える。
エ 時針と分針の態様
時針と分針は,共に2本の細線材から成り,2本の細線材が中央円形部から延伸して,略細幅2等辺三角形を成すように端部が接合している。時針の細線材は分針のそれよりも短く,分針の略2等辺三角形よりもやや幅広に表されている。また,時針と分針は暗調子に表されている。
オ ベルト取り付け片の態様
ベルト取り付け片は,正面から見て,外側面と内側面が略平行状に表されており,ラインストーンが列状に配されている。また,側面から見ると,角状に突出しており,前端面と後端面が背面側に弧状に傾斜して,先端が先尖り状に表されている。その先端の位置は背面端部の位置よりも後方である。
カ リュウズの態様
リュウズの全体は,略円錐台状であって,側面に細溝が形成されており,頂部には略小円錐台状部が形成されている。
キ ベゼル部,ベルト取り付け片,リュウズ並びに文字盤の円環部,十字状装飾板及び円盤状装飾板は,ラインストーンを除き明調子に表されている。

2 引用意匠
(1)引用意匠について
引用意匠は,前記第4の2で示したとおり,請求人が提出した甲第1号証に記載された意匠であり,具体的には,甲第1号証に掲載された写真(別紙第2第2頁に掲載。同第7頁は拡大図。)に現された右下の(赤色の)腕時計(型番「92331」)のうち,バンド部を除いた「腕時計本体」の意匠である。
甲第1号証は,米国のNPO法人インターネットアーカイブ(Internet Archive)が運営しているウェイバックマシン(Wayback Machine)のサイトが2014年11月29日付で保存した,「アクセサリー>ウォッチ・腕時計>【再入荷】グルグル時計★クロスデザインビッグフェイスウォッチ☆ドレス腕時計【anne-92331】」(
インターネットアーカイブURLは前記第4の2を参照。)のWebページであるので,本件登録意匠の意匠登録出願前に日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったものと認められる。
したがって,引用意匠は,意匠法第3条第1項第2号に掲げる意匠に該当する。
引用意匠の認定は,以下のとおりである(別紙第2参照)。
(1)意匠に係る物品
引用意匠の意匠に係る物品は「腕時計本体」であり,上記Webページにはバンド部を取り付けた状態の腕時計が掲載されているから,引用意匠の使用時にはバンド部が取り付けられる。
(2)形態
引用意匠の形態は,以下のとおりである。
なお,本件登録意匠の各図の向きに合わせて,引用意匠の向きを認定する。すなわち,甲第1号証に掲載された写真に現された右下の(赤色の)腕時計本体(引用意匠)を約34度左に回転したものを正面として認定する。
また,引用意匠の各部の名称については,請求人が審判請求書に添付した「本件登録意匠の説明図」(別紙第3参照)に基づく。
ア 全体の構成態様
全体が,正面視略円盤状筐体の周囲に環状のベゼル部が設けられて,平面部及び底面部に左右一対のベルト取り付け片が形成され,ベゼル部内側を文字盤として,文字盤の中心を回転軸とする時針と分針が配されて,筐体の右側面中央にリュウズが配されたものである。なお,文字盤の上面は透明板部で覆われていると推認される。
イ ベゼル部の構成態様
イ-1 正面から見た構成態様
ベゼル部には,2列のラインストーンが配されており,正面から見て,ラインストーンが連なる環状帯が2重円状に表されている。
イ-2 側面から見た構成態様
側面から見たベゼル部の位置関係や具体的形状は,不明である。
ウ 文字盤の構成態様
文字盤の中央には,暗調子の円形部(以下「中央円形部」という。)とその周囲の円環部が配されており,その円環部の外側に十字状装飾板が設けられて,十字状装飾板の後方には円盤状装飾板が設けられている。すなわち,二つの装飾板が上下に重なっている。
ウ-1 円環部の態様
円環部には,ラインストーンが列状に配されている。
ウ-2 十字状装飾板の態様
十字状装飾板は,十字状の位置に配された同形同大の4つの枠状体から成り,枠状体は内側に開口部がある。枠状体を形成する枠の形状は,円環部から略逆ハ字状に外側に広がって,左右の端部を繋ぐ部分は略扁平W字状に表されている。その左右の端部は外方に先尖り状に表されている。また,枠には,ラインストーンが列状に配されている。
ウ-3 円盤状装飾板の態様
円盤状装飾板は,外周縁が凹凸状である略円形に表されており,その径は十字状装飾板の最大径よりもやや小さい。円盤状装飾板の内側には,同形同大の6つの略小円形状開口部が同心円状に配されており,全体として略蓮根状に表されている。また,その開口部の間や外周にラインストーンが密に配されている。そして,外周縁に一定間隔毎にラインストーンが突出して配されている。
ウ-4 その他の態様
文字盤の基盤は暗調子に表されているが,外周寄りに,ごく細幅の明調子の環状帯が形成されている。また,中心寄りには,明調子の略網目状模様が表されており,円盤状装飾板の開口部からその模様が見える。
エ 時針と分針の態様
分針は,2本の細線材から成り,2本の細線材が中央円形部から延伸して,略細幅2等辺三角形を成すように端部が接合している。時針は分針の背後に隠れていると推認され,時針の具体的形状は不明である。また,分針は暗調子に表されている。
オ ベルト取り付け片の態様
ベルト取り付け片は,正面から見て,外側面と内側面が略平行状に表されており,ラインストーンが列状に配されている。また,側面から見たベルト取り付け片の位置関係や具体的形状は,不明である。
カ リュウズの態様
リュウズの全体は,上部が尖った略短円柱状に表されているが,具体的な立体形状は不明である。
キ ベゼル部,ベルト取り付け片,リュウズ並びに文字盤の円環部,十字状装飾板及び円盤状装飾板は,ラインストーンを除き明調子に表されている。

3 本件登録意匠と引用意匠の対比
ア 意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は「腕時計」であって,願書に添付した図面にはバンド部を除いた腕時計本体のみが表されており,引用意匠の意匠に係る物品は「腕時計本体」である。
イ 本件登録意匠と引用意匠の形態
本件登録意匠と引用意匠(以下「両意匠」という。)の形態を対比すると,主として,以下の共通点と差異点が認められる。
(ア)共通点
(A)全体の構成態様についての共通点
全体が,正面視略円盤状筐体の周囲に環状のベゼル部が設けられて,平面部及び底面部に左右一対のベルト取り付け片が形成され,ベゼル部内側を文字盤としてその上面が透明板部で覆われて,文字盤の中心を回転軸とする時針と分針が配されて,筐体の右側面中央にリュウズが配されたものである。
(B)ベゼル部の構成態様についての共通点
ベゼル部には,2列のラインストーンが配されており,正面から見て,ラインストーンが連なる環状帯が2重円状に表されている。
(C)文字盤の構成態様についての共通点
文字盤の中央には,暗調子の円形部とその周囲の円環部が配されており,その円環部の外側に十字状装飾板が設けられて,十字状装飾板の後方には円盤状装飾板が設けられている。すなわち,二つの装飾板が上下に重なっている。
(C-1)円環部の態様
円環部には,ラインストーンが列状に配されている。
(C-2)十字状装飾板の態様
十字状装飾板は,十字状の位置に配された同形同大の4つの枠状体から成り,枠状体は内側に開口部がある。枠状体を形成する枠の形状は,円環部から略逆ハ字状に外側に広がって,左右の端部を繋ぐ部分は略扁平W字状に表されている。その左右の端部は外方に先尖り状に表されている。また,枠には,ラインストーンが列状に配されている。
(C-3)円盤状装飾板の態様
円盤状装飾板は,外周縁が凹凸状である略円形に表されており,その径は十字状装飾板の最大径よりもやや小さい。円盤状装飾板の内側には,同形同大の6つの略小円形状開口部が同心円状に配されており,全体として略蓮根状に表されている。また,その開口部の間や外周にラインストーンが密に配されている。そして,外周縁に一定間隔毎にラインストーンが突出して配されている。
(C-4)その他の態様
文字盤の基盤は暗調子に表されているが,外周寄りに,ごく細幅の明調子の環状帯が形成されている。また,中心寄りには,明調子の模様が表されており,円盤状装飾板の開口部からその模様が見える。
(D)分針の態様についての共通点
分針は,2本の細線材から成り,2本の細線材が中央円形部から延伸して,略細幅2等辺三角形を成すように端部が接合している。また,分針は暗調子に表されている。
(E)ベルト取り付け片の態様についての共通点
ベルト取り付け片は,正面から見て,外側面と内側面が略平行状に表されており,ラインストーンが列状に配されている。
(F)ベゼル部,ベルト取り付け片,リュウズ並びに文字盤の円環部,十字状装飾板及び円盤状装飾板は,ラインストーンを除き明調子に表されている。
(イ)差異点
(a)ベゼル部の側面視構成態様についての差異点
本件登録意匠では,側面から見て,内側のラインストーンの列が外側のラインストーンの列よりも前方に位置して,2列のラインストーンの間には段差はほとんど形成されておらず,側面視上端(又は下端)の稜線が略弧状に表されている。
これに対して,引用意匠の側面から見たベゼル部の位置関係や具体的形状は,不明である。
(b)時針と分針の態様についての差異点
本件登録意匠の時針は,2本の細線材から成り,2本の細線材が中央円形部から延伸して,略細幅2等辺三角形を成すように端部が接合している。時針の細線材は分針のそれよりも短く,分針の略2等辺三角形よりもやや幅広に表されている。これに対して,引用意匠の時針の具体的形状は不明である。
(c)側面から見たベルト取り付け片の態様についての差異点
本件登録意匠のベルト取り付け片は,側面から見ると,角状に突出しており,前端面と後端面が背面側に弧状に傾斜して,先端が先尖り状に表されている。その先端の位置は背面端部の位置よりも後方である。
これに対して,引用意匠の側面から見たベルト取り付け片の位置関係や具体的形状は,不明である。
(d)リュウズの態様についての差異点
本件登録意匠のリュウズの全体は,略円錐台状であって,側面に細溝が形成されており,頂部には略小円錐台状部が形成されている。
これに対して,引用意匠のリュウズの全体は,上部が尖った略短円柱状に表されているが,具体的な立体形状は不明である。
(e)色彩の有無についての差異点
引用意匠の明調子の部分には金色の色彩が施されており,暗調子の部分には赤色の色彩が施されているが,本件登録意匠には,色彩は施されていない。


4 本件登録意匠と引用意匠の類否判断
ア 意匠に係る物品
両意匠は,共に「腕時計本体」であるから,両意匠の意匠に係る物品は同一である。
イ 腕時計本体の意匠の類否判断
「腕時計本体」の使用状態においては,バンド部が取り付けられて,使用者はそれを手首に装着し,又はそれを手に持ったり置いたりして使用することから,使用者はその全体形状について観察することとなり,その上で,時計の機能を果たす文字盤について観察し,文字盤や周囲のベゼル部などの装飾についても注意を払うなど,使用者は全方向から見た各部の形状について詳細に観察するということができる。したがって,「腕時計本体」の類否判断においては,使用者を中心とする需要者の視点から,各部の形状を細かく評価し,かつそれらを総合して意匠全体として形態を評価する。
ウ 両意匠の形態の共通点の評価
両意匠の共通点で指摘した,全体の構成についての共通点(A)については,本願の出願前に腕時計又は腕時計本体の物品分野においてはごく普通に見受けられる構成であるから,需要者は共通点(A)に特に注目するということはできない。また,共通点(E)のうち正面から見たベルト取り付け片が外側面と内側面が略平行状に表されている態様や,ベゼル部,ベルト取り付け片及びリュウズが明調子に表されている態様(共通点F)も,同様にごく普通に見受けられる態様であるから,需要者はこれら態様に特に注目するということはできない。
しかし,文字盤の構成態様についての共通点(C)で指摘した,十字状装飾板と円盤状装飾板が前後に重なって設けられた態様は,それらの独特の形状(前者は略逆ハ字状に外側に広がって略扁平W字状で繋がれた形状,後者は内側に略小円形状開口部が配された略蓮根状。)やラインストーンの存在によって,需要者にまとまった一つの美感を起こさせるものであり,ベゼル部に配された2列のラインストーン(共通点B)や,2本の細線材から成る分針(共通点D)の態様も需要者に共通の視覚的印象を与えているので,共通点(B)ないし共通点(D)が両意匠の類否判断に及ぼす影響は極めて大きい。
したがって,(A)ないし(F)の共通点を総合すると,(A),(E)及び(F)の共通点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は小さいものの,(B)ないし(D)の共通点が両意匠の類否判断に及ぼす影響が極めて大きいことから,形態の共通点は,総じて両意匠の類否判断に大きな影響を及ぼすものと認められる。
エ 両意匠の形態の差異点の評価
これに対して,前記認定した差異点(a)ないし(e)が両意匠の類否判断に及ぼす影響は,以下のとおり評価され,いずれの差異点も上記共通点が需要者に与える美感を覆すほどのものではない。
まず,差異点(a)及び(c)で指摘した,側面から見たベゼル部の構成態様やベルト取り付け片の態様の差異については,引用意匠では側面から見たベゼル部やベルト取り付け片の位置関係や具体的形状が不明であるところ,本件登録意匠の側面視ベゼル部が段差なく丸みを帯びていて,ベルト取り付け片が後方に曲がっているという差異であり,ベゼル部に丸みを持たせた態様や,手首に装着するために取り付け片を曲げた態様は,腕時計又は腕時計本体の物品分野においては他にも見受けられるありふれた態様であるから,需要者は本件登録意匠のその態様に対して特に注目するということはできない。
また,リュウズの態様についての差異点(d)については,略円錐台状である本件登録意匠のリュウズは,略短円柱状である引用意匠のリュウズと大きな違いはなく,引用意匠の時針の具体的形状が不明である差異点(b)は,引用意匠の時針は分針の背後に隠れていると推認されるところ,時針が分針とほぼ同様の形状を有することは一般的であるから,引用意匠の時針の形状も2本の細線材から成ると推認され,そうすると,引用意匠の時針は本件登録意匠の時針の形状とほぼ共通するということができる。
そして,色彩の有無についての差異点(e)については,腕時計又は腕時計本体の物品分野において構成要素に様々な色彩を付与した態様は,色彩のバリエーションとしてごく普通に見られる態様であり,一方で,引用意匠に見られる金色は明調子であり,赤色は暗調子であるから,共通点(C)ないし(F)で認定した明暗調子の共通点を損ねることはない。
そうすると,差異点(a)ないし(e)は,いずれも両意匠の類否判断に及ぼす影響は小さいということができる。
加えて,差異点(a)ないし(e)があいまって生じる視覚的効果を考慮したとしても,共通点が需要者に与える美感を覆して,両意匠を別異のものと印象付けるほどのものであるということはできない。
オ 総合判断
以上のとおり,両意匠の形態の共通点が両意匠の類否判断に及ぼす影響は総じて大きいのに対して,両意匠の形態の差異点(a)ないし(e)が両意匠の類否判断に及ぼす影響はいずれも小さく,これらがあいまって生じる視覚的効果を考慮しても,形態の差異点が共通点を圧して,両意匠の類否判断に大きな影響を及ぼすとはいい難い。
カ 小括
したがって,両意匠の意匠に係る物品は同一であり,両意匠の形態についても,共通点は差異点を圧して両意匠の類否判断に大きな影響を及ぼすので,本願意匠は,引用意匠に類似するものと認められる。

5 無効理由について
引用意匠は,前記2(1)で認定したとおり,本件登録意匠の意匠登録出願前に,日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった意匠である。
そうすると,本件登録意匠は,その意匠登録出願の出願前に,日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった意匠(引用意匠)に類似するので,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当し,同項柱書の規定により意匠登録を受けることができない。


第6 むすび
以上のとおり,本件登録意匠は,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当し,同項柱書の規定に違反して登録されたものであるから,その登録は,無効にするべきである。

審判に関する費用については,意匠法第52条で準用する特許法第169条第2項で準用する民事訴訟法第61条の規定により,被請求人が負担すべきものとする。

よって,結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2017-04-24 
結審通知日 2017-04-26 
審決日 2017-05-12 
出願番号 意願2015-10179(D2015-10179) 
審決分類 D 1 113・ 113- Z (J2)
最終処分 成立 
前審関与審査官 杉山 太一 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 小林 裕和
渡邉 久美
登録日 2016-02-19 
登録番号 意匠登録第1545959号(D1545959) 
代理人 山口 修之 
代理人 特許業務法人ベリーベスト国際特許事務所 
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