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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 C1
管理番号 1336219 
審判番号 不服2017-5480
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2018-02-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-04-17 
確定日 2018-01-04 
意匠に係る物品 自動車用フロアマット 
事件の表示 意願2016-14618「自動車用フロアマット」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,意匠法第4条2項の規定の適用を受けようとし,部分意匠として意匠登録を受けようとする,同法第14条第1項の規定により本願に係る意匠(以下「本願意匠」という。)を秘密にすることを請求した,平成28年(2016年)7月8日付けの意匠登録出願であって,本願意匠は,意匠に係る物品を「自動車用フロアマット」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものであり,「実線で表された部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」としたもの(以下,本願意匠の部分意匠として意匠登録を受けようとする部分を「本願部分」という。)である(別紙第1参照)。

2.原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたもので,拒絶の理由に引用された意匠(以下「引用意匠」といい,本願意匠と併せて「両意匠」という。)は,下記のとおりである(別紙第2参照)。

表題 Honda Civic 2016 Custom Car Mat With Side Sewing + Heelpad | MyCarMat - Customized Car Mat:
掲載年月日 2016年 7月 6日
検索日 [2016年 8月 30日]
媒体のタイプ [online]
情報の情報源 インターネット
情報のアドレス URL:http://www.mycarmat.com/index.php/2016/07/honda-civic-2016-custom-car-mat-with-side-sewing-heelpad/
に掲載された「自動車用フロアマット」の意匠
(3枚目の写真に写っている右側のマット)
本願意匠の意匠登録を受けようとする部分に相当する部分(以下「引用部分」といい,本願部分と併せて「両部分」という。)

3.当審の判断
(1)意匠に係る物品について
両意匠を対比すると,意匠に係る物品は,共に「自動車用フロアマット」であって,一致する。

(2)両部分の用途及び機能,並びに位置,大きさ,及び範囲
両部分は共に,自動車の運転席の足元に敷設されるマットであり,当該マットの下辺から凸部の先端から僅かに下がった所までの部分であるから,その用途及び機能,並びに位置,大きさ及び範囲は一致する。

(3)両部分の形態について
両部分の形態を対比すると,その形態には,以下に示す主な共通点と相違点が認められる。
(3-1)共通点
(A)基本的構成態様において,全体が薄いマット状で,(B)平面視によると,略長方形の本体部と,本体部上方から延設した凸部分から成るものであり,具体的態様としては,(C)本体部の右辺につき,上側の輪郭を僅かに左側に傾斜した斜線状(以下「右肩斜線部」という。)とし,(D)本体部の左辺につき,中央が僅かに窪むように湾曲し,(E)本体部の下辺につき,中程に極短い斜線部を設け,その他を直線状とし,(F)凸部分の左辺につき,僅かに左側に傾斜した斜線状としている点,において共通している。

(3-2)相違点
それに対して,具体的態様において,
(a)本体部を基準とした凸部分の大きさについては,(a-1)凸部分の横幅につき,本願部分はやや狭いのに対して,引用部分はやや広く,(a-2)その結果,凸部分の面積が,本願部分はやや小さいのに対して,引用部分はやや大きい点,
(b)本体部の右辺における,鉛直線部と右肩斜線部の比率につき,本願部分は,約2:1であるのに対して,引用部分は,約1:1である点,
(c)本体部の下辺につき,本願部分は直線部が水平であるのに対して,引用部分は僅かに傾斜している点,
(d)凸部分の右辺につき,本願部分は,下側約3分の2が僅かに左側に傾斜した斜線状としているのに対して,引用部分は,全体が僅かに右側に傾斜した斜線状としている点,
(e)右肩斜線部につき,本願部分は,C取り(角面取り)としているのに対して,引用部分は,R取り(丸面取り)としている点,
(f)本体部の右側上辺につき,本願部分は直線であるのに対して,引用部分は,左端に窪み部を設けた上で凸部分右辺につながっている点,
(g)本体部の左辺につき,(g-1)本願部分は,上側に僅かに鉛直線部があり,その下側を「く」の字状に窪ませているのに対して,引用部分は,上側の鉛直部から緩やかな弧状にしている点,(g-2)その結果,本願部分の左上角と左下角は,左右方向で同じ位置としているのに対して,引用部分は,左上角より左下角が僅かに左へ張り出し,裾広がり状になっている点,
(h)ヒールパッドにつき,本願部分は設けていないのに対して,引用部分は,横長長方形のヒールパッドを設けている点,
で主な相違が認められる。

(4)類否判断
両部分の形態を比較した場合,両部分における共通点は,この種物品においては,既に極普通に見られる態様であるから,これらの共通性のみをもって両部分の類否判断を決することはできない。
相違点(a)及び(d)に共通点(F)を合わせることによって,本願部分の凸部分は,左に傾いたやや小さい平行四辺形であるのに対し,引用部分の凸部分は,やや大きい倒立台形であり,この本体に対する大きさと形状の異なる凸部分の相違が,両部分の類否判断に与える影響は大きい。
また,本願部分は,本体部の左辺における「く」の字状の窪みの上半分部分,凸部分の左辺,凸部分の右辺における斜線状部及び右肩斜線部における長い方の斜線によって,本体部の半分より上側が凸部分を含めて,全体に左に傾いているように見えるのに対して,引用部分は,そのように見えず,この本体部の半分より上側に異なる印象を与えるのであるから,これらの相違が,両部分の類否判断に与える影響は大きい。
以上の相違点に,相違点(b)及び(c)を加えると,全ての共通点から醸し出される共通感を超える異なった印象を与えるものであるから,その他の相違点を加えるとなお,相違点がもたらす印象は,共通点がもたらす印象をしのいでおり,見る者に両部分の形態が別異であると認識させるものである,と認められる。
したがって,両意匠の意匠に係る物品は共通し,両部分の用途及び機能,並びに位置,大きさ及び範囲が一致しているが,両部分の形態は,上記検討のとおり類似しないから,両意匠は,類似しないものといえる。

4.結び
以上のとおりであって,本願意匠は,引用意匠に類似せず,原査定の引用意匠をもって,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできず,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2017-12-18 
出願番号 意願2016-14618(D2016-14618) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (C1)
最終処分 成立 
前審関与審査官 竹下 寛長谷川 翔平 
特許庁審判長 刈間 宏信
特許庁審判官 正田 毅
橘 崇生
登録日 2018-01-19 
登録番号 意匠登録第1597358号(D1597358) 
代理人 牛木 護 
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