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審決分類 審判 査定不服  2項容易に創作 取り消して登録 C3
管理番号 1336222 
審判番号 不服2017-12725
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2018-02-23 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-08-29 
確定日 2018-01-16 
意匠に係る物品 アイロン台 
事件の表示 意願2016- 16997「アイロン台」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,意匠法第4条第2項の規定の適用を受けようとする,平成28年(2016年)7月22日の意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品は「アイロン台」であり,その形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下,「形態」ともいう。)は,願書の記載及び願書に添付した写真に現されたとおりのものである。(別紙第1参照)

第2 原査定における拒絶の理由
原査定における平成28年12月26日付けで通知した拒絶の理由は,本願意匠が,出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので,意匠法第3条第2項の規定に該当するというものであって,具体的には,「この種アイロン台において,全体が,アイロン掛け台部と脚部とからなり,
アイロン掛け台部は,側面視において,上方に向かって突弧状面に形成し,平面視において,矩形状の一方の側面側を丸みを帯びた凸字状に突出した,いわゆる人体型に形成し,脚部は,アイロン掛け台部の底面側に,接地側の端部を,外側に向けて屈曲形成したものが,本願意匠の出願前に公然知られています【意匠1】。
また,アイロン台の脚部を,それぞれ略コ字状とし,左右両側寄りに外側に向かって回動自在に軸支し,接地側の端部寄りを直状に形成したものが,本願意匠の出願前に公然知られています【意匠2】。
また,アイロン台の脚部において,一方の接地側の端部寄りを屈曲状に形成し,他方を直状に形成したものが,本願意匠の出願前に公然知られています【意匠3】。
本願意匠は,その出願前公然知られた【意匠1】の意匠に基づき,当業者にとってありふれた手法を用いて,脚部を【意匠2】の意匠のように略コ字状とし,左右両側寄りに外側に向かって回動自在に軸支し,【意匠3】の意匠のように一方の脚部の接地側の端部寄りを屈曲状に形成し,他方を直状に形成したまでのものにすぎませんから,容易に意匠の創作をすることができたものと認められます。

【意匠1】
特許庁総合情報館が1996年 1月16日に受け入れた
特選街 1996年 2月 1日2号
第A-4頁所載
アイロン台の意匠
(特許庁意匠課公知資料番号第HA08000924号)

【意匠2】
特許庁発行の登録実用新案公報記載
実用新案登録第3008889号
【図1】に表された10A及び10Bの脚体の意匠

【意匠3】
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第0840175号の意匠
(意匠に係る物品:アイロン台)」
としたものである。

第3 請求人の主張の要点
これに対し,請求人は,審判を請求し,本願意匠の創作非容易性についておおむね以下のとおり主張した。
1 本願意匠が登録されるべき理由
(1)本願意匠の形態の特徴について
本願意匠の形態は,下記のとおり,2つの特徴を有している。
(特徴1)脚部開脚時の脚部接地面からアイロン掛け台部までの高さについて
床に座って使用する,従来のアイロン台において,アイロン掛け台部までの高さは,一般に,下図の「従来のアイロン台」に示すように約20センチ程度である。そして,脚部を折り畳んだ際,かさ張らないように左右の脚部が重ならない態様が一般的である。
しかし,約20センチ程度の高さでは,使用者は,例えば,正座した状態で,アイロン掛け台部の下部空間に膝を入れることが困難なため,前屈みの姿勢でアイロン掛けをせざるを得なかった。
そこで,本願意匠は,使用者が,例えば,正座した状態で,膝をアイロン掛け台部の下部空間に容易に入れることができ,前屈みにならずに楽な姿勢でアイロン掛けができる高さとしている。
(特徴2)折り畳んだ状態の左右の脚部の形状について
ア 左右の脚部の上下幅
本願意匠の左右の脚部は,左側の脚部は全体が逆コ字状を呈している。他方,右側の脚部は,全体がコ字状を呈しているが,その上下幅は,左側脚部の上下幅より,僅かに狭くなっており,左右の脚部を折り畳んだ際に,重なりを生じない形状としている。
イ 右側脚部の先端部の形状
使用時のアイロン台の安定性を向上させ,また,安定感を醸し出すため,右側脚部の先端部は,左側脚部の上下幅Aと略同幅となるよう上下方向にやや屈曲し,左側脚部の中程で重なりを生じている。
しかし,脚部を折り畳んだ際,左右脚部が重なるにもかかわらず,使用者が,本願意匠のアイロン台を狭いスペースに収納することができるように,従来のアイロン台と同様,左右の脚部全体は,アイロン掛け台部の厚みに収まり,スリムな印象を醸し出している。
(2)小括
原審の拒絶理由では,結論として,本願意匠は,意匠1の脚部を意匠2のように略コ字状とし,左右両側寄りに外側に向かって回動自在に軸支し,意匠3のように一方の脚部の接地側の端部寄りを屈曲状に形成し,他方を直状としたまでにすぎない,と判断した。
しかしながら,意匠1は,脚部開脚時の脚部接地面からアイロン掛け台部までの高さが,本願意匠のアイロン台の高さより高く,一般には,使用者が,椅子に座って使用したり,あるいは立って使用したりするアイロン台であり,正面視,脚部は略X字状を呈し,本願意匠のアイロン台とは,脚部の形状及び折畳み方を含め,構造の全く異なるアイロン台である。
このような,本願意匠のアイロン台とは脚部の形状及び構造が全く異なる意匠1に対し,原審が指摘した複数の脚部の各部の形状を改変しなければ創作をすることができない本願意匠は,意匠1に基づき,意匠2及び3のありふれた手法を用いて,当業者が容易に創作することができた意匠とは到底言えないと思料する。
更に,本願意匠は,前記のとおり,本願出願前のアイロン台には見られない,(特徴1)脚部開脚時の脚部接地面からアイロン掛け台部までの高さ,及び(特徴2)折り畳んだ状態の左右の脚部の形状を有している。
したがって,本願意匠は,本願出願前に公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて,当業者が容易に創作することができた意匠ではなく,意匠法第3条第2項に規定する意匠には該当しないと思料する。

2 むすび
以上のとおり,本願意匠には,拒絶すべき理由がないので,原査定を取消し,本願の意匠は登録されるべきものである。

第4 当審の判断
請求人の主張を踏まえ,本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性,すなわち,本願意匠が容易に創作することができたか否かについて,検討し,判断する。
1 本願意匠
本願意匠は,具体的には,(ア)アイロン掛け台部と折り畳み可能な脚部から成るアイロン台であって,(イ)アイロン掛け台部は,いわゆる人体型であって,上面から底面側縁部に掛けて淡暗調子の布様体で被覆された,平面視で長方形状の短辺側一方が山型に突出し,山型部は斜辺部が緩やかに内側にくびれた略隅丸五角形の板状体で,左右側面図において板面全体は僅かに上方に向けて湾曲し,(ウ)底面は小孔が万遍なく設けられ,長手方向及び左右斜方向から平行して複数の凸条が配されたものであって,(エ)縦横及び厚みの比率は約6:11:1としたものであり,(オ)脚部は各肢部と中継部を一繋ぎに形成して成る略コの字状で,アイロン掛け台部の長辺の底面側の長手方向左右端寄りに左右一組で,直状の中継部を軸支して外方に向かって回動自在に設けたものであって,先端は略底付き短円筒状のキャップ部で覆われ,(カ)左(短辺側)の肢部の全体が直状であるのに対し,右(山型部側)脚部の肢部は先方より約4分の1の箇所から外方にかしげる程度に屈曲したものであって,右脚部の幅(手前から奥までの長さ)は左脚部の幅よりやや幅狭で折り畳み時に左脚部の肢間内に右脚部の肢部の直状部分が収まるように形成されており,(キ)脚部の高さ(長さ)はアイロン掛け台部の全長に対し約7:3のものである。

2 引用意匠
意匠1(別紙第2参照)
意匠に係る物品は「アイロン台」であり,その形態は,全体はアイロン掛け台部と折り畳み可能な脚部から成るアイロン台であって,アイロン掛け台部は,いわゆる人体型であって,上面から縁部に掛けて淡色地に濃淡の相違する縦横の線模様で格子状の柄を施された布様体で被覆された,長方形状の短辺側一方が山型に突出し,山型部は斜辺部が内側にくびれた略隅丸五角形の板状体で,板面自体も僅かに上方に向けて湾曲し,長手方向略中央底面側に折り畳み可能な1組のX字状の脚部を配して,先端は略底付き短円筒状のキャップ部で覆われ,先方は外方に強く屈曲しており,アイロン掛け台部の縦横及び厚みの比率及び脚部の高さ(長さ)は上斜め方向から見た図版のみが示されたものであるから不明である。
意匠2(別紙第3参照)
引用意匠として示されたのは,「脚体」の意匠であるから,意匠に係る物品は「アイロンかけ台用脚体」であり,アイロンかけ台の底面側長手方向左右端寄りに,底面から外方に向かって回動自在に設けられた一組の同形状の折り畳み可能な脚部であって,その形態は,同一径の細い円柱状材によって各肢部と中継部を一繋ぎに形成して成るような略コの字状に形成した形態であって,各肢部は全て直状であり,先端は略球状のキャップ部が設けられたものであって,脚部の高さは下斜め方向から見た図のみが示されたものであるから不明である。
意匠3(別紙第4参照)
意匠に係る物品は「アイロン台」であり,その形態は,全体はアイロン掛け台部と折り畳み可能な脚部から成るアイロン台であって,アイロン掛け台部は,いわゆる人体型であって,上面から底面側縁部に掛けて明調子の布様体で被覆された,平面視で長方形状の短辺側一方が山型に突出し,山型の斜辺部は,長辺寄り近傍が内側にくびれた略隅丸五角形の板状体で,底面は菱形網目板が設けられ,長手方向に平行して補強細幅材が,短手方向に平行して軸支金具付き補強帯板が格子状に配されて,その縦横及び厚みの比率は約11:21:1としたものであり,短手方向の端寄り(前後)で長辺に沿って折り畳み可能な底面から外方に回動自在の脚部を配して,正面視で脚部は一方端部を屈曲して延出した略倒コの字状で,脚部の右側(山型突出部側)の肢部の先方はクランク状に屈曲し,アイロン掛け台部の長辺と平行に長く延出した接地部としており,左側(短辺側)の肢部は直状であって,肢部の先端は略底付き短円筒状のキャップ部で覆われ,脚部の高さ(長さ)はアイロン掛け台部全長に対し約7:2である。

3 本願意匠の創作容易
意匠が容易に創作することができたか否かの判断は,その意匠の構成態様について,(あ)それらの基礎となる構成や具体的な態様などが当該意匠の出願前に公知又は周知であり,そして,(い)それらの構成要素を,ほとんどそのまま表すか,(う)当該物品分野において周知の創作手法であるところの,単なる組合せ,若しくは,構成要素の全部又は一部の単なる置き換え,多少の構成比率の変更などがされたに過ぎないものであるか否か等によって行うことを要するので,この観点を踏まえて検討する。
(1)(あ)について
上記,第2に記載のとおり,原審の引用した意匠1は,特許庁総合情報館が1996年 1月16日に受け入れた内国雑誌「特選街」の1996年2月1日2号に掲載の意匠であり,意匠2は,本願出願前に特許庁の発行した登録実用新案公報に記載されたものであり(意匠2:実用新案登録第3008889号は平成7年3月20日発行の登録実用新案公報に記載),意匠3は本願出願前に特許庁の発行した意匠公報に記載されたものであって(意匠3:意匠登録第0840175号は平成4年6月18発行の意匠公報に記載),本願の出願が平成28年7月22日であるから,意匠1ないし意匠3は,本願意匠の出願前に公知の意匠であったと認められる。
(2)(い)について
まず,意匠1ないし意匠3の形態は,それぞれ上記2のとおりであるが,本願意匠の上記1の(ア)のアイロン掛け台部と折り畳み可能な脚部から成るアイロン台である形態は,「アイロン台」の物品分野においてはごく普通に見受けられる形状であって,意匠1ないし意匠3にも見受けられる。
次に,上記1の(イ)の形態については,アイロン掛け台部が上面から布様体で被覆され,長方形状の短辺側一方が山型に突出し,山型部の斜辺部が緩やかに内側にくびれた略隅丸五角形の板状体で,左右側面図において板面全体は僅かに上方に向けて湾曲した形態は,意匠1に認められるものの,意匠1の布様体は,底面が観察できないため,どの程度底面側に回り込んで縁部が被覆されているか不明であり,本願意匠の淡暗調子の布様体の態様は,格子状の柄の施された意匠1には現されていない。
また,上記1の(ウ)の形態については,意匠1は底面の観察できないものであるから不明であり,意匠3は底面に菱形網目板が設けられ,格子状に補強細幅材及び軸支金具付き補強帯板が配されているから,本願意匠の底面に小孔が万遍なく設けられ,長手方向及び左右斜方向から平行して複数の凸条が配された形態は現されていない。
そして,上記1の(エ)の形態については,意匠1は,いわゆる人体型のアイロン台であって,左右に長い略隅丸五角形の板状体であることは認められるものの,その縦横厚み比率は不明であり,意匠3は縦横厚み比率は11:21:1であるから,意匠1及び意匠3には,本願意匠のアイロン掛け台部の縦横厚み比率を約6:11:1とした形態は,現されていない。
さらに,上記1の(オ)の形態については,意匠1の脚部はX字状であり,意匠2はアイロン掛け台部の長辺の底面側の長手方向左右端寄りに左右一組で,直状の中継部を軸支して外方に向かって回動自在に設けた略コの字状の脚部であるものの,先端のキャップ部は球状であり,意匠3は,脚部の一方の肢部の先方をクランク状に屈曲し,長辺と平行に長く延出し,接地部とした形態であって,長辺に沿って配された(前後に)折り畳み可能な脚部であるから,本願意匠の脚部が略コの字状で,アイロン掛け台部の底面側の長手方向左右端寄りに左右一組で,直状の中継部を軸支して外方に向かって回動自在に設け,先端は略底付き短円筒状キャップ部で覆われた形態は,意匠1ないし意匠3のいずれにも表されていない。
加えて,上記1の(カ)の形態については,意匠1の脚部の形態はX字状であり,意匠2は長手方向左右端寄りに左右同形状の略コの字状の脚部であって,肢部は直状であり,意匠3は,脚部の肢部の先方は強く屈曲して長辺と平行に延ばした延出箇所をそのまま接地部とした形態であって,結局,右(山型部側)脚部の肢部は先方より約4分の1の箇所から外方にかしげる程度に屈曲し,右脚部の幅(手前から奥までの長さ)は左脚部の幅よりやや幅狭で折り畳み時に左脚部の肢間内に右脚部の肢部の直状部分が収まるように形成された本願意匠の形態は意匠1ないし意匠3のいずれにも表されていない。
最後に,上記1の(キ)の形態については,意匠1及び意匠2はアイロン掛け台の全長に対する脚部高さは不明なものであり,意匠3は7:2であるから,本願意匠の脚部の高さ(長さ)はアイロン掛け台部縦横に対し約7:3である形態は意匠1ないし意匠3のいずれにも表されていない。
したがって,本願意匠の形態のうち第1の(イ)ないし(キ)の形態について,意匠1ないし意匠3に表されているとはいえないから,意匠1ないし意匠3をほとんどそのまま表して本願意匠が創作できたということはできない。
(3)(う)について
意匠1ないし意匠3に基づいて,「アイロン台」の物品分野において周知の創作手法から容易に本願意匠が創作できたかについて検討すると,上記1の(カ)の形態について,左脚部の肢部の先方が直線状であるのに対し,右脚部の肢部は先方より約4分の1の箇所から外方にかしげる程度に屈曲し,右脚部の幅は左脚部よりやや幅狭で,折り畳み時に左脚部の脚間内に収まるように形成した態様については,本願出願前に公然知られた形態である意匠1ないし意匠3のいずれにも表されておらず,例え,意匠1の脚部の態様を意匠2の脚部の形態に置き換え,意匠2の脚部の肢部の先方を意匠1の脚部先方のようにアイロン掛け台の外方に向けて屈曲し,脚部の高さなど,多少の各部の構成比率の変更を行ったとしても,脚部の肢部を先方より約4分の1の箇所からかしげる程度に屈曲すること,及び右脚部の幅を左脚部の幅よりやや幅狭で長辺と平行方向に折り畳み時に左脚部の肢間内に右脚部の肢部の直状部分が長辺と平行方向に収まるようなものとすることが「アイロン台」の物品分野において本願意匠出願前にありふれた手法であったとする証拠はなく,周知の創作手法であったとすることはできない。
さらに,上記1の(ウ)の形態,すなわち,アイロン掛け台部の底面に小孔が万遍なく設けられ,長手方向及び左右斜方向から平行して複数の凸条が配された態様については,原審で引用した,本願出願前に公然知られた形態である意匠1ないし意匠3のいずれにも表されておらず,例え,意匠1の底面の態様を意匠3の底面の態様に置き換え,ありふれた手法に基づいた変更を施したとしても,小孔及び複数の凸条が構成要素のうちに現されていない意匠3の形態から本願意匠の(ウ)の形態を導き出すことは困難である。
(4)小括
そうすると,上記(あ)ないし(う)に当てはめて考えると,(あ)については上記(1)のとおり,本願意匠出願前に意匠1ないし意匠3は,公然知られた意匠と認められ,(い)については,上記(2)のとおり本願意匠の形態のうち上記1の(イ)ないし(キ)の形態について,意匠1ないし意匠3に表されているとはいえないから,ほとんどそのまま表したものということはできず,(う)については,上記(3)のとおり,各部の構成比率を多少変更して表すことがありふれた手法であるとしても,上記1の(ウ)及び(カ)の形態とすることが,「アイロン台」の物品分野において本願意匠出願前にありふれた手法であったとする証拠はなく,「当該物品分野において周知の創作手法」によって創作することができたということはできない。
したがって,本願意匠は,当業者であれば,容易に創作することができたものということはできない。

第5 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,意匠法第3条第2項が規定する,意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたときに該当しないので,原査定の拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において,更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2017-12-18 
出願番号 意願2016-16997(D2016-16997) 
審決分類 D 1 8・ 121- WY (C3)
最終処分 成立 
前審関与審査官 油科 壮一 
特許庁審判長 小林 裕和
特許庁審判官 正田 毅
渡邉 久美
登録日 2018-01-26 
登録番号 意匠登録第1598044号(D1598044) 
代理人 大貫 進介 
代理人 伊東 忠彦 
代理人 伊東 忠重 
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