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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 F4
管理番号 1205101 
審判番号 不服2009-4355
総通号数 119 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2009-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-02-27 
確定日 2009-10-13 
意匠に係る物品 包装用容器 
事件の表示 意願2007- 32102「包装用容器」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願意匠は、平成19年11月22日(パリ条約による優先権主張2007年5月30日)に意匠登録出願されたものであって、願書及び願書添付の図面によれば、物品の部分について意匠登録を受けようとするものであって、意匠に係る物品が「包装用容器」であり、その形態が願書及び願書添付の図面に記載されたとおりのものである(別紙第1参照)。

2.引用意匠
原審において、拒絶の理由として引用された意匠は、特許庁特許情報課が2004年3月4日に受け入れた米国特許商標公報2004年2月10日号の「包装用容器(Bottle)」(登録番号US D486,400S号)の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HH16512206号)の該当する部分であって、その形態が図面に現わされたとおりのものである(別紙第2参照)。

3.両意匠の対比
両意匠を対比すると、意匠に係る物品がいずれも包装用容器であるから、意匠に係る物品が共通し、形態については主として、以下の共通点及び差異点が認められる。
(1)共通点
本願意匠の意匠登録を受けようとする部分は、縦長の容器の上端に開閉用の指掛け部(以下、「指掛け部」という)を前方に設けて形成した部分であり、引用意匠もこれに相当する部分を構成しているから、両意匠の部分は、位置、範囲、及び大きさ並びにその機能が共通している。次に、(A)平面視略横長楕円形状の筒状の容器本体部分の上端に上面が平坦な蓋部を互いに側面を同一面状として形成している点、(B)容器本体部分に対し、蓋部の縦の長さが短い点、(C)指掛け部は、前方中央の蓋部と容器本体部分との合わせ目に正面視略半月状として、その容器本体部分側を浅い凹状に形成している点において共通する。
(2)差異点
(a)容器本体部の周側面について、本願意匠は、下方に向かって広がる傾斜があるのに対し、引用意匠は、垂直状である点、(b)指掛け部の蓋部の態様について、本願意匠は、ごく短く突出した庇状とし、その上辺を直線状、下辺を下向きの緩やかな弧状に形成しているのに対し、引用意匠は、浅い凹状として、その上辺を上向きの緩やかな弧状、下辺を直線状としている点、(c)全体の横幅に対する指掛け部の横幅の比について、本願意匠は、約2:1であるのに対し、引用意匠は、約4:1である点、(d)蓋部中央の嵌合部における蝶番について、本願意匠は、背面側に蝶番が視認できるのに対し、引用意匠は蝶番が視認できない点において差異が認められる。

4.類否判断
そこで検討するに、共通点(A)並びに(B)の態様は、この種の包装用容器の分野において従来から多数見受けられる態様であって、両意匠のみに格別顕著な態様ということはできず、また共通点(C)についても、その点のみをもって両意匠の類否判断を左右する程の顕著な共通点ということはできず、いずれの態様も、意匠上評価することができないものである。
これに対し、差異点に係る態様が相乗して生じる意匠的な効果は、看者の注意を強く惹くもので、両意匠の類否判断を左右するものというべきである。
とりわけ、差異点(b)の指掛け部の蓋部の態様は、顕著な差異点であって、本願意匠のような指掛け部の蓋部の態様を有する容器は、他に例を見ないものであり、蓋の開閉時に注意を払う部位の態様についての差異である点も考慮すると、(c)の全体の横幅に対する指掛け部の横幅の比における差異点と相俟って生じる意匠的な効果は、両意匠に明らかに異なる美感を起こさせるものとなっている。これらの差異点はいずれも両意匠の形態全体に与える影響が顕著であり、これらが類否判断に与える影響は大きいものといわざるを得ず、両意匠の美感に影響を及ぼすものである。
以上のとおり、両意匠は、意匠に係る物品が共通するものであるが、意匠登録を受けようとする部分の形態において、差異点が共通点を凌駕し、意匠全体として看者に異なる美感を起こさせるものであるから、両意匠は類似しないものである。

5.むすび
したがって、両意匠は類似しないものであるから、原審の拒絶理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2009-09-25 
出願番号 意願2007-32102(D2007-32102) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (F4)
最終処分 成立  
前審関与審査官 木村 恭子 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 並木 文子
鍋田 和宣
登録日 2009-10-23 
登録番号 意匠登録第1374502号(D1374502) 
代理人 金山 賢教 
代理人 坪倉 道明 
代理人 渡邉 千尋 
代理人 大崎 勝真 
代理人 小野 誠 
代理人 川口 義雄 
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