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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 G2 |
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管理番号 | 1206629 |
審判番号 | 不服2009-12008 |
総通号数 | 120 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2009-12-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-07-01 |
確定日 | 2009-11-12 |
意匠に係る物品 | 乗用自動車 |
事件の表示 | 意願2008- 21560「乗用自動車」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、物品の部分について意匠登録を受けようとする平成20年8月22日の出願であって、その意匠は、意匠に係る物品を「乗用自動車」とし、その形状を願書の記載及び願書に添付した図面代用写真に現されたとおりとしたものである。 そして、本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると、下記のとおりであって、その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 記 本願は、原査定において、「この意匠登録出願の意匠は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された、特許庁発行の意匠公報記載、意匠登録第1181424号(意匠に係る物品、乗用自動車)の意匠の本願部分意匠に相当する部分に類似するものと認められるので、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠(先行の公知意匠に類似するため、意匠登録を受けることのできない意匠)に該当します」との理由で、拒絶すべき旨の査定がなされたものである。 しかし、本願意匠(別紙第1参照)と上記引用意匠(別紙第2参照)は、意匠全体における位置、大きさ、範囲を始め、その基本的な構成形態が一致するものの、意匠の特徴を成す具体的な構成形態に係る形状が相違し、意匠的効果を別異のものとしているので、両意匠間の相違点は、類否判断に大きな影響をもたらすものである。 すなわち、本願意匠と引用意匠の形状は、共にワゴンタイプの乗用自動車のクォーターピラーであり、全体として、正面(本願意匠の図面の向きを基準に認定する。)から見て略倒L字状で、縦軸は幅広矩形状、横軸は細幅帯状であり、屈曲部分において弓なりに接続し、境界部分を除く周縁部をやや立ち上げ、表面部を膨出状に形成している点が一致しているので、両意匠間に一定の共通した印象をもたらしてはいるものの、このような形状は、例を挙げるまでもなく普通に見られ、この種意匠において格別特徴となるものではない。 これに対して、膨出状の表面部につき、本願意匠は、サイドウィンドの輪郭に平行して正面視に表れる一定幅のプレスラインを形成すると共に、該プレスラインのコーナー部のやや下側から、屈曲部を大きなアール状にした略倒L字状のプレスラインを形成しており、この種意匠にこれまで見られなかった特徴を表しているのに対し、引用意匠は、サイドウィンド側周縁部に、略垂直状のわずかな立ち上がり部を形成しているが、プレスラインはこの屈曲部稜線だけであるため、正面視に表れた面にはプレスラインはなく、従来からこの種意匠に見られる滑らかな面としているだけである。そして、本願意匠のプレスラインは、面のわずかな角度変化によるが、光の反射を反映しやすい外装パネルに施されたものであるため、角度によっては視認が容易なことから、クォーターピラー部のみの部分意匠であることを勘案すれば、意匠的効果として有効といわざるを得ず、意匠上、そのプレスラインを無視することはできない。また、看者が、外形状のみに注意し、表面部に注意を払わないということもできない。 したがって、本願意匠と引用意匠は、表面部の具体的な構成態様に大きな相違があるため、美感が相違し、両意匠を類似とすることはできないものである。 |
別掲 |
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審決日 | 2009-10-20 |
出願番号 | 意願2008-21560(D2008-21560) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(G2)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 清野 貴雄 |
特許庁審判長 |
関口 剛 |
特許庁審判官 |
橘 崇生 樋田 敏恵 |
登録日 | 2009-11-27 |
登録番号 | 意匠登録第1376615号(D1376615) |