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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 G2
管理番号 1214483 
審判番号 不服2009-22671
総通号数 125 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-11-19 
確定日 2010-03-31 
意匠に係る物品 自動車用フロントバンパー 
事件の表示 意願2008- 11687「自動車用フロントバンパー」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 本願は、平成20年5月12日の意匠登録出願であって、その意匠は、意匠に係る物品を「自動車用フロントバンパー」とし、その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。
そして、本願の意匠について原査定の拒絶理由を検討すると、下記のとおりであって、その拒絶理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。



本願意匠(別紙第1参照)は、原査定において、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとして、引用意匠として特許庁発行の意匠公報記載の意匠登録第1269032号(意匠に係る物品、乗用自動車)の意匠の「フロントバンパー」(別紙第2参照)が示されたものである。
本願意匠と引用意匠を対比すると、両意匠はともに、バンパーの前面部を前方へ膨出した湾曲面で形成し、その両端を後方に向かって曲折する態様にして側面部を形成し、バンパー前面部の下方中央部に横長の空気取り入れ孔を設け、下方へ向けて漸次拡開する柱状部を介した両脇に、透孔ないしは凹部(穴)を設けたものであるから、一定の共通性を有する。しかし、両意匠は、前面から側面に繋がるコーナー部における具体的な面構成、および、空気取り入れ孔部周辺の構成態様が異なり、意匠的効果を異ならせているため、美感が相違し、両意匠は類似しないものである。
すなわち、コーナー部の前面部と側面部が繋がる部分の面構成において、本願意匠は、前面の端部が小さな反り面を形成しつつ側面に繋げており、曲折部にエッジ様の稜部を形成しているのに対し、引用意匠は、前面の湾曲面から側面へと滑らかに連続する弧状の凸曲面を形成しているので、意匠的効果が異なるものである。
また、下方中央部の横長空気取り入れ孔部と両脇の透孔ないしは凹部(穴)を仕切る柱状部についても、本願意匠は、バンパー前面上部の湾曲面とは不連続の、奥行き方向に向かう傾斜面として形成され、その下端部も、連続して一体的に形成された横長空気取り入れ孔部と両脇透孔部の底辺部から、一段後退して奥まった位置に形成されているので、柱状部は、バンパー前面の幅略一杯に形成された横長空気取り入れ孔部と両脇透孔部による開口部をやや奥まった位置で仕切るように看取されるのに対し、引用意匠の柱状部は、バンパー前面上部の湾曲面をそのまま斜め下方に延伸させ、さらに下端部もパンパーの下部面へと連続させているので、この柱状部によって、引用意匠の空気取り入れ孔部と両脇の凹部を、独立した個々の構成であるかのように看取させており、この相違点による意匠的効果も異なるものといえる。
別掲
審決日 2010-02-23 
出願番号 意願2008-11687(D2008-11687) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (G2)
最終処分 成立  
前審関与審査官 綿貫 浩一伊藤 宏幸 
特許庁審判長 関口 剛
特許庁審判官 樋田 敏恵
橘 崇生
登録日 2010-04-23 
登録番号 意匠登録第1388770号(D1388770) 

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