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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J7
管理番号 1219787 
審判番号 不服2009-22085
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-11-12 
確定日 2010-06-22 
意匠に係る物品 マッサージ機 
事件の表示 意願2008- 23330「マッサージ機」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。
理由 第1 本願意匠
本願は,2008年(平成20年) 9月11日の意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書及び願書に添付した図面の記載によれば,意匠に係る物品を「マッサージ機」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)


第2 引用意匠及び拒絶の理由
原審において,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するとし,引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,本願出願前,日本国特許庁発行(平成12年9月4日発行)の意匠公報第1084250号(意匠に係る物品,あんま器)の意匠であって,その形態は,同公報の図版に記載されたとおりのものである。(別紙第2参照)


第3 本願意匠と引用意匠の対比
1.意匠に係る物品
両意匠の意匠に係る物品は,本願意匠は,「マッサージ機」であり,引用意匠は,「あんま器」であって,意匠に係る物品が共通する。

2.本願意匠と引用意匠の形態
本願意匠と引用意匠の形態については(本願意匠の願書に添付した図面の向きを前提に引用意匠と対比する。),主として,以下のとおりの共通点及び相違点がある。

(1)共通点
両意匠は,平面視略横長矩形状の扁平な「マット本体部」の平面左端部に「枕部」を形成し,平面右端部に「足載せ台部」を形成し,さらに平面長辺側両端部にそれぞれ「帯状縁部」を形成し,全体を折畳可能としたものである点,

(2)相違点
(A)枕部を,本願意匠は,平面視が略台形状で,左辺の幅をマット幅いっぱいとし,マット上にやや肉厚状に隆起させたのに対して,引用意匠は,平面視が略長方形状であり,幅をマットの帯状縁部を除いた幅とし,マットより僅かに薄肉状に隆起して,側面まで回り込ませた点,

(B)足載せ部を,本願意匠は,平面視略縦長長方形状部を同部位に隣接する水平状の帯状縁部から独立してマット上僅かに隆起させ,傾斜の態様を正面視にてマット右端から内側に向けて直線的に傾斜する楔状としたのに対して,引用意匠は,平面視略横長長方形状部と同部位に隣接する帯状縁部を一体的にマット厚の約2倍の肉厚に隆起させ,側面まで回り込ませ,傾斜の態様を傾斜角度が緩やかに変化する略凸弧面状としている点,

(C)帯状縁部を,本願意匠は,無模様であるのに対して,引用意匠は,帯状縁部長手方向中央に略縞状模様を配した点,

(D)マットの底面部を,本願意匠は,環状略細幅帯状紐を,マット底面部の左右に,その端部をマットの長辺部から略「コ」の字状に突出するように配置し,把手を設けたのに対して,引用意匠は,把手を設けていない点,


第4 類否判断
以上の,共通点及び相違点が両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価・総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断すると,両意匠の前記共通点に係る構成態様は,意匠全体の骨格を成すものではあるが,概括的な構成態様を表出しただけであるので,これが類否判断に及ぼす影響を大きいということはできない。

これに対して,前記各相違点については,(A)の態様の相違は,具体的態様として,平面視形状と隆起の構成が全く異なるものであって,マットにおける平面部の態様は,人がその上に頭を載せて横たわるという本願意匠に係る物品の特性から,よく目に付き,さらに本願意匠の枕部の平面視略台形状の態様は,従前のこの種マッサージ機等の分野において見られないものであるので,この相違点が類否判断に及ぼす影響は大きいというべきものである。

(B),(C)の態様の相違は,本願意匠の態様自体に格別新規な特徴があるとはいえないながら,具体的態様としては,引用意匠の足載せ台と帯状縁部とを一体的に隆起させたものとは構成が異なり,その相違は,(A)の態様の相違と相まった結果,マット平面部全体の印象の差に大きな影響力を有するものであるので,類否判断に及ぼす影響は大きいというべきものである。

(D)の態様の相違は,本願意匠の態様は従前にみられるものではあるが,把手はマッサージ機の持ち運びを容易にするものであって,その把手の有無は両意匠の意匠全体の印象に一定の差異感を与えるものであるから,この相違はそれ相応の影響力があるというべきである。

そうすると,共通点としてあげた構成態様が,両意匠の類否判断に対して及ぼす影響が大きいということができないのに対して,相違点(A),同(B)及び同(C)とが相まって,マット平面部全体の印象が大きく異なってくるうえに,さらに,相違点(D)による意匠全体の印象も異なることから,それら相違点の相乗する意匠的効果を考慮すれば,もはや相違点が共通点を圧しているというべきであって,本願意匠は引用意匠に類似するということはできないものである。


第5 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,原審の引用意匠をもって,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するということはできないから,同条同項柱書によって,本願を拒絶すべきものとすることはできない。

また,当審において,さらに審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。
別掲

審決日 2010-06-09 
出願番号 意願2008-23330(D2008-23330) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (J7)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 繁和 
特許庁審判長 瓜本 忠夫
特許庁審判官 太田 茂雄
杉山 太一
登録日 2010-07-30 
登録番号 意匠登録第1395824号(D1395824) 
代理人 小出 俊實 
代理人 石川 義雄 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 河野 哲 
代理人 吉田 親司 

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