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審決分類 |
審判 査定不服 1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 J1 |
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管理番号 | 1239769 |
審判番号 | 不服2010-11863 |
総通号数 | 140 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 意匠審決公報 |
発行日 | 2011-08-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-06-02 |
確定日 | 2011-03-29 |
意匠に係る物品 | 電子体温計 |
事件の表示 | 意願2008- 31192「電子体温計」拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の意匠は、登録すべきものとする。 |
理由 |
本願は、平成20年12月5日の意匠登録出願であって、その意匠(以下、「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「電子体温計」とし、その形態を願書の記載及び願書添付の図面代用写真に現されたとおりとするものである(別紙第1参照)。 本願意匠に対し、当審において、その出願前に日本国内において頒布された、特許庁発行の公開実用新案公報、公開実用平成4-15028号第3図に示された電子体温計の意匠(以下、「引用意匠」という。別紙第2参照)に類似するものと認められるので、意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとして、拒絶の理由を通知した。 また、拒絶理由を通知するにあたり、本願意匠の出願前公知の意匠を参考意匠1?4として添付した(別紙第3?5参照)。 これに対し請求人は、本願意匠は、本体部を略縦長長方形とし、その下方を緩やかな先すぼまり状に形成した挟持部としたもので、本体部と挟持部に一体感のある形態としているのに対して、引用意匠は、矩形状の本体部の下端に、一定の太さの挟持部を設けた矢羽根のような形態であって、両意匠のプロポーションは全く相違し、本願意匠の区画は、略隅丸縦長長方形状に形成され、本体上端部側に設けられ、濃色に着色してあるのに対して、引用意匠の区画は、縦長長方形状に形成され、本体下端部側において、本体を縁取るように本体の幅いっぱいに設けてあり、形態、位置、本体に占める割合、及び色調が全く相違し、さらに、本体の平面には、隅丸横長矩形状からなる特徴的な凸状部が形成してあるのに対し、引用意匠にはそのような態様はなく、以上から、両意匠を意匠全体として観察した場合、美感が共通するとはいえず、本願意匠は引用意匠と類似しているということはできない旨主張した。 そこで検討すると、本願意匠と引用意匠は、扁平な板状の本体部と、先すぼまり状の挟持部により構成され、本体部の略中央部に隅丸長方形状の区画部を設け、区画部の挟持部側には細長長方形状の液晶表示部を、その液晶表示部の挟持部と反対側には縁取りがされた、直径を液晶表示部の短辺とほぼ同じとする円形の操作ボタンを有する態様において共通するものの、本願意匠と引用意匠は、挟持部の先すぼまりの具体的な態様、区画部の位置及び本体に占める割合において差異があり、当該差異は、意匠の骨格及び基調を構成するので、差異点は共通点を凌駕するといわざるをえず、両意匠を類似するものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2011-03-15 |
出願番号 | 意願2008-31192(D2008-31192) |
審決分類 |
D
1
8・
113-
WY
(J1)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 本多 誠一、並木 文子、安藤 美奈子 |
特許庁審判長 |
斉藤 孝恵 |
特許庁審判官 |
北代 真一 樋田 敏恵 |
登録日 | 2011-07-22 |
登録番号 | 意匠登録第1421324号(D1421324) |
代理人 | 山田 卓二 |
代理人 | 田中 光雄 |