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審決分類 審判 査定不服  1項2号刊行物記載(類似も含む) 取り消して登録 H1
管理番号 1307386 
審判番号 不服2015-3648
総通号数 192 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 意匠審決公報 
発行日 2015-12-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-02-25 
確定日 2015-10-13 
意匠に係る物品 照明用発光ダイオード 
事件の表示 意願2014-2984「照明用発光ダイオード」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由 1.本願意匠
本願は,平成26年(2014年)2月14日付けの意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「照明用発光ダイオード」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)

2.原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたもので,拒絶の理由に引用された意匠は,独立行政法人工業所有権情報・研修館が2010年4月16日に受け入れた内国カタログ「CITIZEN Micro HumanTech CITILED The Light Engine 照明用LED Lighting LED」の第8ページに所載の「発光ダイオード」の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HC22005844号)(以下,「引用意匠」といい,本願意匠と引用意匠を併せて「両意匠」という。)であって,その形態は,同カタログに記載されたとおりのものである。(別紙第2参照)

3.当審の判断
(1)意匠に係る物品
両意匠を対比すると,意匠に係る物品は,両意匠共に「照明用発光ダイオード」であり,一致する。

(2)形態
両意匠の形態を対比すると,以下に示す共通点と差異点が主に認められる。
なお,両意匠の対比に当たっては,主に本願の平面図を用い,引用意匠の向きを,カソードマークパターンを左に来るようにして,本願意匠の向きに揃えるものとする。

(2-1)共通点
(A)略横長長方形状の薄い板状の基板上の中央に,薄く角丸の略横長長方形状の封止枠で囲まれた発光部を設け,
(B)発光部の左右に各2か所,間隔をあけて上と下に略横長長方形状の電極端子を設け,
(C)発光部と電極端子をつなぐ配電パターンを基板上に配置し,
(D)基板の左右端に,固定用の,略半円状の切り欠き部を設けた点,
において共通する。

(2-2)相違点
(ア)各部の寸法について,(ア-1)基板の縦横比率は,本願意匠は,約1:5であるのに対して,引用意匠は,約1:7で,(ア-2)発光部の縦横比率(封止枠内側寸法の比率)は,本願意匠は,約1:7であるのに対して,引用意匠は,約1:5で,(ア-3)発光部の長さに対する基板の長さの比率は,本願意匠は,約1:1.7であるのに対して,引用意匠は,約1:2.1である点,
(イ)発光部の平面視形状について,本願意匠は,角丸の半径を小さくした角丸長方形状であるのに対し,引用意匠は,角の半径が本願意匠より大きく,一見トラック形状に見えるほどの角丸長方形である点,
(ウ)電極端子の態様について,本願意匠は,端子は小さく,上側の端子は,左右共に,発光部側上方の角を斜めにカットした変形長方形として,カソードであることを表し,下側の端子は,長方形とし,上下で端子形状を変えて,上下で電極が異なることを表しているのに対して,引用意匠は,端子は大きめで,上下左右全ての端子が同大同形状の長方形である点,
(エ)配電パターンの態様について,本願意匠は,上側のものが,端子が載っている部分よりやや細くなった配電パターンであり,細帯状で,封止枠上辺に沿って配し,左右上側の端子同士をつないでいる様を表しており,下側のものは,上側のものと上下対称に配しているのに対して,引用意匠は,右側のものが,基板の幅ほぼ一杯の縦長長方形状であって,右側端子を上下に2つ配しており,その左下部分より帯状パターンが封止枠下辺に向かって伸びており,左側のものは,右側のものと点対称に配しているものであって,その左側にカソードマークパターンを設けて,左側の2つの端子がカソード,右側の2つの端子がアノードであることを表している点,
(オ)固定用切り欠き部の態様について,本願意匠は,基板の幅の約4分の1の幅で,半円形であるのに対して,引用意匠は,基板の幅の約2分の1の幅で,半切トラック形状のU字状であって,その周囲に縁取るようにU字状パターンが設けてある点,
において相違する。

(3)類否判断
両意匠を比較した場合,共通点は,照明用発光ダイオードにおいて,ごく普通の構成の一つであり,この共通性のみをもって両意匠の類否判断を決するものとはいえない。
これに対して,相違点(ウ)及び同(エ)によって,本願意匠は,大きな発光部の左右から面積の小さな部品が少し突出しているように見え,その周辺には,基板上に比較的広い余地部が表れているのに対して,引用意匠は,大きめの端子に,それを上下に2つ載せている縦長長方形の配電パターン,カソードマークパターン及び縁取りのU字状パターンによって,所狭い煩雑な印象を与えている態様となっており,これらの視覚的印象の相違は,両意匠の類否判断に大きな影響を与えるといえる。
そして,同時に,相違点(ウ)及び同(エ)によって,本願意匠は,上下で電極が異なるのに対して,引用意匠は,左右で電極が異なり,この態様の相違は,配線設計の段階で,照明器具内における当該照明用発光ダイオードまでの配線をいかにするかに関わるものであり,また,照明器具の組立て時に発光ダイオードを取り付ける際において,配線をどのように結線するかに関わる点であるから,需要者が関心を示す重要な部分であると認められるところ,相違点(ウ)及び同(エ)は,その重要な部分での形態の相違であるから,両意匠の類否判断に大きな影響を与えるものであるといえる。
以上のとおりであって,これらの相違点に加えて,その余の相違点が寄与する印象は,共通点が醸し出す印象をしのいでおり,見る者に両意匠が別異であると認識させるものである。
したがって,両意匠は,意匠に係る物品は一致しているが,その形態については,両意匠の共通点及び相違点の視覚的効果を総合的に判断すると,相違点が共通点を圧し,両意匠は,類似しないものと言える。

4.結び
以上のとおりであって,本願意匠は,引用意匠に類似せず,原査定の引用意匠をもって,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当すると言うことはできず,本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また,本意匠と本願意匠との,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2015-09-25 
出願番号 意願2014-2984(D2014-2984) 
審決分類 D 1 8・ 113- WY (H1)
最終処分 成立  
前審関与審査官 清水 玲香 
特許庁審判長 斉藤 孝恵
特許庁審判官 橘 崇生
刈間 宏信
登録日 2015-11-20 
登録番号 意匠登録第1540380号(D1540380) 
代理人 川崎 典子 
代理人 水野 みな子 
代理人 鶴田 準一 
代理人 川崎 典子 
代理人 水野 みな子 
代理人 鶴田 準一 
代理人 青木 篤 
代理人 青木 篤 

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